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2020年4月12日 (日)

不要不急、お前だったのか

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不要不急、お前だったのか

- 信濃毎日新聞の名言 -

 

新型コロナウイルスの感染が
都市部で急速に拡大している事態を受けて、
東京、神奈川、埼玉、千葉、
大阪、兵庫、福岡の7都府県に対して、
2020年4月7日「緊急事態宣言」が発出された。

中国中部の武漢市で61歳の男性患者が
新型コロナウイルスによる初の死者として
報道されたのは、
日本では2020年1月12日の新聞だった。

あれからわずか3ヶ月。
2020年4月11日時点で
感染は世界183カ国・地域に広がっている。
累計感染者は世界全体で162万人を超え、
死者は10万人を上回る。

半年前、こんな事態になることを
誰が想像し得たであろうか?

日経新聞が公開している
感染の世界マップを見ると、
まさに「全世界」を痛感する。

 

私自身は仕事が在宅となったため、
通勤時間は減り、
家にいる時間は長くなった。
それでも、
読むつもりで積んでいた本の山は
いっこうに低くなっていかない。

時間があるから本が読める、
というわけではないのだ。

東日本大震災のときもそうであったが、
時間があっても、心が不安定というか
不安感が強いと読書は進まない。

本が読めるということは
ほんとうに贅沢な時間だったのだなぁ、を
改めて思い知らされる。

 

ハーバード病院の医師および
医学部の教員によってレビューされた
信頼できる資料のみが日本語を含めて
なんと35言語で公開されている
COVID-19 Fact Sheets
が立ち上がったり、

全世界で、日々発表が続いている
COVID-19関連の3000以上の論文を
最新のNLPアルゴリズムを使って整理し、
リアルタイムで
注目論文がわかるようにした
COVID-19 Primer
が立ち上がったり、

まさにネットインフラをフル活用した
全世界レベルでの情報公開は
画期的に進んでいる面もあるが、

大正8年(1919年)つまり100年前の
内務省衛生局の「流行性感冒予防心得」
を見ると

Taisyo8nen

1.病人または病人らしい者、
 咳をする者には近寄ってはならぬ。

2.たくさん人の集まっているところに
 立ち入るな。

3.人の集まっているところ、
 電車、汽車などの内では
 必ず呼吸保護器(ガーゼマスク)をかけ、
 それでなくば鼻、口、を
 「ハンケチ」手ぬぐいなどで
 軽く被いなさい。

4.塩水かお湯にて、たびたびうがいせよ、
 うがい薬なればなおよし。

とあり、個々人のできる防衛法は
100年経っても、
なにひとつ進歩していない。

 

イタリアはじめ世界各国からは、
経済活動が抑えられたことで
空気が澄み、水がきれいになって、
景色はもちろんのこと、
鳥や魚が昔のように戻ってきている、
というニュースも聞く。

こうなると、自然環境において
人間とコロナ、どちらがウイルスなのか

という問いをも
投げつけられているのかもしれない。

 

直接のワクチンではないが
新型コロナ肺炎の死亡率とBCGワクチン接種政策の関連
を見ると、日本での死亡率が低いのは
日本で行われているBCG接種
なんらかの相関がありそうだ。
このあたりも今後
精緻な調査が進むことであろう。
(ページ中央の
 新型コロナ肺炎の死亡率(対数表示)と
 BCGワクチン接種政策の関連/OECD加盟国
 のグラフ(動画)だけでもぜひご覧下さい)

 

いずれにせよ、たいへんな状況の中、
エッセンシャルサービスとして
医療、物流、食品、交通などに
携わっている方々に対しては
感謝の念を禁じ得ない。
ほんとうにありがとうございます。

 

新型コロナ感染に関し、
明るい気持ちになれないニュースが続く中、
思わず頬が緩んでしまった
トピックスがあったので、
今日はふたつだけ紹介したい。

まずはこの写真。

2004clothed

右上にA Gentlemen's Clubとあるが
つまりはス○リップ劇場らしい。
米国のこの劇場も
4月30日までは閉まるようだ。

ただ閉館の掲示がシャレている。
[closed] ではなく [clothed]
4月30日までは「服を着ている」と。


もうひとつは、
信濃毎日新聞 2020年4月8日の記事。
コラム斜面の冒頭

不要不急、お前だったのか。
いつも経済を回してくれていたのは。

うまい! 最高の名言だ!

 

いつまで続くかわからない緊急事態宣言。
「戦う」「撲滅」という言葉を
目にすることが多いが、個人的には
探す道はそこではないと思っている。

そんな思いも込めて
朝日新聞 2020年4月3日の記事にあった
福岡伸一さんの言葉を
最後に添えておきたい。

かくしてウイルスは私たち生命の
不可避的な一部であるがゆえに、
それを根絶したり
撲滅したりすることはできない。

私たちはこれまでも、
これからもウイルスを受け入れ、
共に動的平衡を生きていくしかない。

 

2020年4月7日夜、
スーパームーン。

「あの日は月がきれいだったなぁ」

かつてないニュースに覆われた夜を
いつかそう思い出すことだろう。

 

 

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