パソコン・インターネット

2022年5月 1日 (日)

SNSの写真が表現するもの

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SNSの写真が表現するもの

- 事実よりも情動を引き出すことを -

 

食べ物の色が
どのように作り出されてきたのかを、
*着色料や農産物の生産過程の調整など、
 実際の食べ物の色を作り出す
 技術や方法といった物理的な側面
と、
*料理本や宣伝広告の影響を受けながら、
 その色をどのようにして「当たり前」と
 思うようになったかという認識的側面
の、ふたつの面から探っている

 久野 愛 (著)
 視覚化する味覚-食を彩る資本主義
 岩波新書

(以下水色部、本からの引用)

だが、
最後の章では現代社会における
食べ物の色や見た目について
SNS上での写真を通して考えている。

他の本も参照しながらの
写真の考察がおもしろい。

写真を撮ったり
料理を作る主体のみならず、
写真撮影と鑑賞に関わる行為も
大きく変わった


大山顕が、
写真は「見る」ものから
「処理」するものになった
と述べているように、
写真は、
撮る・見るものであるだけでなく、
SNSの写真においては
「加工」「シェア(共有)」「いいね」
することが重要
となったのだ。

ここで参照されている
大山顕さんの本はこれ。

 大山顕 (著)
 新写真論 スマホと顔
 ゲンロン叢書

「シェア(共有)」や「いいね」はもちろん、
簡単な「加工」であれば、
ワンクリックまたは数秒で可能だ。
それでもかなり多彩な加工ができる。
確かに
「見る」だけでなくなっている。

 

SNSの写真には、
日常の記録や思い出の保存
というだけではなく、
むしろそれ以上に、
ユニークな見た目であること
求められる。

よって映える被写体というのは、
単に綺麗な色をしているとか、
撮影者が
おいしそうと思うものというよりは、
多くの人の目にとって
「面白い」ものということになる。

それはSNS写真独特の美学である。
佐藤卓己が論じるように、
こうした写真は、
見栄えを優先させる一方、
被写体・素材の事実性は
軽視されがち
である。

つまり、
「データ素材として
 どのような加工もできる
 デジタル写真は、
 記録のメディアというより
 表現のメディア

となったのである。

ここで参照されている
佐藤卓己さんの本はこれ。

 佐藤 卓己 (著)
 現代メディア史 新版
 岩波テキストブックス:岩波書店

「素材の事実性は軽視されがち」
「記録のメディアというより表現のメディア」
色も含めて、
事実を伝える、事実を記録する、
という写真の役目は今、
大きく変わってきている。

SNSに投稿される写真は、
見る者の情動を
引き出すため(affective)のもの

ではないだろうか。

大盛りの料理や
見た目が派手な食べ物などは、
いわゆる「映える」ための写真として、
色・見た目が作り出されている。

自作料理の写真はどちらかというと
「エモさ」を追求したものが
多いといえるかもしれない。

手作りのケーキや
食卓に並べられた数々の料理は、
派手さや斬新さというよりも、
「おいしそう」とか
「こんな料理を作れるなんてすごい」、
「自分も作ってみたい」といった、
賞賛や羨望・憧れ、共感といった感情を
見る者に与える


少なくとも、
そうした感情を与えることを
意図して投稿されることが多い。

つまり

情動を引き出すことが
主目的になったことで、
SNSでは写真に写った食べ物の色を
「自然な」色に寄せる必要がなくなった

本の主題であった
食べ物の「自然な」色、の話からは
ずいぶん離れてしまったが、
食の写真が溢れているSNSを考えるとき
「SNS上の写真」論は
人々の別な欲望も見えてきておもしろい。

 

 

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2021年11月14日 (日)

検索の落とし穴

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検索の落とし穴

- 言葉が変われば見えなくなる情報がある -

 

「検索すればなんでもすぐに見つかる時代」
そんな言葉を聞くようになって久しいが、
実際には「なんでも」と言うにはほど遠く、
広い視野から眺めれば
検索できるものはかなり限定されている。

もちろん
検索対象も広がってきてはいるが、
一方で
検索の行為自体に「落とし穴」も多い。

そんな「落とし穴」の中でも
特に気をつけないといけないのが
「言葉」だ。

本人は「正しく」検索したつもりでも
場合によっては、思ってもみない誤解に
結びついてしまう場合がある。

陥りやすい
典型的な事例が新聞にあったので
忘れないようメモっておきたい。

朝日新聞 2021年8月28日
「メディア空間考」
というコラムに
津田塾大学で非常勤講師もしている
原田朱美さんが書いていた記事。
(以下水色部、記事からの引用)


ある大学生のリポートを読んでいて、
手が止まった。
「2000年ごろ、LGBTのために
 動こうという動きは日本になかった
とあった。

原田さんは、大学で
情報リテラシーの授業を持っており、
さまざまなテーマで調べ物をするのを
課題としてだしているらしい。

人気ドラマで性同一性障害が
話題になったのが2001年だった、
ということを取り上げるまでもなく、
LGBTの支援・啓発活動は、
もちろんもっと前から日本にあった。

なのに、なぜ「なかった」という
結論になってしまったのか。

しばらく考えて合点がいった。
言葉だ。

文字通り「LGBT」で、
過去の記事をネット検索したのだ。

LGBTという言葉が
広く使われ始めたのは15年ごろのこと。
だから、それ以前については
過去記事がない=社会に動きがない
と誤解したようだ。

これは検索の落とし穴の
ほんとうにわかりやすい例だ。

LGBTが広く使われる前は
たとえば「性的マイノリティー」などの
言葉を使って活動は記事になっていた。

そういう関連付けや、
関連ワードに関する知識が
検索対象に対して絶対に必要なのだ。

でも、20歳前後の学生にとって
LGBT以前の呼び方はなじみがない。

時代が変われば言葉は変わる。
言葉が変われば、見えなくなる情報がある
両方の言葉を知り、検索しなければ、
その事実にも気づけない。

対象世界に関わる単語の
時代的な変遷と
それらがどうつながっているのかの
多層的な理解。

それらが検索する側に構築されていないと
ググっただけの結果を並べても
「へぇ」だけで、なにも見えてこない。

でも逆に、見えてきたとき、
それは多層的な理解を持ったものだけの
発見の大きな喜びになる。

 

 

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2020年4月 5日 (日)

音楽ライブラリ管理ソフト「MusicBee」

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音楽ライブラリ管理ソフト「MusicBee」

- その気にさせるソフトの魅力 -

 

ここに書いた通り、私は
携帯音楽プレーヤ「ウォークマン」を
カセットテープの時代から愛用している
長年のウォークマンユーザだ。

時代とともにカセットテープ、CD、MD、
そしてメモリタイプへと
音楽を聴くメディアも変化してきた。

考えてみると
カセットテープやCDの時代には、
メディアそのものが
まさにライブラリだったわけだが、
MP3フォーマットに代表される
電子ファイルで
音楽を聴くようになってからは、
媒体としての「モノ」は
見えなくなってしまった。

同時に、音楽データの管理、
つまりライブラリの管理は
専用のアプリケーションに
頼らざるを得なくなった。

もちろんそこには音楽を再生する
プレーヤとしての機能も必須だが、
今日はライブラリの管理機能をメインに
話を進めたい。

iPodが登場したときの
Apple「iTunes」のVer.1も
SONY「SonicStage」のVer.1も
どちらも同じ2001年に登場している。

以降、Appleは一貫してiTunesの
バージョンアップを繰り返しており、
2019年に「ミュージック」
発表してはいるが、
Windows版iTunesの方は
まだしばらく続く予定らしい。

一方、SONYの方は
いったい何を考えているのか、
この20年間に
単なるバージョンアップではなく、
アプリケーション自体を次々と変更してきた。

そのため、私がウォークマンのために
PCにインストールしたものだけでも
 (1) SonicStage
 (2) x-アプリ
 (3) Media Go
 (4) Music Center for PC

と4種もある。

加えて、主にpodcastを聴くために
 (5) iTunes
も一時使っていたので、
計5種類のライブラリソフトが
混在していたことになる。

 

これだけいろいろなアプリケーションが
ありながら、

SONYの方は、
名前も含めて大規模な変更を
何度も繰り返してきているのに、
肝心な操作性がUIを含めて
ちっともよくならないし、

iTunesの方は、
バージョンアップが繰り返されるたびに
どんどん重くなってしまっているし、

と、どちらに対しても
ストレスが溜まっていた。

そのうえ、

どの曲とどの曲がまとまって
一つのアルバムとなるか、の
「アルバムの管理」
アルバムのアートワーク、つまり
「ジャケット写真」の扱い
テーマに沿って曲を集めた
「プレイリスト」の管理
等に統一した指針がなく、

ライブラリを維持・管理しようとすると
メインとなるアプリケーションを
変更するたびに組み替えたり、
作り直したりする作業が必要になっていた。

特に、複数のアーティストが混在している
コンピレーションアルバムに関しては、
意図しない動きになることも多く、
整理の意欲そのものを
削(そ)がれている面があった。

そんな折、「MusicBee」の存在を知った。

少し調べてみると実にいい。

というわけで、
ハードウェアとしては
SONY ウォークマン NW-A16のままだが、
ライブラリ管理アプリケーションのほうは
過去の資産も含めて
MusicBeeに完全移行することに決めた。

まだまだ初心者だが、これまでのところ
移行してほんとうによかったと
思っている。

【MusicBee のお薦めポイント】

(a1) フリーソフト
  無料はありがたい。
  最初のリリースは2008年。
  11年以上も更新を続けている。

(a2) 軽快
  起動も検索もはやく、
  動きがキビキビしていて気持ちいい。
  
(a3) CDからのRippingがより正確
  lameが同梱されているが、
  エンコーダを選ぶことも可能。
  AccurateRipを使った確認もできる。

(a4) パネルレイアウト等、変更が容易
  どこに何を表示させるか、
  変更が簡単にできる。

(a5) MP3タグ編集が簡単
  コンピレーションアルバムはもちろん、
  2枚組やフォーマット別の
  アルバム定義も簡単にできる。
  フォルダごとにファイルが
  まとまっているようであれば
  フリーソフト「Mp3tag」を使って、
  事前整理をしておくとさらに効率的に
  作業が進められる。

(a6) アートワークの設定が容易
  自動検索もできるうえに、
  Amazonその他からの埋め込みも
  簡単な操作で可能。

(a7) プレイリストが柔軟
  プレイリストの保存形式を
  「M3U(#EXT)」にすると
  SONYウォークマンへの転送も
  再生も全く問題なし。
  追加・削除・変更の自由度も高く軽快。

(a8) ファイルの再整理が簡単
  「メディアファイルを自動的に整理」
  という機能を使うと、
  インポートしたファイルや
  フォルダの名前を
  事前に定義しておいた統一形式に
  再整理して保存することができる。

  たとえば形式を
   アルバムアーティスト\アルバム
   \ディスク-トラック番号 タイトル
  と定義すれば、
  過去にRippingしたファイルも含めて
  統一ルールによる再整理が可能。

とまぁ、お薦めポイントはたくさんある。

しかも
「MusicBee 使い方」あたりで検索すると
詳しい使い方を
丁寧に説明してくれているページも
たくさんあるので、
疑問があっても多くの場合
すぐに解決できる。

とにかく
「音楽・音声ファイルも
 PCにいっぱい溜まっているし
 すっきり整理したいな」
と思ったとき、まさに
「よし! やろう!」
とのやる気にさせる、
その点が特にすばらしい。

「iTunes」も「Media Go」も
「Music Center for PC」も
仕方なしに「アプリに合わせて」
使ってはいたが、
納得できない奇妙な動きが散見され
「よし! やろう!」
とのやる気にはどうしてもなれなかった。

MusicBeeのおかげで
今はずいぶん整理が進んだ。

軽快かつ明快に作業が進められるので
作業ストレスが小さいことも魅力。

現状お使いの音楽アプリの
ライブラリ管理機能に不満を感じている方、
ぜひ、お試しあれ。

最新版はこちらからダウンロードできる。

 

 

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2020年3月22日 (日)

PC間で自由自在にドラッグ&ドロップ

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PC間で自由自在にドラッグ&ドロップ

- Microsoft Garage Mouse without Borders -

 

デスクトップであれ、ノートPCであれ、
2台以上のWindows PCをお使いの方に
今日は便利なソフトウェアを紹介したい。

リリースされてからすでに2年ほど経つので
新しいものではないが、
技術者仲間と話をしていても
知っている人が意外に少なかったので、
愛用者として改めて
ここでお薦めする次第。

特に、自宅で同じ机の上に
2台以上のWindows PCを並べて
作業することがある
ような人は
試してみる価値は大きいと思う。

このソフトを使うと
「without Borders」の名の通り、
境界を超えてマウスを使えるようになる。

境界とはパソコンとパソコンの間。
つまり、
複数のPC間でマウスとキーボードが
 共有できるようになる
」ソフトだ。

ひとつのマウスとキーボードを
複数のPC間で共用できるようになるので、
2台PCが並んでいても
マウスとキーボードを
2台並べる必要がなくなる。

置く場所を最小にできることも嬉しいが、
持ち替える必要がないことの
快適さは最高だ。

利用するPCのOSがWindowsであること、
それぞれが同じネットワーク上にあること、
の条件はあるものの、
Wi-Fi接続でももちろんOKだし、
ノートPCも含めて、
マウスやキーボードにも特に条件はない。

しかも
最大4台まで並べて操作することも可能だ。

マウスカーソルを
PC-AのモニタからPC-Bのモニタに
境界なく動かせるようになる。

もちろんそれだけでも十分便利なのだが、
特にここで紹介したかったのは、
共有に加えて、
なんと、PC-AとPC-Bの間で
ドラッグ&ドロップができてしまう
ように
なるからだ。

つまり、
PC-Aでファイルやテキストをコピーして、
PC-Bにドロップすることができる。

共有したPC間で、ファイルの移動が
一瞬でできてしまうわけだ。

まさに、同じキーボードとマウスから
手を離すことなく、複数台のPCを
まるで一台のPCのように扱える


こんな便利なソフトが無料で手に入る。
ダウンロードはこちらからどうぞ。

Mousewb

UIは英語のみだが、
一度セットアップさえしてしまえば、
あとは2台のPCの電源を入れるだけで
いつでも使えるので、
以降は、基本的にUIを見たり
操作したりすることもない。

インストールや利用方法について
丁寧に説明してくれている
こちらこちらのような
日本語ページもある。

複数のWindows PCをお持ちの方
ぜひお試しあれ。

 

 

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2017年1月29日 (日)

インターネットの巨人

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インターネットの巨人

- アカマイは「賢い」 -

 

就任から一週間、合衆国では
トランプ大統領が本格的に動き出した。

就任演説では、集まった人の数が
話題になったりしていたが、
今回、この演説を
インターネット経由で見た人は全世界に
いったいどれくらいいたのだろうか。

8年前のオバマ大統領の
就任演説については、
こんな記述がある。

小川晃通 著
アカマイ
― 知られざるインターネットの巨人
角川EPUB選書

(以下水色部本からの引用)


 アカマイにとって象徴的だったのが、
オバマ大統領の就任演説の
インターネット中継
です。

初のアフリカ系大統領ということもあり、
世界中の人々がオバマ大統領の
就任演説映像をインターネット経由で
視聴しました。

 そのビデオをインターネットで
世界全体に配信していたのがアカマイ
です。

そのときのインターネットトラフィックは、
同社がそれまで行ったどの配信よりも
大きなトラフィックになりました。

最大で1分あたり850万人がビデオを閲覧し、
「当時としてはそれが世界記録である」
とアカマイは述べています。

この引用に急に登場した「アカマイ」。
「初めて聞く」という方も多いことだろう。

でも、もしスマホやPCで、
少しでもインターネットに触れているなら、
一度も意識したことはなくても
この会社のお世話になっているはずだ。

アカマイは、世界最大手の
コンテンツデリバリネットワーク(CDN)事業者。

本の帯には、

「インターネットを流れる情報の3分の1は
 この会社が運んでいる」


と書かれているが、本が出版されたのは2014年。
その影響力は現在さらに大きくなっている。

とにかく顧客リストがすごい。

* 米軍の全機関
* AmazonなどEコマースのトップ20サイト
* アメリカの主要スポーツリーグのすべて
* NHKを含め
 世界の代表的なニュースポータル150以上
* LINE、Apple、IBM、などなど

デリバリ、
つまり配信を専門にしている業者なので、
コンテンツを作っているわけではない。

本は、
マサチューセッツ工科大学(MIT)の教授
トム・レイトンらが1998年に
会社を設立させるころの話から始まり、
「配信技術」や
「配信ビジネス」についても
解説している。

現在もiPhoneのAppleが使っているように、
スティーブ・ジョブズ自身が
「会社を買いたい」と電話をかけてきた
エピソードも紹介されている。

ちなみに「アカマイ」という
日本語のような響きの特徴ある社名は
こんな経緯で決まったらしい。

 非常に日本語っぽい響きですが、
決して「赤米」という日本語ではありません。
ハワイ語で「賢い」という意味の単語です。

 米国では、複数の社名が列挙されるときに
ABC順に掲載されることが多いため、
その順番で並んだときに最初にくることが
重要だとレイトンたちは考え、
「A」で始まる社名を探していました。

当時たまたまMIT内で起きていたのが
ハワイ語ブームです。

ハワイ語辞書が手元にあったので
それを見たところ、
「アカマイ」という単語を発見し、
それを採用しました。

いまや、スマホやPCと
コンテンツを配信しているサーバとが
瞬時に繋がることも、
そして、その間の通信が
滞りなく行われることも、
当然のように思ってしまっているが、
その裏では、
まさに賢い技術に支えらえた仕組みが、
休みなく動いている。

アカマイは、現在
世界120以上の国に、
21万台以上のサーバを設置
し、
いくつかのキー技術を駆使し、
快適な「配信」を提供している。

その「配信」は
どんな仕組みで実現されているのか。

本は、
アカマイの技術の説明をするために、
最初に、「インターネット」って
どんな仕組みで繋がっているのか?
を丁寧に説明している。

ネットに関する技術的な知識がなくても
読めるよう配慮された記述となっているが、
逆に多少知識のある方には
物足りないかもしれない。

こんなキーワードを軸に
説明を進めている。

AS(Autonomous System)
BGP(Border Gateway Protocol)
TCP(Transmission Control Protocol)
DNS(Domain Name System)

そして、次のような言葉あたりから
「アカマイの技術」に
深くかかわってくるようになる。

CNAME(Canonical NAME)
traceroute
SureRoute
Tiered Distribution

詳しい技術的な説明は本に譲るが、
高速化がどのように実現されているのか、
ケーブル切断などの障害を
どのように回避する仕組みがあるのか、
などなど、インターネット技術の
基本部分に触れることができる。

ネット社会を予見したビジネスで
急成長してきたアカマイ。
1998年に設立されてから
まだ20年も経っていない。

 ちなみにこの1998年、
同じアメリカで二つの会社が
産声をあげています。

現在、世界で最も利用されている
検索エンジンを提供しているグーグルと、

世界最大規模のデータセンター事業社である
エクイニクスです。

インターネットヘの影響力が
非常に強いこの3社が同じ年に設立された
のは、
偶然なのでしょうか、
それとも必然だったのでしょうか。

オマケ:
3社ではなく「3者が同じ年」と言えば、

第42代米大統領
ビル・クリントン:1946年8月19日生

第43代米大統領
ジョージ・W・ブッシュ:1946年7月6日生

第45代米大統領
ドナルド・トランプ:1946年6月14日生

 

 

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2016年10月16日 (日)

ゲレンデがとけるほど

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ゲレンデがとけるほど

- 誤変換の笑い -

 

前回
「大隅良典氏 ノーベル賞!」の朗報を受けて、
新聞6紙の読み比べをしてみたが、
読売新聞のコラム「編集手帳」は
こんな書き出しでノーベル賞の話に繋げていた。

以下水色部、
読売新聞 2016年10月4日「編集手帳」からの引用

パソコンで、
「うまくいかない画像サイズになった」
と書いたつもりが、画面には
馬食い家内が象サイズになった」。

以前、日本漢字能力検定協会が募った
漢字変換ミスで年間賞に選ばれている

◆食欲の秋を迎えるたび、
わが太鼓腹をなでてはこの″珍文″を思い出す。

不要な肉である。
人間は細胞のかたまりなのに、
細胞ほどは賢くないらしい。

朗報に万歳をしたあとで、
およそ学術的でない感慨に浸っている

◆東京工業大学の
大隅良典栄誉教授(71)が、
「オートファジー」という生命現象の研究で
今年のノーベル生理学・医学贅に選ばれた

(ずいぶん無理やりな話の展開だなぁ、はともかく)
「馬食い家内」が年間賞に選ばれたのは2008年。
久しぶりに聞いた「誤変換」の話題に、
いろいろな思い出が蘇ってきた。

インターネットが登場するよりもずっと前、
ワープロが元気だったころ、
「披露宴の新郎新婦」と書こうとして
「疲労宴の心労神父」が出てきたときは、
おもわず映画の一シーンを見ているような
気分になったし。

 

変換ミスについては、いまから20年ほど前
まさに誤変換を集めた「誤変換の宴」なる
楽しいテキストのページがあった。

最近の「かな漢字変換」は
ほんとうに優秀になったので
突拍子もない変換に「えっ!」と思うことは
ずいぶん減ってしまったが、
当時はまだまだ「誤変換」は
よく笑い話のネタになっていた。

ピーヒョロヒョロのモデムで
インターネットに接続していたころの話だ。

古いメモをひっくり返して
傑作誤変換をいくつか紹介したい。

 

情報誌捨て無学   <情報システム学>

とちり養成策    <土地利用政策>

金が新年      <謹賀新年>

などは、ちょっと理屈っぽくて
よくできてはいる(!?)けれど笑えない。

 

ホームページ行進  <ホームページ更新>

死後塗料      <仕事量>

最近平気      <細菌兵器>

ゴキブリ胎児    <ゴキブリ退治>

猫を解体!     <猫を飼いたい!>

歯医者は猿のみ   <敗者は去るのみ>

あびせ下痢     <あびせ蹴り>

妻子アルミですから <妻子ある身ですから>

蕎麦に入れ歯    <そばにいれば>

アメリカ製カツ   <アメリカ生活>

などは、ストレートでかつシンプルで、
ギャップがあって私好み。

まぁ、〇〇ネタがらみもはずせない(!?)でしょう。

お口恥部     <奥秩父>

女子行為室    <女子更衣室>

今夜俺求めてくれる?
         <今夜俺も泊めてくれる?>

こんな子としてて良いのか 
         <こんな事してていいのか>

 

いろいろあっても、個人的誤変換No.1はやはりコレ!

ゲレンデがとけるほど濃い死体 
         <ゲレンデがとけるほど恋したい>

失礼しました。

 

 

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