芸能・アイドル

2016年12月11日 (日)

読書の3R

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読書の3R

- きよはる、あきみ、きんのすけ -

 

本屋の立ち読みでの記憶なので、
雑誌名もコメントした方の名前も
思い出せないのだが、
雑誌の「読書」特集の記事の中で、

「読む本はどうやって選ぶのですか?」

の質問に、

「読書は3Rです」


と答えていた方がいた。

3Rとは、
 Recommend (推薦)
 Respect (敬意)
 Risk (リスク)


自分にとって信頼できる、ウマが合う、
そういう方の「推薦」図書を素直に聞く。

どんな本であれ、著者には
本を書きたいほどの衝動、熱意があったはず。
その思いに対しては常に「敬意」を払って読む。

どんなに人がおもしろい、すばらしい、と言っても
自分にとっては全く響かない本もある。
ハズレはあってあたりまえ。
「当たり」とは限らない「リスク」を
いちいち気にしない。

うまいことを言うなぁ、と感心したので、
3Rだけは今でも忘れずにいる。

なぜ、こんなことを急に書いているのか。

ここここ
井上陽水さん自身の言葉を続けて書いたが、
陽水さんで、もうひとつ思い出したのが、
この本だったからだ。

小林聡美著「読まされ図書室」
宝島社文庫


すごい題名。「読まされ」って。

著名人の推薦図書を小林さんに無理やり読ませ、
感想を聞いちゃおう、
というちょっと変わった本。
3RのRecommendだけで突っ走っている。

まぁ、でも、確かに小林さんなら何を読んでも、
ちょっとおもしろい感想を言ってくれそうではある。
不得意な分野であってもRespectを忘れていないし。

で、この本に、推薦者として井上陽水さんが登場する。
陽水さんは
松本清張の短編時代小説「白梅の香」を推薦。

さて、小林さんはどう読むか?

不得意領域への警戒感いっぱいに感想は始まる。
(以下水色部本からの引用)

井上陽水さんが懸念するように、
私のこれまでの人生において、
松本清張はあまりにもなじみのない世界だ。

そもそも、
ごくごく一般的なイメージの松本清張の世界は、
私が一番苦手とする領域である。
推理小説。サスペンス。

ただでさえ心配事や不安の多い日常の生活の中で、
なぜにわざわざまた違った不安や緊張感を
味わいたいのか、まずその心理が理解できない

なるべく頭を悩まさずに、ぼーっと、
ひたすらぼーっと暮らしたい私には、
そういう趣味はまったく理解できないのである。

「なぜにわざわざまた・・」
なんとも小林さんらしいコメントだ。

『白梅の香』は推理小説やサスペンスではなく
時代小説なのだが、そちらも苦手だったようだ。

それでも、ある方法により楽しんでしまうあたり、
さすが小林さん。

 と、いままで休止状態だった脳の部分を
フル活動させて、初めて読んだ松本清張
偉そうなことは何ひとつ言えないが、
時代小説を楽しめたのは大いなる進歩である。

どんな方法をとったのかは本に譲るが、
最後、こんな小ネタが披露される。

 北九州が誇る松本清張と井上陽水
二人に共通することは、
作品におけるそのクールなテンションと
本名が訓読み(きよはる・あきみ)であることも
興味深い発見
であった。

松本清張の本も、
井上陽水の音楽も、どちらも好きで
かなり読んだり聴いたりして来たが、
本名のことはどちらも知らなかった。

ただ、「きよはる」「あきみ」では、
あの小説も、あの音楽も、
書けなかったような気がしてしまうのは
なぜなのだろう?

そういえば、夏目漱石の本名
夏目金之助(きんのすけ)を知った時も
同じような感覚に襲われた。

「せいちょう」「ようすい」「そうせき」
これらの音は、それくらい強く、
彼らの作品のテイストの一部になっている気がする。

 

 

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2016年12月 4日 (日)

ただあなたにGood-Bye

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ただあなたにGood-Bye

- ラジオは言葉を探す間(ま)も -

 

前回に引き続き、

2016年11月23日放送の
井上陽水の歌の世界を読み解く特別番組

『ミュージック ドキュメント 
 井上陽水×ロバート キャンベル
 「言の葉の海に漕ぎ出して」』


というTOKYO FMのラジオ番組から
陽水さんの言葉を紹介したい。

 

まずは、テレビのニュース番組の
エンディングでも使われていた
「最後のニュース」を。

最後の、
 ♪ただあなたにGood-Bye
の歌詞を意識してお聞きあれ。

最後のニュース
   作詞・作曲 井上陽水


闇に沈む月の裏の顔をあばき
青い砂や石をどこへ運び去ったの
忘れられぬ人が銃で撃たれ倒れ
みんな泣いたあとで誰を忘れ去ったの

飛行船が赤く空に燃え上がって
のどかだった空はあれが最後だったの
地球上に人があふれだして
海の先の先へこぼれ落ちてしまうの

今 あなたにGood-Night
ただあなたにGood-Bye

ある映画の最後にこの曲が使われ、
その部分の英語字幕を頼まれたキャンベルさん。
一度訳して、陽水さんに送るのだが、
最後の♪ただあなたにGood-Bye
の部分で、ダメ出しを食らってしまう。


キャンベル:
 ぼくはね、無意識にですね
 ただあなたにgood-bye
 というのは、
 あなたに向けてgood-bye
 というふうに思って、
 just for you good-bye
 just for you だと。

陽水:
 あなた、そうか
 あなただけに。

キャンベル:
 あなたに向けて。

陽水:
 じゃないんじゃない
 ていうこと言ったのかな。

キャンベル:
 うん、そういうふうに言われて
 ハッとしたんですね。
 ぜんぜんそのことに気がつかなかった。

陽水:
 ただ、あなたに、
 ちょっと違うかもね。

さて、陽水さん、
「just for you」が、
どう違うと言いたかったのだろう?

キャンベルさんが
「どんなふうに?」と再度問う。

ラジオは、
言葉を探す、迷う間(ま)も伝わる
からいい。

キャンベル:
 えっと、どんなふうに?

陽水:
 うーん、
 たくさんいるけれど、
 ただあなたに、ではなくて、
 なんかいろいろかける言葉も
 いろいろあるかもしれないけど、
 まぁ、good-bye 
 ただこの言葉ぐらいかな

 みたいなニュアンスですかね。

キャンベル:
 そうか、そうか。

多くの人の中の「あなた」ではなく、
多くの言葉の中の「good-bye」。


キャンベル:
 just for you good-bye
 ではなくて
 ぼくはそれを書き換えて
 また送り返したのですけれども
 simply to you good-bye
 というふうにさせてもらったんですね。

 たぶんそれはそのまま映画のエンドロールの
 字幕になってたと思うんですけれど

 simplyですね。

 いろんな人がいる中でひとりじゃなくて
 いろんなことが、ここでほんとは言えるし、
 言わないといけないかもしれないンだけど、
 でも、いまそっとgood-bye
 そっちだな、という。

陽水:
 まぁ、いろいろ言葉もあるけれど

キャンベル:
 すごく、
 今日のニュースにもいろいろなことがあり、
 この歌の中に歌われている
 いろんな環境の問題であったり、
 暴力、戦争、いろんなことがあるけれど、
 あなたにGood-ByeというGood-Night

いろいろ言葉もあるけれど、
ただgood-bye。

どこをどう切っても、
陽水さんらしさが溢れている。

 

 

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2016年11月27日 (日)

44年目の「傘がない」

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44年目の「傘がない」

- 君に逢いたい切なさではなく -

 

2016年11月23日、
井上陽水の歌の世界を読み解く特別番組

『ミュージック ドキュメント 
 井上陽水×ロバート キャンベル
 「言の葉の海に漕ぎ出して」』


というラジオ番組をTOKYO FMで聴いた。

 

名曲「少年時代」の冒頭の歌詞

少年時代 
     作詞 井上陽水

夏が過ぎ 風あざみ
誰のあこがれにさまよう
青空に残された私の心は夏模様
・・・

陽水さんは

「『風あざみ』ってあるのかなぁ、と思ったけれど、
 『オニアザミ』があるから
 『風あざみ』くらいあるだろう、と。

 まぁ、でも、もし なくたっていいや

そんな自覚まではあって、
この詩を作ったことを告白。

ところが、キャンベルさんがこの詩で指摘したのは

あざみは
 秋の季語ではなく、春の季語

の部分だったとか。

そんな二人のやりとりで番組は始まった。

 

療養期間がきっかけで、キャンベルさんは、
昔から聞いていた陽水さんの詩の英訳にトライ。
その際、気になった部分を
ご本人に確認してみようという、
訳者からすると贅沢な番組だ。

とは言え、
陽水さんの曲をご存知の方はよくわかると思うが、
彼の詩は、日本語でも意味不明な部分が多い。
簡単に英語にできるとは思えない。

しかも、英語にしようとすると、
主語や人称や時制がずいぶん気になるようだ。

質問するほうも、答えるほうも
「無粋(ぶすい)」という言葉を繰り返していたし、
明言を避けていたのはさすがだと思うが、
不明な部分は不明のまま、
たとえ間違っていても勝手に味わえばいい気がする。

 

そんな中、言葉の問題ではなく、
歌う際の感情移入に関して、陽水さんが
ちょっと興味深いことを言っていたので、
その部分だけ紹介したい。

まずは、1972年、今から44年前のヒット曲
「傘がない」をちょっと聴いてみよう。

傘がない 
     作詞・作曲 井上陽水


都会では自殺する若者が増えている
今朝来た新聞の片隅に書いていた
だけども問題は今日の雨 傘がない

行かなくちゃ君に逢いにいかなくちゃ
君の町に行かなくちゃ雨にぬれ
・・・

(声が若い! はともかく)
このあと曲の中では、
「行かなくちゃ君に逢いにいかなくちゃ」が
何度も何度も繰り返される。

さて、ご本人、この曲を
どんな思いで歌っているのだろう。

「逢いたい」ことへの強烈な思い。そして
それがすぐには実現できないことのもどかしさ?

ちょっと違うようだ。

 

いちばんね、歌ってて
自分で感情移入しやすい感じっていうのは、
その「傘がない」で言えば、
君に逢いたいンだ、逢いたいンだ、っていう
切なさよりも、
もうちょっとこう、そういう具体的な
「恋い焦がれて」
とかいうようなことではなくて

もうちょっと、
「いやぁ、人間として生まれるとこうなの?」
っていう大きな感じのほうが
感情移入しやすいンですよね。

うーーん、さすが陽水さん。
そんな思いを「傘がない」で表現していたなんて。
でも、言われてみるとわかる気もする。

「何を言いたいのかはわからないけれど、
 伝えたいことは伝わってくる」

古くから繰り返し聞いている曲と共に
そんな不思議な感じに包まれた瞬間だった。

 

 

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2016年2月14日 (日)

NODA・MAP 第20回公演「逆鱗」

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NODA・MAP 第20回公演「逆鱗」

- 作品の予習ってなんだ -

 

NODA・MAP 第20回公演「逆鱗」
を観てきた。

Gekirin1

主演松たか子さんは、
09年の「パイパー」以来7年ぶり。

瑛太さん、井上真央さんは
13年の「MIWA」以来3年ぶり。

そして、そして
04年の「透明人間の蒸気」で
宮沢りえさんとともに
圧倒的な存在感を放っていた阿部サダヲさんが、
12年ぶりにNODA・MAPに帰ってきた。

Gekirin2

それに、池田成志さん、
満島真之介さん、銀粉蝶さん、らも加わり、
まさに贅沢なキャスティング。

3年ぶりの新作に
期待が高まらないわけはない。

 

物語は、
NINGYO役の松たか子さんの
こんな美しいセリフから始まる。

NINGYO:
・・・
  それがたぶん、あなた方にとって
  「泣く」ということだ。

  鳥も鳴く。
  虫も鳴く。
  でも魚は泣けない。

  泣くためには空気がいる。

  あなたたちが
  生きるために空気が必要なように、
  泣こうと思った人魚は気がついた。

  海面に顔を出して
  初めて泣き声を出すことができる。

  けれども海の底から、
  海の面(おもて)までは、
  塩で柱ができるくらい遠かった。

  だからやっと海面(うみづら)に出て、
  泣き声を出せたその時は、
  嬉しさのあまり、
  人魚の泣き声は甘く清(さや)かな
  歌声に変わった。

・・・

  なんで私は歌っていたの?
  なんで私は泣こうとしたの?

この最初のモノローグに、
物語のすべてが詰まっている。

主な舞台は、水族館と海底。
人魚ショー実現にむけた
やり取りから始まった話は、
後半、
思いもしなかった方向に展開していく。

とはいえ、前半は例によって
言葉遊びも健在で、
チクリとした皮肉とともに、
笑えるシーンも多い。

サキモリ:
  はい。

  「人魚ショー」でも
  「イルカショー」でもない、
  それでいて人魚は実在するのか、
  その根源を問う
  「人魚はいるか?ショー」というのは。

イルカ君:
  なんですかそれ。

サキモリ:
  だからイルカ君、
  いきなりイルカショーをなくすわけじゃない。

  むしろ、あれ?
  人魚はいるか?ショーって、
  人魚はいるの?
  それとも本当はイルカショーなの?
  どっちなのって、

  もやもやっとしているうちに
  人魚ショーに変わっていく。

  きわめて日本的でしょう?

で、このあと話は・・・
と書こうとしていたところ、

2016年2月11日
TBS系「NEWS23」で、
作者の野田秀樹さんが
膳場貴子さんのインタビューに応じている、
という情報が入ってきたので
ちょっと見てみた。

ついていたタイトルは
「説明過多」な時代に…

下記HTML5のaudioタグによるMP3 Player
(ブラウザによって表示形式は違うようです)

野田秀樹:
  説明してもらわないとつらい、とか
  いうことになってきて、

  まぁ、特に今度の芝居なんかも、
  わざと内容を伏せていたンですね。

  観に来た人が何の話が始まるのか、
  全くわからない。

  その衝撃って、やっぱりぜんぜん違って。

  やはり、作るっていうのは、
  それを観た人との
  瞬間の出会いのはずなんで。

  よく、お客さんの中で、
  今回、予習をしないで来てしまいました、
  みたいな言葉を言う人がいるのね。

  予習ってなんだよ。

  作品の予習ってなんだ

  今、これから見せるのに、
  とか思うんですよね。

膳場貴子:
  あ、でも言っちゃうかもしれない。

野田秀樹:
  多いですよね。

膳場貴子:
  もう、そういう姿勢に
  なっているかもしれないですね。

野田秀樹:
  ものを先にガードしておかないと
  怖いみたいな。

なるほど。

もともと野田さんは、
ここでも紹介した通り、

観た時には完璧に理解されず、
 『あれはなんだったんだろう』
 ということがあっても、
 それをため込んで
 持っていてくれればいい


と言っているくらいで、
自分の作品をわかりやすく解説する
なんてことはしないけれど、
今回、
事前情報が少なかったのも、
まさに、意図的だったということか。

というわけで、作者の意図を尊重し、
まだ公演中ということもあり、
これ以上、
物語の内容について書くことは
控えておこうと思う。

興味のある方は、ぜひ劇場で体験下さい。
劇場のみでのトリップ感、お薦めです。
まさに、一席の空きもない、
超満員状態でしたが、
全公演、当日券があるのも
NODA・MAPのありがたいところですので。

 

最後に、当日券、
または何らかの方法で、
これからチケットを
ゲットしようとしている方に
ひとつだけアドバイスを。

メインキャストだけでなく、
アンサンブルがすばらしいのも
NODA・MAPの魅力のひとつですが、
今回も期待を裏切りません。

ただ、演出の関係もあって、
できるだけセンタ、
つまり正面で観たほうが、
その効果がわかりやすいかも。

舞台から遠くても、
中心に近い方を優先、
をお薦めします。

 

 

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2016年1月 3日 (日)

噺家の顔が消える

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噺家の顔が消える

- 消えたあとに見えてきたもの -

 

関東地方は天気にも恵まれ、
おだやかな正月三が日になった。

「はまのおと」
本年もよろしくお願いします。

 

年末の夜は、大晦日と言えば、の定番「芝浜」を
志ん朝のCDで聴き直したりしていたが、
初笑にももちろん落語は欠かせない。

たったひとりの噺家による落語の世界。
志ん朝の名人芸に浸っていたら、
ふと、ある言葉を思い出した。

スクラップブックをめくって
正確に確認しておきたい。

「真打ち昇進を一度拒否した真打ち 
 柳家禽太夫(やなぎや きんだゆう)」

 以下水色部分は、
 2001年11月11日朝日新聞の記事から。

A011111s

二つ目時代、
お客さんを笑わせるぞ、と
奮闘していた禽太夫さん。

「二つ目時代の高座は汗だくでした。
 笑わしてやるぞと肩に力が入るばかりで、
 奇声を発したり、大げさな表情をしたり。
 お客さんは気を使って笑ってくれるんです。

 一生懸命、笑いを押しつけていました」

2008年
禽太夫さんは、真打ち昇進を
「下手だから」と自ら断っている。

「オレの力でおもしろくできるんだ」
のオレ流に悩みだしたころ、
師匠の柳家小三治さんはこんな言葉を
禽太夫さんにかける。

「お前が押しかけるんじゃなくて、
 お客さんに自分が話す世界を
 のぞき込んでもらうんだ

さすが師匠!
まさにそれこそが落語の、
いや、舞台芸術すべてに通じる
ほんとうの魅力だ。

記事は、その世界を
こんな言葉で表現している。

しゃべっている噺家の顔が高座から消える。

客の頭の中で八つぁん、熊さん、
ご隠居たちが自由に動き回り、
彼らの表情や、
周囲の状況が目に浮かぶ。

落語の世界はおもしろい。

最初はのぞき込んでいたはずなのに、
気がつくと、中に入り、
その先の広い世界に自分が遊んでいる。

登場人物には表情があり、
場合によっては
匂いや日差しや風まで感じられる。

描かれてもいないのに、振り返れば
その方向の景色さえ見える気がする。

最新の3DやARなんて
それに比べればずいぶん表面的なものだ。

うまい落語は噺家の顔が消える!

消えたあとに見えてきたものの魅力は
見たことのある人だけの、
ある意味「宝」だ。

芸には、それを与えうる力がある。

今年はどんな「宝」に出逢えることだろう。

 

 

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2014年6月21日 (土)

マドンナの追悼スピーチ

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マドンナの追悼スピーチ

- スーパースターにしかわからない孤独 -

 

ル・マンもツール・ド・フランスも集団的自衛権も、
サッカーの記事のためにスペースを譲っている一ヶ月ではあるが、
今日は、6月と聞くと思い出す、亡くなってからまもなく5年になる
マイケル・ジャクソンについての話をひとつ紹介したい。

彼の急逝は2009年6月25日のこと。
7月からは、50回にも渡る「THIS IS IT」公演が
ロンドンで予定されていて、まさにその直前でのことだった。

歌だけでなく、圧倒的なダンスパフォーマンスで
数々の映像作品を残しているマイケル・ジャクソンだが、やはり
初めて「スリラー」のミュージック・ビデオを観た時の衝撃は
忘れられない。もう30年以上も前の話だ。

YouTubeでもすでに1億8千万回以上も再生されている。
(「なつかしいので、もう一度観たい」という方は、下の写真
 またはここをクリックするとYouTubeに移って再生されます)

Thriller

 

キレのある踊りで観客を魅了する一方、
ブカレスト公演のオープニングのように、
ただ、じっと立っているだけで観客を絶叫させ、熱狂させる
絶頂期のあのオーラは、
まさにスーパースターと呼ぶにふさわしいものだったと思う。

(よく語られるブカレスト公演、登場直後の
 約2分間の完全静止の動画はコレ
 下の写真をクリックしてもYouTubeに移って再生されます)

Bucharest

(話が横道にそれてしまうが、
 私はコレを見ると、落語家の古今亭志ん生が
 「うーー」とか「えーー」とかしか言っていないのに、
 もうそれだけで、観客が笑い転げている
 あの様子がどうしても浮かんでしまう。)

 

さて、そのマイケル・ジャクソン。

亡くなったあと多くの方がいろいろなコメントを寄せていた。
プライベートなエピソードを赤裸々に語った
ブルック・シールズのスピーチのように
彼の才能への単なる賛辞だけではない印象深い話はいくつかあるが、
個人的に、圧倒的に強く印象に残っているのはなんと言っても
「マドンナの追悼スピーチ」だ。

スーパースターにしかわからない孤独、
スーパースターへの敬意、
スーパースターの力を、
スーパースター自身が、
だれにでも共感できる言葉で語っている。
皆に静かに省みる態度を促しながら、決して説教臭くはない。
ほんとうにすばらしいスピーチだと思う。

約6分間、日本語字幕もついているので、
間やイントネーションが持つ「声」の力を感じながら、
ゆっくりお聞き下さい。

(下の写真またはここをクリックすると
 MTVサイトに移って再生されます)

Photo

 

この動画を友人に紹介したところ、こんな感想を返してくれた。

一般のファンなら、賞賛するほうに心が行き、
身内なら、そのつらい人生に思いをはせるのでしょうが、
突然の死という大事件のさなかに、
スーパースターとしてのマイケルと、
一人の人間としてのマイケルを合わせて見ることができた人は、
世界中さがしても、何人もいなかったでしょう。

私達がその目を持てたのは、マドンナのおかげ。

でも、そのことでマドンナに感謝した次の瞬間には、
マドンナ自身の孤独が胸に迫り、
それが、また、マイケルの大きさを照らしだす、
・・そんな印象です。

 

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2014年5月31日 (土)

替えればすべてうまくいく?

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替えればすべてうまくいく?

- 原因はどこ? -

 

森繁久彌さんが、
三浦友和さん・山口百恵さんの結婚式でした素敵なスピーチについて、
前回書いた。

 

結婚式のスピーチと言えば、もうひとつ思い出すものがある。
落語家・立川志の輔さんが、自分が出た披露宴でこんなスピーチがあった、と
落語のマクラで紹介していたものだ。

「スカートとスピーチは短いほどいい」なんて言葉をよく耳にするが、
このスピーチはほんとに短い。

志の輔さんの再現で、わずか1分10秒!
創作落語の傑作「はんどたおる」の頭の部分。CDにもなっている。

 

新郎新婦、おめでとう。
ご両家のご両親様、まことに本日はおめでとうございます。

私、今、司会者の方にご紹介いただきました
新郎が勤務しております会社の社長をやっております。

私、新郎新婦に申し上げたいことは多々あるのでございますが、

あのぉ、
私事で恐縮でございますが、三ヶ月前に再婚をいたしまして、
まぁ、会社に行きますと、この歳をして
「新婚」「新婚」と冷やかされている毎日なのでございます。


まぁ、私、今、正直に思っていることを申し上げますと、その
「替えてみてもあまり変わりはなかった」と。


まぁ、新郎新婦もこれから山あり谷あり
いろいろなつらいことがあるとは思われますが
そのときには私の言葉を思い出していただきまして、
「替えてみても大差はないぞ」と言うことでございます。

簡単ではございますが...

 

結婚相手は替えたことがないのでわからないが、
これ、結婚相手だけの話ではないかも、とよく思う。

「コレさえ替えれば」と決めつけることで、
問題の原因がわかったような気になっている、ということはないだろうか。

   「コレのせいでちっともうまくいかない」

   「コレのせいなのだから、コレをアレに替えてみよう。
    そうすればガラリと変わってうまくいくはずだ」

もし、そう思うことがあるなら、
その時は替えてみる前にこの話を思い出してみよう。

 

替えてみればほんとに変わるの?

 

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2014年4月26日 (土)

オリコンチャート1位 381曲目から500曲目、そして1000曲目まで

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オリコンチャート1位 381曲目から500曲目、そして1000曲目まで

- 道は変わっても -

 

「オリコンチャート1位ヒットソング集500」を見ながら、
「歌謡曲」が元気だった頃を振り返ってみる第四回目。

 

「1曲目から140曲目まで」 「141曲目から250曲目まで」 「251曲目から380曲目まで」に引き続き、
今回は381曲目から。

一覧表は前回と同じ形式で500曲目まで。
Dateは1位登場日付、Weeksは1位滞在週数、万枚は100位以内滞在期間中の売上枚数を示している。

これまでの表と同様、
「作詞が松本隆さんの曲」は紫字、「作詞が秋元康さんの曲」は緑字にしてみたが、
ご覧の通りこの表においてはおふたり分を合わせても3曲しかない。

 

オリコンチャート1位 曲一覧 381曲目から500曲目まで

曲名 歌手 Date Weeks 万枚
381 さよならベイビー サザンオールスターズ 19890619 1 24.4
382 まいったネ今夜 少年隊 19890703 1 19.9
383 世界でいちばん熱い夏 プリンセス・プリンセス 19890710 1 86.5
384 淋しい熱帯魚 Wink 19890717 2 56.4
385 太陽がいっぱい 光GENJI 19890731 5 69.3
386 SUMMER GAME 氷室京介 19890807 1 31
387 ROCKIN' MY SOUL/CROSS TO YOU 男闘呼組 19890814 1 23
388 黄砂に吹かれて 工藤静香 19890918 6 58.6
389 虹をみたかい 渡辺美里 19891030 1 21.8
390 RUNNING TO HORIZON 小室哲哉 19891106 1 18.9
391 One Night In Heaven Wink 19891113 2 42.3
392 GRAVITY OF LOVE 小室哲哉 19891127 1 11.3
393 白いクリスマス JUN SKY WALKER(S) 19891204 1 29.6
394 フィルムの向こう側 南野陽子 19891211 1 12.3
395 しょっぱい三日月の夜 長渕剛 19891218 1 34.4
396 クリスマス・イブ 山下達郎 19891225 4 49.4
397 くちびるから媚薬 工藤静香 19900122 2 48.9
398 Midnight Taxi 中山美穂 19900129 1 18.1
399 黒の華 BUCK-TICK 19900205 1 22.1
400 荒野のメガロポリス 光GENJI 19900219 1 26.4
401 NO TITLIST 宮沢りえ 19900226 1 25.7
402 今すぐKiss Me LINDBERG 19900305 3 61
403 見逃してくれよ! 小泉今日子 19900312 1 26
404 1990 COMPLEX 19900326 1 19.7
405 Sexy Music Wink 19900409 2 32.9
406 浪漫飛行 米米CLUB 19900423 1 66.5
407 OH YEAH! プリンセス・プリンセス 19900430 2 57.5
408 さよなら人類 たま 19900514 2 58.9
409 千流の雫 工藤静香 19900521 1 29.5
410 JEALOUSYを眠らせて 氷室京介 19900528 2 45.4
411 PURE GOLD 矢沢永吉 19900604 1 18
412 太陽のkomachi Angel B'z 19900625 1 38.2
413 にちようび JITTERIN'JINN 19900702 1 31.9
414 おどるポンポコリン B.B.クィーンズ 19900709 7 164.4
415 THE POINT OF LOVERS' NIGHT TM NETWORK 19900716 1 32.7
416 Dear Friend 中森明菜 19900730 2 54.8
417 情熱の薔薇 THE BLUE HEARTS 19900806 1 51.1
418 COCORO 光GENJI 19900827 1 20.6
419 私について 工藤静香 19901001 1 26.5
420 TIME TO COUNT DOWN TMN 19901008 1 26.4
421 EASY COME EASY GO! B'z 19901015 3 38.7
422 "愛しい人よ" Good Night ・・・ B'z 19901105 1 27.3
423 笑ってよ 光GENJI 19901112 1 19.2
424 水に挿した花 中森明菜 19901119 1 34
425 サイレント・イヴ 辛島美登里 19901126 3 80
426 ジュリアン プリンセス・プリンセス 19901203 1 58.8
427 愛は勝つ KAN 19901224 8 201.2
428 Oh! Yeah! / ラブ・ストーリーは突然に 小田和正 19910218 7 258.8
429 LADY NAVIGATION B'z 19910408 3 108.7
430 Wednesday Moon 徳永英明 19910422 1 22.6
431 Eyes to me / 彼は友達 ドリームズ・カム・トゥルー 19910506 2 74.1
432 KISS プリンセス・プリンセス 19910520 1 40.1
433 Please 工藤静香 19910527 1 19.1
434 LOVE Train / We love the EARTH TMN 19910603 1 53.3
435 あなたに会えてよかった 小泉今日子 19910610 5 105.4
436 BEAT EMOTION 布袋寅泰 19910708 1 25
437 ネオ・ブラボー!! サザンオールスターズ 19910722 1 41.3
438 どんなときも。 槇原敬之 19910729 1 167
439 Say Yes CHAGE&ASKA 19910805 13 282.2
440 しゃぼん玉 長渕剛 19911104 1 110.8
441 ALONE B'z 19911111 2 104.3
442 WILD HEAVEN TMN 19911125 1 39.9
443 僕はこの瞳で嘘をつく CHAGE&ASKA 19911202 1 81.1
444 PIECE OF MY WISH 今井美樹 19911209 3 125.4
445 それが大事 大事MANブラザーズバンド 19911230 5 160.3
446 ガラガラヘビがやってくる とんねるず 19920203 2 140.9
447 悲しみは雪のように 浜田省吾 19920210 10 170.3
448 LOVE SONG CHAGE&ASKA 19920427 1 49.9
449 恋をしようよYeah!Yeah! LINDBERG 19920504 1 39.6
450 いつまでも変わらぬ愛を 織田哲郎 19920511 1 92.9
451 君がいるだけで/愛してる 米米CLUB 19920518 6 289.5
452 BLOWIN' / TIME B'z 19920608 2 168
453 if CHAGE&ASKA 19920713 2 108.3
454 涙のキッス サザンオールスターズ 19920727 7 153.5
455 一番偉い人へ とんねるず 19920914 2 60.6
456 決戦は金曜日/太陽が見てる ドリームズ・カム・トゥルー 19920928 3 107
457 ZERO B'z 19921019 2 122.4
458 晴れたらいいね ドリームズ・カム・トゥルー 19921102 1 68.5
459 巡恋歌 長渕剛 19921109 1 67.5
460 クリスマスキャロルの頃には 稲垣潤一 19921116 4 140.6
461 愛のWAVE カールスモーキー石井・松任谷由実 19921123 1 46.6
462 KISS ME 氷室京介 19921221 1 123.1
463 世界中の誰よりきっと 中山美穂&WANDS 19921228 4 183.3
464 もっと強く抱きしめたなら WANDS 19930125 2 166.3
465 がじゃいも とんねるず 19930208 1 73.4
466 慟哭 工藤静香 19930215 1 93.9
467 おさえきれないこの気持ち T-BOLAN 19930222 1 82.6
468 負けないで ZARD 19930301 1 164.5
469 時の扉 WANDS 19930308 1 144.3
470 YAH YAH YAH / 夢の番人 CHAGE&ASKA 19930315 2 241.9
471 愛のままにわがままに 僕は君だけを傷つけない B'z 19930329 4 193.2
472 愛を語るより口づけをかわそう WANDS 19930426 4 112.1
473 夏を待ちきれなくて チューブ 19930524 1 79.7
474 揺れる想い ZARD 19930531 2 139.6
475 裸足の女神 B'z 19930614 2 165.3
476 刹那さを消せやしない T-BOLAN 19930628 2 73.2
477 だって夏じゃない チューブ 19930712 1 61.9
478 恋せよ乙女 WANDS 19930719 2 81.9
479 エロティカ・セブン サザンオールスターズ 19930802 2 172.7
480 真夏の夜の夢 松任谷由実 19930809 2 143.2
481 sons and daughters CHAGE&ASKA 19930830 2 79.9
482 No.1 槇原敬之 19930913 1 68
483 go for it! ドリームズ・カム・トゥルー 19930920 2 105.2
484 RUN 長渕剛 19931004 1 99
485 一途な恋 TMN 19931011 1 30.6
486 真夜中のダンディー 桑田佳祐 19931018 1 71.1
487 風に吹かれて 森高千里 19931025 1 38.1
488 だってそうじゃない!? LINDBERG 19931101 2 46.9
489 きっと忘れない ZARD 19931115 1 87.2
490 TRUE LOVE 藤井フミヤ 19931122 5 202
491 ロマンスの神様 広瀬香美 19931227 5 174.9
492 WINTER SONG ドリームズ・カム・トゥルー 19940124 1 98.7
493 OH MY LITTLE GIRL 尾崎豊 19940207 1 107.8
494 この愛に泳ぎ疲れても ZARD 19940214 1 88.7
495 Don't Leave Me B'z 19940221 3 144.4
496 ただ泣きたくなるの 中山美穂 19940314 1 103.2
497 Hey Hey おおきに毎度あり SMAP 19940321 1 39.7
498 GAMBAらなくちゃね LINDBERG 19940328 1 30.3
499 IT'S ONLY LOVE 福山雅治 19940404 4 88.4
500 Nights of The Knife TMN 19940502 1 34.8

 

各曲が1位滞在期間中のトピックスを少し見てみよう。

「世界でいちばん熱い夏」 1989年7月 カルピスの登録商標「黒人」マークが65年目で廃止。
「SUMMER GAME」 1989年8月10日 別件逮捕の宮崎勤が野本綾子ちゃん殺害を自供。
「虹をみたかい」 1989年10月30日 17歳貴花田が史上最年少関取に。
「RUNNING TO HORIZON」 1989年11月10日 1961年に作られた"ベルリンの壁"取り壊し作業開始。
「浪漫飛行」 1990年4月29日 近鉄の新人・野茂が17奪三振のプロ野球タイ記録。
「LOVE Train / We love the EARTH」 1991年6月6日 オートマチック車専用の限定免許新設が決定。
「Say Yes」 1991年10月13日 ヤクルト投手陣が首位打者狙う中日・落合に6四球。
「ALONE」 1991年11月13日 宮沢りえ写真集「Santa Fe」発売で話題騒然。
「涙のキッス」 1992年9月12日 全国47000校で学校週五日制スタート。
「エロティカ・セブン」 1993年8月6日 細川・日本新党代表が第79代首相に指名される。

 

歌番組衰退後、音楽シーンを制したのはタイアップ作品だった。
特に猛威をふるったのが、TVドラマ関連。
人気番組がヒット曲を生むパターンがすっかり定着した。

との説明とともに、こんなページもある。

Oricon500b_5

 

今回の区分の特徴は、100万枚以上のメガヒットが続出していること。(枚数欄赤字)
オリジナル・カラオケがついたことと、ドラマとのタイアップが、セールスを後押ししていたようだ。
ネットによる音楽配信もiPodもなく、CDがCDとして売れていた時代だった。

 

以上、四回に分けて500曲目までを見てきた。
ここまで見ても、まだ、浜崎あゆみもKinKi Kidsも登場していない。

冒頭に書いた通り今回の参考図書は、1位の曲、500曲を記念に1994年に発行されたものだが、
上巻のORICON No.1 REVIEWにはこんな記述がある。

単純計算で行くと1000曲目の1位曲が出るのは2021年ということになる。

パッケージ問題を含め、世の中をリードするのが一体どんな曲なのか。
オリコンは時代と共に見守っていきたいと思う。

 

ところがところが、ここで2021年と予測された1000曲目は、
予想よりも14年も早く登場することになる。

オリコン1位 1000曲目は2007年2月26日付 「道(完全限定生産盤)」 歌手は EXILE

ヒット曲の短命化はますます進んでしまったようだ。

 

以下緑色部は1000曲目が決まった時のオリコンのHPの記述から。

“ロングヒット”が中心の時代から変わりつつある現代

 まずは1000曲の内訳を1年毎に弾き出してみた。

1年間で最も1位の入れ替えが少なかった年は1970年度の8曲。
皆川おさむ「黒ネコのタンゴ」に始まり、渚ゆう子「京都の恋」で締めくくられるまで、
1週だけの1位曲が1曲もないという“ロングヒット”が中心の時代だった。

これに次ぐのが1976年度、1980年度の9曲。

10曲未満はこの3年だが、
1976年にはあの「およげ!たいやきくん」が史上初の“初登場1位”を記録し、
1980年には「スニーカーぶる~す」で近藤真彦が
史上初の“デビュー作初登場1位”を記録するという興味深い符合も生まれている。

一方、最もめまぐるしく1位が変わったのは2006年度の49曲。次いで1987年度の47曲。
いずれも群雄割拠という表現がピッタリの状況だが、この両年に共通するのは“アイドル勢の活躍”。

2006年度はジャニーズアーティストの勢いが凄まじかったが、
1987年度のシングルシーンを引っ張ったのは女性アーティスト。
前年に社会現象化したおニャン子クラブを核としたヒットへのポテンシャルは強力だった。

 次に最も多く1位を獲得したアーティストを取り上げてみる。
これは38曲のB'zがトップ
1990年に発表した「太陽のKomachi Angel」から17年にわたって築き上げてきたJ-POP不滅の金字塔。
唯一の30作品オーバーは圧巻の一言だ。

次いで、女性アーティストで最も1位を獲得しているのは浜崎あゆみ。
1990年代末にシーンに登場した歌姫はこの分野の記録を次々と塗り替え、
今なおトップに君臨し続けている。

以下、男性部門2位のMr.Children、女性部門2位の松田聖子、
KinKi Kids、
さらに中森明菜、GLAYとビッグネームが続く。
いずれもが20曲以上をNo.1に送り込んだ凄腕。

さらっと20曲なんていうけれど、1000曲のうちの20曲――
すなわち、39年にわたるオリコンの歴史の50分の1以上を“占有”していた、
とんでもないアーティストたちなのである。

 

オリコン1位の価値も意味も、時代とともに大きく変わった。
ダウンロードが増え、いまや「枚数」も意味がなくなりつつある。
ヒット曲は、音楽は、今後どうなっていくのであろうか。

ソロ活動35周年記念のベスト盤を「2012年」に出したとき、
山下達郎さんは次のように言っていた。(2012年10月6日朝日新聞の記事から)

音楽配信によってパッケージのCDが殲滅(せんめつ)されていくことは
時代の趨勢(すうせい)で、止めようがない。

今回のアルバムを出した最大の理由は、CDがまだ健全な流通に乗っている間に
ベスト盤を出しておきたかったから。
CD時代の終わりに際しての、まとめです。

そして同時に、これからの音楽についてこうコメントしている。

音楽がなくなるわけじゃない。
音楽を届け、利益を生むための方策が変わるだけ。

音楽を人に伝えたいと思うパッションがあるなら、道は必ずある。

 

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2014年4月 5日 (土)

オリコンチャート1位 251曲目から380曲目まで

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オリコンチャート1位 251曲目から380曲目まで

- 「放課後のアイドル」からシングルCDの時代へ -

 

「オリコンチャート1位ヒットソング集500」を見ながら、
J-POPと呼ばれる前の、「歌謡曲」が元気だった頃を振り返ってみる第三回目。

 

「1曲目から140曲目まで」「141曲目から250曲目まで」に引き続き、
今回は下巻にリストされている251曲目から。

一覧表は前回と同じ形式。
Dateは1位登場日付、Weeksは1位滞在週数、万枚は100位以内滞在期間中の売上枚数を示している。

緑字の密度に注目してご覧あれ。(紫字は前回と同様「作詞が松本隆さんの曲」)

 

オリコンチャート1位 曲一覧 251曲目から380曲目まで

曲名 歌手 Date Weeks 万枚
251 バナナの涙 うしろゆびさされ組 19860203 1 31
252 くちびるNetwork 岡田有希子 19860210 1 23.1
253 DESIRE 中森明菜 19860217 1 51.6
254 Broken Sunset 菊池桃子 19860224 1 21.9
255 じゃあね おニャン子クラブ 19860303 1 23.1
256 季節はずれの恋 吉沢秋絵 19860310 2 28
257 My Revolution 渡辺美里 19860324 1 44.5
258 青いスタスィオン 河合その子 19860331 2 34.1
259 私は里歌ちゃん ニャンギラス 19860414 1 17.7
260 恋のロープをほどかないで 新田恵利 19860421 2 28.4
261 おっとCHIKAN! おニャン子クラブ 19860505 1 20.6
262 象さんのすきゃんてぃ うしろゆびさされ組 19860512 1 23.1
263 夏を待てない 国生さゆり 19860519 1 25.4
264 夏色片想い 菊池桃子 19860526 1 24.7
265 風のInvitation 福永恵規 19860602 1 17.6
266 ジプシー・クイーン 中森明菜 19860609 1 35.8
267 Song for U.S.A. チェッカーズ 19860616 1 32.6
268 あじさい橋 城之内早苗 19860623 1 15.5
269 自分でゆーのもなんですけど ニャンギラス 19860630 1 10
270 シンデレラたちへの伝言 高井麻巳子 19860707 1 20.9
271 再会のラビリンス 河合その子 19860714 1 16.8
272 ダイヤモンド・アイズ 少年隊 19860721 1 14.5
273 瞳に約束 渡辺美奈代 19860728 1 20.2
274 お先に失礼 おニャン子クラブ 19860804 1 16
275 不思議な手品のように 新田恵利 19860811 1 19.4
276 スキップ・ビート Kuwata Band 19860818 1 35.5
277 ノーブル・レッドの瞬間 国生さゆり 19860825 1 18.3
278 青空のかけら 斉藤由貴 19860901 1 16.6
279 渚の「・・・・・」 うしろゆびさされ組 19860908 1 23.2
280 Say Yes! 菊池桃子 19860915 1 20.8
281 鏡の中の私 吉沢秋絵 19860922 1 12.1
282 メロディ 高井麻巳子 19860929 1 16.3
283 Fin 中森明菜 19861005 1 31.8
284 CHA-CHA-CHA 石井明美 19861013 1 58.1
285 深呼吸して 渡辺満里奈 19861020 1 17.1
286 雪の帰り道 渡辺美奈代 19861027 1 16.6
287 悲しい夜を止めて 河合その子 19861103 1 12.8
288 恋はくえすちょん おニャン子クラブ 19861110 1 12.3
289 ONE DAY Kuwata Band 19861117 1 19.8
290 内緒で浪漫映画 新田恵利 19861124 1 11.5
291 技ありっ! うしろゆびさされ組 19861201 1 15.1
292 バラードのように眠れ 少年隊 19861208 1 23.1
293 あの夏のバイク 国生さゆり 19861215 1 10.9
294 ないものねだりのI Want You C-C-B 19861222 1 13.6
295 約束 高井麻巳子 19861229 1 15.1
296 ホワイトラビットからのメッセージ 渡辺満里奈 19870105 2 17.4
297 楽園のDoor 南野陽子 19870119 1 26.1
298 TOO ADULT 渡辺美奈代 19870126 1 15.1
299 NO MORE 恋愛ごっこ おニャン子クラブ 19870202 1 11.8
300 雪國 吉幾三 19870209 1 36.1
301 TANGO NOIR 中森明菜 19870216 2 34.8
302 かしこ うしろゆびさされ組 19870302 1 12.3
303 水のルージュ 小泉今日子 19870309 1 18.7
304 Stripe blue 少年隊 19870316 1 25.2
305 サファイアの瞳 アルフィー 19870323 1 18.7
306 かげろう 高井麻巳子 19870330 1 10.7
307 アイドルを探せ 菊池桃子 19870406 1 16.2
308 話しかけたかった 南野陽子 19870413 1 23.4
309 マリーナの夏 渡辺満里奈 19870420 1 11.4
310 PINKのCHAO 渡辺美奈代 19870427 1 12.7
311 Strawberry Time 松田聖子 19870504 3 31.7
312 時の河を越えて うしろ髪ひかれ隊 19870518 1 11.4
313 かたつむりサンバ おニャン子クラブ 19870601 1 7.2
314 水の中のAnswer 杉山清貴 19870608 1 15.9
315 Blonde 中森明菜 19870615 2 30.1
316 さよならの果実たち 荻野目洋子 19870629 1 16.1
317 君だけに 少年隊 19870706 1 28.8
318 パンドラの恋人 南野陽子 19870713 1 19.9
319 WANDERER チェッカーズ 19870720 1 20.5
320 夏休みだけのサイドシート 渡辺満里奈 19870727 1 8.3
321 マリオネット BOOWY 19870803 2 24.4
322 アマリリス 渡辺美奈代 19870810 1 11.4
323 北の旅人 石原裕次郎 19870824 1 21.9
324 STAR LIGHT 光GENJI 19870831 1 48.9
325 Shade (12インチ) 杉山清貴 19870907 1 14.3
326 禁断のテレパシー 工藤静香 19870914 1 14.6
327 虹のDreamer 浅香唯 19870921 1 10.9
328 泣いてみりゃいいじゃん 近藤真彦 19870928 1 14.6
329 秋のIndication 南野陽子 19871005 1 18.9
330 難破船 中森明菜 19871012 1 41.3
331 CATCH ME 中山美穂 19871019 1 21.8
332 Remember 風間三姉妹 19871026 1 15.3
333 キスを止めないで 小泉今日子 19871102 1 12.6
334 MY TRUTH アルフィー 19871109 1 11.2
335 Pearl-White Eve 松田聖子 19871106 1 20.2
336 ABC 少年隊 19871122 1 25.4
337 SHOW ME 森川由加里 19871130 1 42.7
338 ガラスの十代 光GENJI 19871207 6 68.1
339 はいからさんが通る 南野陽子 19871214 1 27
340 風のLONELY WAY 杉山清貴 19880125 1 18.7
341 ストレンジャーtonight 荻野目洋子 19880201 1 14.3
342 AL-MAUJ 中森明菜 19880208 2 29.7
343 乾杯 長渕剛 19880222 1 77.4
344 You're My Only SHININ'STAR 中山美穂 19880229 1 29.3
345 吐息でネット 南野陽子 19880307 2 30.4
346 パラダイス銀河 光GENJI 19880321 5 88.9
347 Marrakech 松田聖子 19880425 1 18.2
348 C-Girl 浅香唯 19880502 3 27.8
349 スターダスト・ドリーム 荻野目洋子 19880509 1 13.6
350 TATTOO 中森明菜 19880530 2 29.7
351 FU-JI-TSU 工藤静香 19880613 2 25.3
352 あなたを愛したい 南野陽子 19880627 1 25.5
353 Diamondハリケーン 光GENJI 19880704 2 68.1
354 What's your name? 少年隊 19880718 1 22.2
355 人魚姫 中山美穂 19880725 1 36.5
356 ANGEL 氷室京介 19880801 4 37.5
357 セシル 浅香唯 19880829 1 22.9
358 DAYBREAK 男闘呼組 19880905 3 69.3
359 旅立ちはフリージア 松田聖子 19880919 1 20.9
360 MUGO・ん・・・色っぽい 工藤静香 19881003 2 54.1
361 秋からも、そばにいて 南野陽子 19881017 1 27.1
362 剣の舞 光GENJI 19881024 2 60.8
363 とんぼ 長渕剛 19881107 7 103.5
364 じれったいね 少年隊 19881121 1 18.4
365 Witches 中山美穂 19881128 1 31.4
366 男闘呼組 19890109 2 42.5
367 恋一夜 工藤静香 19890123 2 60.7
368 TRUE LOVE 浅香唯 19890206 1 17.4
369 愛が止まらない Wink 19890213 1 64.5
370 激愛 長渕剛 19890220 2 44.2
371 ROSECOLOR 中山美穂 19890306 1 27.7
372 TIME ZONE 男闘呼組 19890313 1 35.4
373 地球をさがして 光GENJI 19890320 1 47.2
374 涙をみせないで Wink 19890327 3 52.3
375 BE MY BABY COMPLEX 19890417 2 20.9
376 ごめんよ涙 田原俊彦 19890501 1 30.4
377 LIAR 中森明菜 19890508 1 27.5
378 風の素顔 工藤静香 19890515 3 52.4
379 Return to Myself 浜田麻里 19890605 1 40.7
380 Diamonds プリンセス・プリンセス 19890612 2 109.7

 

緑字の共通点は? のクイズを出したままであるが、
それにしてもここまでの出現頻度になるとは。

前回の表「141曲目から250曲目まで」の後半

菊池桃子 「卒業」「BOYのテーマ」
小泉今日子 「なんてったってアイドル」
新田恵利 「冬のオペラグラス」

などから登場し始めた緑字は、
今回の表の前半において、ここまで1位を独占してしまうようになる。

クイズの正解は、そう、「作詞が秋元康さんの曲」だ。

「放課後のアイドル」を基本コンセプトにした「おニャン子クラブ」とそのメンバによるヒット曲の数々。
下巻の「じゃぁね」の解説にはこんな記述がある。

フジテレビ土曜深夜の"オールナイトフジ"からは、
とんねるずや女子大生アイドル・おかわりシスターズがブレイクしました。

その若年化を図り、"オールナイトフジ女子高生スペシャル"を経て、
夕方5時からのオビ番組として始まったのが"夕やけニャンニャン"だ。(1985年4月スタート)

その番組から生まれたのが、このおニャン子クラブ

「じゃぁね」は、彼女達のサードシングル。

おニャン子関連の1位シングルが86年には30曲もある。

 

各曲が1位滞在期間中のトピックスの中から、いくつかピックアップしてみたい。

「恋のロープをほどかないで」 1986年4月28日 ソ連・チェルノブイリ原子力発電所で大規模事故。
「あじさい橋」 1986年6月29日 マラドーナ擁するアルゼンチンがW杯優勝
「ダイヤモンド・アイズ」 1986年7月23日 北尾改め双羽黒が22歳で60人目の横綱に。
「瞳に約束」 1986年7月30日 東北自動車道の全線674.7kmが開通
「悲しい夜を止めて」 1986年11月9日 劇団四季のミュージカル「キャッツ」通算千回の上演。
「ないものねだりのI Want You」 1986年12月26日 パ連続三冠王・落合が中日と契約。年俸1億円突破。
「約束」 1987年1月2日 紅白歌合戦の視聴率が関東で初めて60%を割る。
「TOO ADULT」 1987年2月1日 「愛国」「幸福」駅で知られる北海道・国鉄広尾線が廃止。
「雪國」 1987年2月9日 NTT株が上場。買い注文殺到で初値つかず。
「かげろう」 1987年4月1日 国鉄分割・民営化。11新法人と国鉄清算事業団に。
「Strawberry Time」 1987年5月13日 JR東日本が首都圏電車の愛称をE電に決定。
「Shade (12インチ)」 1987年9月12日 後楽園球場でマイケル・ジャクソン、ソロ初公演。
「吐息でネット」 1988年3月17日 日本初の室内球場、東京ドームが落成式。
「Return to Myself」 1989年6月6日 中国戒厳部隊の武力制圧が拡大、北京大混乱。

 

ひとつのジャンルにかたよった音楽シーンは、一般ユーザの興味をそいでしまう面があったのだろう。
テレビのベストテン番組も人気を落としていった。
そして、次の時代へと動いていく。

「短命のアイドル曲が勢いを失っていくなか、
 TV-CMから誕生する新しいメディア・スターがつくられていくようになった」
と紹介されているページにはこんなジャケットの写真が並んでいる。

Oricon500b_4

 

そう言えば、上巻にはこんな記述がある。

首位曲の短命化と共に、この時間に顕著になってきたのがセールス枚数の低下だった。

・・・・・

セールス枚数の低下から業界内にはシングルの存在を危ぶむ声も聞かれたが、
9回裏絶体絶命のピンチを救ったのは、当時登場したシングルCDだった。

・・・・・

CDになったことでもう一つ思いがけない展開が見え始めた。
アナログ・シングルの2倍近い収録が可能になったため、
オリジナル・カラオケを収録する余裕が生まれてきたのだ。

カラオケが入ったことでシングル購入層が広がった。
カラオケ・ボックスの全国普及により、カラオケは世代を超えて予想外の広がりを見せ始めた。
特に若者への広がりは急速だった。

聞くためにでなく歌うためにシングルを購入する。
それはアーティストのファンだけなく、曲を気に入った人間をも取り込める可能性を意味する。
その後のメガヒット時代への芽はこの時に見え始めたのだ。

一時期は、まさにシングル業界を救った「8cm CDシングル」、
いまやこれさえもほとんど目にすることはなくなってしまった。

 

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2014年3月22日 (土)

オリコンチャート1位 141曲目から250曲目まで

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オリコンチャート1位 141曲目から250曲目まで

- アイドル・ポップスの時代 -

 

「オリコンチャート1位ヒットソング集500〈上〉1968-1985)」を見ながら、
J-POPと呼ばれる前の、「歌謡曲」が元気だった頃を振り返ってみる第二回目。

 

前回の「1曲目から140曲目まで」に引き続き、今回は上巻最後の250曲目まで。

141曲目に登場するのは、80年代を代表するアイドルのひとり、松田聖子さん。
まずはここから250曲目まで一気に見てしまおう。

一覧表は前回と同じ形式。
Dateは1位登場日付、Weeksは1位滞在週数、万枚は100位以内滞在期間中の売上枚数を示している。

 

オリコンチャート1位 曲一覧 141曲目から250曲目まで

曲名 歌手 Date Weeks 万枚
141 風は秋色/Eighteen 松田聖子 19801013 5 79.6
142 ダンシング・シスター ノーランズ 19801117 2 67.4
143 恋人よ 五輪真弓 19801201 3 96.1
144 スニーカーぶる~す 近藤真彦 19801222 5 104.7
145 恋=Do! 田原俊彦 19810126 2 59.8
146 チェリーブラッサム 松田聖子 19810209 4 67.4
147 街角トワイライト シャネルズ 19810309 3 71.7
148 ルビーの指環 寺尾聡 19810330 10 134.1
149 夏の扉 松田聖子 19810608 2 56.8
150 ブルージーンズメモリ 近藤真彦 19810622 3 59.8
151 長い夜 松山千春 19810713 3 86.6
152 白いパラソル 松田聖子 19810803 3 48.8
153 ハイスクールララバイ イモ欽トリオ 19810824 7 104.3
154 ギンギラギンにさりげなく 近藤真彦 19811012 6 81.6
155 風立ちぬ 松田聖子 19811026 1 51.9
156 悪女 中島みゆき 19811130 3 83.3
157 セーラー服と機関銃 薬師丸ひろ子 19811221 5 86.5
158 情熱☆熱風 せれなーで 近藤真彦 19820125 2 55.6
159 赤いスイートピー 松田聖子 19820208 3 50
160 心の色 中村雅俊 19820301 5 69.7
161 い・け・な・いルージュマジック 忌野清志郎+坂本龍一 19820405 1 41.4
162 ふられてBANZAI 近藤真彦 19820412 4 53
163 渚のバルコニー 松田聖子 19820510 1 51.4
164 原宿キッス 田原俊彦 19820517 3 40.6
165 聖母たちのララバイ 岩崎宏美 19820607 4 80.4
166 $百萬BABY Johnny 19820705 1 33.8
167 ハイティーン・ブギ 近藤真彦 19820712 5 60.7
168 小麦色のマーメイド 松田聖子 19820816 1 46.7
169 暗闇をぶっとばせ 嶋大輔 19820823 1 28
170 待つわ あみん 19820830 6 109
171 ホレたぜ!乾杯 近藤真彦 19821011 2 50.2
172 誘惑スレスレ 田原俊彦 19821025 2 38.3
173 野ばらのエチュード 松田聖子 19821108 3 45
174 セカンド・ラブ 中森明菜 19821129 6 76.6
175 3年目の浮気 ヒロシ&キーボー 19821220 3 73.6
176 ミッドナイト・ステーション 近藤真彦 19830131 2 39.1
177 秘密の花園 松田聖子 19830214 2 39.6
178 ピエロ 田原俊彦 19830228 1 33
179 1/2の神話 中森明菜 19830307 6 57.3
180 矢切の渡し 細川たかし 19830418 3 102.5
181 真夏の一秒 近藤真彦 19830509 1 34.4
182 天国のキッス 松田聖子 19830516 1 47.1
183 め組のひと ラッツ&スター 19830523 1 62.2
184 シャワーな気分 田原俊彦 19830530 1 26.1
185 探偵物語/すこしだけやさしく 薬師丸ひろ子 19830606 7 84.1
186 ためいきロ・カ・ビ・リー 近藤真彦 19830725 3 33
187 ガラスの林檎 松田聖子 19830815 2 85.7
188 さらば・・夏 田原俊彦 19830822 2 31.9
189 フラッシュダンス アイリーン・キャラ 19830905 2 69.7
190 禁区 中森明菜 19830919 1 51.1
191 キャッツ・アイ 杏里 19830926 5 82
192 瞳はダイヤモンド 松田聖子 19831107 2 56.8
193 ロイヤル・ストレート・フラッシュ 近藤真彦 19831114 1 29.5
194 エル・オー・ヴィ・愛・N・G 田原俊彦 19831128 3 30.6
195 ラヴ・イズ・オーヴァー 欧陽菲菲 19831219 2 52.2
196 もしも明日が・・・。 わらべ 19840102 6 97
197 Rock'n Rouge 松田聖子 19840213 4 67.4
198 一番野郎 近藤真彦 19840312 1 29.4
199 ワインレッドの心 安全地帯 19840319 2 71.4
200 渚のはいから人魚 小泉今日子 19840402 1 33.1
201 喝! シブがき隊 19840409 2 25.2
202 サザン・ウインド 中森明菜 19840423 3 54.4
203 哀しくてジェラシー チェッカーズ 19840514 1 66.2
204 時間の国のアリス 松田聖子 19840521 2 47.7
205 騎士道 田原俊彦 19840604 2 25.8
206 ケジメなさい 近藤真彦 19840618 2 32.7
207 迷宮のアンドローラ 小泉今日子 19840702 2 37.7
208 雨音はショパンの調べ 小林麻美 19840716 3 52
209 十戒(1984) 中森明菜 19840806 2 61.1
210 ピンクのモーツァルト 松田聖子 19840813 1 42.2
211 顔に書いた恋愛小説 田原俊彦 19840820 1 25.1
212 星屑のステージ チェッカーズ 19840903 3 60.4
213 永遠に秘密さ 近藤真彦 19840924 1 23.9
214 ヤマトナデシコ七変化 小泉今日子 19841001 3 30.1
215 天国にいちばん近い島 原田知世 19841022 1 27.6
216 恋人達のペイヴメント アルフィー 19841029 1 33.6
217 Woman"Wの悲劇"より 薬師丸ひろ子 19841105 1 37.3
218 ハートのイヤリング 松田聖子 19841112 2 37.6
219 飾りじゃないのよ涙は 中森明菜 19841126 1 62.5
220 ジュリアに傷心 チェッカーズ 19841203 4 70.3
221 スターダスト・メモリー 小泉今日子 19841231 3 37.4
222 ユー・ガッタ・チャンス 吉川晃司 19850121 3 31
223 天使のウインク 松田聖子 19850211 2 41.4
224 ヨイショッ! 近藤真彦 19850225 1 19.1
225 シンデレラは眠れない アルフィー 19850304 1 29.8
226 卒業 菊池桃子 19850311 1 39.4
227 ミ・アモーレ 中森明菜 19850318 2 63.1
228 あの娘とスキャンダル チェッカーズ 19850401 3 51.6
229 常夏娘 小泉今日子 19850422 2 26.7
230 にくまれそうなNEWフェイス 吉川晃司 19850506 1 26
231 赤い鳥逃げた 中森明菜 19850513 1 35.4
232 ボーイの季節 松田聖子 19850520 1 35.6
233 BOYのテーマ 菊池桃子 19850527 2 34.1
234 今だから 松任谷由実・小田和正・財津和夫 19850610 2 36.7
235 デビュー 河合奈保子 19850624 1 16.1
236 SAND BEIGE 中森明菜 19850701 1 46.1
237 ダンシング・シューズ 松田聖子 19850708 1 18.6
238 俺たちのロカビリーナイト チェッカーズ 19850715 3 44.7
239 魔女 小泉今日子 19850805 1 16.7
240 悲しみにさよなら 安全地帯 19850812 4 44.3
241 華麗なる賭け 田原俊彦 19850826 1 12
242 涙の茉莉花LOVE 河合その子 19850916 2 19
243 ハート・オブ・レインボー チェッカーズ 19850930 1 29.5
244 もう逢えないかもしれない 菊池桃子 19851007 2 25.4
245 SOLITUDE 中森明菜 19851021 1 33.6
246 恋に落ちて 小林明子 19851028 7 95.4
247 神様ヘルプ! チェッカーズ 19851111 1 35.2
248 なんてったってアイドル 小泉今日子 19851202 1 28.4
249 仮面舞踏会 少年隊 19851223 1 47.8
250 冬のオペラグラス 新田恵利 19860113 4 32

 

曲が思い出せる方は、それぞれの自分の時代と重なることだろう。
各曲が1位滞在期間中のトピックスの中から、いくつかピックアップしてみたい。

 

「恋人よ」 1980年12月8日 ジョン・レノンが自宅前でファンに撃たれる。
「スニーカーぶる~す」 1981年1月5日 1ドル200円台を割り、198円台になる。
「白いパラソル」 1981年8月22日 台湾で墜落事故。向田邦子さん搭乗。
「セーラー服と機関銃」 1981年12月31日  厚生省発表でガンが初めて死因1位に。
「情熱☆熱風 せれなーで」 1982年1月8日  ホテル・ニュージャパン火災で33人死亡。
「赤いスイートピー」 1982年2月9日 機長の逆噴射操縦で日航機が東京湾に墜落。
「ホレたぜ!乾杯」 1982年10月1日 CDとCDプレーヤが発売。
「セカンド・ラブ」 1982年12月1日 マイケル・ジャクソンが「スリラー」発表。
「1/2の神話」 1983年4月4日 NHK連続TV小説「おしん」スタート。
「矢切の渡し」 1983年4月15日 浦安市にディズニーランド、オープン。
「さらば・・夏」 1983年9月1日 大韓航空機をソ連戦闘機が撃墜。269人死亡。
「一番野郎」 1984年3月11日 宮﨑駿監督の「風の谷のナウシカ」公開。
「ワインレッドの心」 1984年3月18日 グリコの江崎勝久社長が誘拐される。
「哀しくてジェラシー」 1984年5月10日 かい人21面相の脅迫で、グリコが販売を中止。
「スターダスト・メモリー」 1985年1月15日 日本ラグビー選手権で新日鉄釜石が7連勝。
「シンデレラは眠れない」 1985年3月10日 世界最長の青函海底トンネルが21年目に貫通。
「あの娘とスキャンダル」 1985年4月1日 NTTと日本たばこ産業が民営化スタート。
「華麗なる賭け」 1985年8月12日 日航ジャンボ機墜落、死亡520人。
「もう逢えないかもしれない」 1985年10月16日 阪神タイガースが21年ぶりのセ・リーグ優勝。
「仮面舞踏会」 1985年12月24日 国勢調査で日本の人口1億2104万7196人と発表。

 

さて、この一覧表、前回書いた通り、
曲名が青字になっているものは「作詞が阿久悠さんの曲」を示している。
前回の表では、あれだけの大活躍をみせていたのに、この表の中には一曲しかない。

代わって一気に1位を占めるようになったのは紫字の曲。
140曲目までには1曲しか登場していなかったのに、
今回の表110曲の中にはじつに32曲! さて、紫字の共通点は?

 

正解は、「作詞が松本隆さんの曲」だ。

歌手も、松田聖子、近藤真彦、田原俊彦、小泉今日子、薬師丸ひろ子、などなど。
強いわけだ。
作詞家では、ほかにも売野雅勇さんや来生えつこさんらが1位の曲を何曲も送り出している。

で後半、緑字の曲が、ちらほらと登場するようになる。
この緑字の曲の共通点は? 正解は次回の表と一緒に発表したい。そうあの人だ。

 

まさにアイドル全盛の80年代前半、なつかしい(若い!)顔、顔。
      (クリックすると二回りほど大きく表示されます)

Oricon500a_80idol

 

松田聖子さんと中森明菜さんの比較では、こんなページもある。
聖子さんの「1位連続20曲」!が光っている。

Oricon500a_seiko_akina_s

 

ニューミュージックという言葉も広まっていった。

Oricon500a_newmusic

 

「アニソン」、アニメの主題歌もまだこんな感じ。

Oricon500a_anisong

 

最後に春子さん、じゃない、(ドラマ「あまちゃん」を見ていない方、失礼しました)
小泉今日子さん。 当時、独自カラーを打ち出して快進撃。
影の存在だった春子さんとは違い、実際は、まさに「ど真ん中」のアイドルだった。

Oricon500a_kyon2

 

そんな小泉今日子さんや中森明菜さんについては、よく語られるエピソードがある。

小泉さんや中森さんがデビューした1982年は、
同期が「花の82年組」と呼ばれるようになる、まさに新人アイドル豊作の年。
ライバルの多い中、小泉今日子さん、中森明菜さんは共に
日本レコード大賞新人賞の5組の枠に入ることはできなかった。

最優秀新人賞がとれなかった、と言っているのではない。
ふたりとも新人賞にノミネートさえされなかったのだ。
では、いったいノミネートされた5組とは...?

 

1982年 日本レコード大賞 最優秀新人賞ノミネート

(1) 石川秀美 「ゆ・れ・て湘南」
(2) シブがき隊 「100%…SOかもね!」
(3) 早見優 「アンサーソングは哀愁」
(4) 堀ちえみ 「待ちぼうけ」
(5) 松本伊代 「センチメンタル・ジャーニー」

シブがき隊が最優秀新人賞をとっている。

 

シングルのオリコンチャートとは関係ないが、
細川たかし「北酒場」がレコード大賞をとったこの1982年、
日本レコード大賞「ベスト・アルバム賞」は次の3枚が受賞している。

  中島みゆき 「寒水魚」
  サザンオールスターズ 「NUDE MAN」
  松任谷由実 「PEARL PIERCE」

82年、豊作だったのはアイドルだけではない。

 

緑字の曲の共通点は? 
のクイズをだしたままなので、オリコン1位の件、もう少し続けたい。

 

(全体の目次はこちら

 

 

 

 

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