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2019年10月 6日 (日)

145失点からの24年

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145失点からの24年

- 「奇跡は起きるから奇跡といいます」 -

 

開催中のラグビー
第9回ワールドカップ(W杯)日本大会、
日本は
昨日(2019年10月5日)のサモア戦にも勝ち、
1次リーグ3連勝となった。

初のベスト8へまさに大きく前進。

1次リーグ3戦の翌朝の朝日新聞の記事、
見出しだけでも並べてみたい。
どれも一面トップの扱い。
左から、
2019年9月21日、29日、10月6日。

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3戦を振り返った時、
優勝候補のアイルランドを破った
先週の勝利はその感激も特に大きかった。

南アフリカに勝った4年前といい、
世界で戦えるレベルになっていることに
うれしいと同時に改めて驚く。

下の記事を当時、リアルタイムで読んだ世代だからだ。

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1995年6月5日朝日新聞の記事。
第3回ワールドカップ(W杯)南アフリカ大会。

日本は、ニュージーランド(NZ)に
大会史上最多失点となる[17 - 145]
記録的大差で惨敗した。
与えたトライは実に21。

それまでのW杯での
最多失点は89点だったので
一挙に56点も残念な方向に
記録を伸ばしてしまったことになる。

1987年のテストマッチでも
NZ戦では[4 - 106]

それを上回る失点となってしまった。

記事にはこうある。

NZは前半開始直後に、
さっそく先制トライを奪うと、
その後も日本の防御を
軽々と突き破って
数分おきにトライを重ね、
カルハインが21本中はずしたのは
1本だけという完ぺきなゴールキック。

日本は後半、梶原が
2トライを奪うのがやっとだった。

 

前半35分、PGを狙ったことに関しても

すでに0-70。
勝負の行方にからむ
3点では決してない。

まるで「花園」で、
初出場の高校チームが
零点負けをまぬがれるために
狙うようなPGのようだった。

次がなく「青春の思い出」が
必要な高校生と違い、
日本代表には次のW杯という
大きな目標がある。

(中略)

ラグビー王国のプレーから、
「パワー、体格の違い」と
簡単に片づけられない違いを
学んでほしい。

この屈辱をいつかはらすためにも

 

あれから24年。
アイルランドに勝った翌日
2019年9月29日の記事では

南アフリカを破った4年前は
「奇跡」と言われた

「(今回は)地力の部分で勝った。
 サプライズじゃない
 なるべくしてなった」
と中村は成長を語る。

組織が結束すれば
強豪に勝てることを再び証明した。
緻密な準備を経て、
日本はまた一つ、世界の階段を上った。

と、中村亮土選手の言葉を紹介している。

南アフリカの時といい、
今回のアイルランドの時といい、
「奇跡」で思い出すのは、
遊川和彦さんのオリジナル脚本で
高視聴率をマークしたドラマ
「家政婦のミタ」のこの名セリフだ。

奇跡とは、
普通に考えれば絶対に起きない出来事が
そうなって欲しいと願う人間の
強い意志で起きる出来事です。

奇跡は起きるから奇跡といいます

自分には絶対無理だと
諦めている人には絶対に起きません。

まさに、そう。
起きるから「奇跡」なのだ。

 

早稲田大学ラグビー部監督として活躍した
大西鐵之祐さんが亡くなったのが
NZに惨敗した年、1995年の9月。

そして67年にもわたって
明治大学ラグビー部監督を務めた
北島忠治さんが亡くなったのが
翌1996年の5月。

今の日本代表の活躍を
おふたりは
どこからか眺めているであろうか?

この24年間の成長は、おふたりには
どんなふうに映っていることだろう。

 

 

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コメント

hamaさん、こんばんは。

殆どTVを見ない私ですが、丁度アイルランド戦は土曜日で、最初から最後まで興奮しながら応援しました。昨日のサモア戦も観ましたよ😊。

以前は国内では盛り上がっても、他国との試合となると体力差は歴然でした。それを補う練習量や海外の優秀な選手が入って来たお陰でここまで来ました。

家政婦ミタ(観たことありませんが・・・)の名台詞「奇跡は起きるから奇跡といいます」とは本当ですね。ただし奇跡を起こすためには単なる偶然ではなくて沢山のファクターが揃わないと起こり得ません。

環境も国も違う選手が日本の日の丸をつけて頑張る姿に私達は熱狂しています。これからは日本人がこの選手達から多くを学ばないと行けないかも知れません・・・そのような思いでもワールドカップラグビーを応援しています。

omoromachiさん、

コメントをありがとうございます。

日本が強くなった理由がどこにあるのか、
もちろん詳しくはわかりませんが、
ほんとうにすばらしい試合を見せてくれていると思います。
いったいどれだけの練習を積んできたことでしょう。

技に驚きながらも、
すべてを忘れて心からの声援を送ることができる。
スポーツ観戦のすばらしさを楽しさを
改めて満喫している今回のワールドカップです。

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