二ヶ領用水(7) 鹿島田で地下に消えるまで
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二ヶ領用水(7) 鹿島田で地下に消えるまで
- くねくねと細かく曲がりくねって -
二ヶ領用水歩き
* 二ヶ領用水(1) 三沢川との立体交差まで
* 二ヶ領用水(2) 向ヶ丘遊園駅付近まで
* 二ヶ領用水(3) 久地の合流地点まで
* 二ヶ領用水(4) 久地円筒分水をメインに
* 二ヶ領用水(5) 橋の上のバス停
* 二ヶ領用水(6) 溝の口で寄り道
上河原堰取水口からのルートと
宿河原堰取水口からのルートの両方を
JR武蔵中原駅付近まで歩いたので、
残りのルートを歩いてみよう。
いつもの川歩き仲間と
実際に歩いたのは2024年5月の日曜日。
地図(Google Map) ①付近
武蔵小杉の超高層マンション群が
塊になって見える。
用水わき、
「ブラシの木」に花が咲いている。
その形状はまさにブラシそのものだ。
相変わらずきれいに整備された
親水護岸が続いている。
いよいよ武蔵小杉の
超高層マンションが迫ってきた。
JR南武線と交差した少し先、
地図②付近で渋川と分岐。
二ヶ領用水が
奥から手前に向かって流れており、
左側に曲がっているのが渋川。
ご覧の通り、渋川のほうが太い。
近くに立つ歴史ガイドには
「明治中頃まで、このあたりでは
用水を利用したいくつかの水車が回り、
精米が行われていた。
他に麦を使った製粉も行われ、
木月村や井田村、今井村の冬の副業である
素麺(そうめん)業に使われた」
とある。
渋川と分岐したあとは
川幅が一気に狭くなる。
東急東横線をくぐって交差する。
細く続くが,
県立住吉高校のそばでは、
公園内を流れる一直線が美しい。
県立住吉高校横の公園を過ぎると
地図③あたりから
ほんとうによく曲がるようになる。
右に左にまさにくねくね。
振り返ると、いつのまにか
武蔵小杉の超高層マンション群が
ずいぶん遠い。
JRの線路が近づいてきた。
くぐって下に流れこんでいく。
人は一緒に潜れないので
線路をまたぐ自動車道を行く。
湘南新宿ライン、横須賀線などが走る
線路を見下ろすことに。
左後方が武蔵小杉の超高層ビル群。
その後もくねくねと曲がりながら
流れるが、ここは橋が妙に低い。
JR南武線をくぐった直後、
地図④付近でここに辿り着く。
写真左に説明板がある。
我が国初の公営工業用水道水源
=稲毛・川崎二ヶ領用水余剰水取水口跡
平間浄水場
(現 川崎市上下水道局平間配水所)
竣工1939年7月。
工業用水道専用の施設として、
臨海部の京浜工業地帯にも
工業用水を安定的に供給し続け
我が国工業の発展に寄与してきたらしい。
1974年にその役割を終える。
現在は、上流の稲田取水所で取り入れ、
生田浄水場で工業用水に浄水、
地下の送水管で平間配水場へ、
のルートになっているようだ。
ここから先は、
二ヶ領用水というよりも
せせらぎ遊歩道という感じで、
細い水の流れが続いていく。
JR鹿島田駅付近では、
道路脇のこんな流れに。
そして、地図⑤付近
川崎市立塚越中学校の交差点
ここで小さな穴を通して地下に潜り、
その先はついに
追うことができなくなってしまった。
二ヶ領用水歩きの終点、
と言っていいだろう。
上河原堰取水口からのルートと
宿河原堰取水口からのルートが合流した
JR南武線久地駅付近では
こんなに大きな流れだった二ヶ領用水も
そこからわずか十数km先の下流では、
バスケットボール程度の大きさの
穴に消えてしまった。
2日間に分けて歩いた二ヶ領用水。
全体のルートを青い線で書くと
こんな感じ。
用水沿いに歩いてみると、全流域に対して
川崎市が力を入れて整備していることが
よくわかる。
歩きやすいうえに、
思ったよりも変化があって
手頃な楽しいコースだ。
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