出雲大社
(全体の目次はこちら)
出雲大社
- ぜんざいは神在(じんざい)? -
島根・鳥取方面への旅行、
最終日は、出雲大社にお参りした。
勢溜(せいだまり)の大鳥居から
松の参道と呼ばれる参道を
ゆるやかに上っていく。
(写真はすべてiPadにて撮影)
ふと前方の鳥居を見ると、
そこから先、参道から人が消えている。
どうして?
ここまで真ん中を歩いて来た人たちは
この鳥居から先、鳥居の両脇の道に
進路を変えているのだ。
神様の集まる出雲大社のこと、
「真ん中は神様の通る道で
人はその両脇を歩く」
なる話も聞いたことがあったので、
「もしかしたら、このこと?」
と思いながら近づいていった。
鳥居の下まで来ると、
何か書いてある。
いったい、何が書いてあるのだろう?
「松の根の保護のため
参道左右をお進み下さい」
なんだ、松の養生のためか。
なぜかガッカリ。
脇の参道を歩くことになったが、
参道からちょっと右に目を遣ると
山の緑がほんとうに美しい。
「ムスビの御神像」と呼ばれる像。
立派な像ではあるが、
なぜか「気恥ずかしい」。
「御自愛の御神像」
因幡の白ウサギの話って、
子どものころ絵本で読んだ記憶しかない。
絵本で語られる物語というのは、
多くの子どもに知ってもらえるという
大きなメリットがある反面、
「それだけで知った気になってしまう」
そういう子どもを大量に生産してしまう
ある種の不幸を背負っている気がする。
「大人になってからちゃんと知ろう」
をサボっている自分の怠惰を棚に上げての
勝手な思い込みではあるが、
小学生のころ読んだ
「こども**全集」に入っていた話を
大人になってから「原作」で読んでみると、
その印象のあまりの落差に
驚くことはよくある。
絵本で知った、ならなおさらだ。
「拝殿」まで来た。
出雲大社独特の
「2礼4拍手1礼」でお参りする。
左奥に本殿、右に拝殿
境内を右回りに、大きく歩く。
左に八足門、右に観祭楼
八足門
右下の足元、赤い丸については
のちほど見学する歴史博物館で
驚きの事実を知ることになる。
御本殿西側
西側から臨む御本殿。
境内の一番うしろ、
もっとも奥まったところにある。
大国主大神の父神とされる
素戔嗚尊(すさのおのみこと)を祀る社で
御本殿を背後から見守るかのような
位置にある。
真後ろから見る御本殿
物理的な距離という意味では、
この真後ろが一番近いかもしれない。
東側から臨む、右が御本殿
左から御本殿、御向社、天前社
東十九社
旧暦10月の神在月(かみありづき)の際
全国から訪れる神々の宿舎。
西十九社として西側にもある。
御本殿を一周、拝殿に戻ってきた。
お参りした後は、名物のコレを。
出雲割子そば
蕎麦の実を皮つきのまま製粉するため
色は黒っぽくいが、香りもよく、
お参りで歩いて
ちょっとすいたお腹にピッタリ。
食事のあとはデザート代わりに
別なお店で「ぜんざい」を。
このぜんざい、「縁結び」にからめて
なんと結んだ「蕎麦」が入っている。
そもそも
「ぜんざい」の発祥はこの地だとか。
出雲では神在祭の時に
神在餅(じんざいもち)をふるまっていた。
「祇園物語」には
「赤豆を煮て汁を多くし、
少し餅を入れ」とある。
この「じんざい」が
出雲弁でなまって「ぜんざい」となり、
京都に伝わったとのこと。
元は、神在(じんざい)か。
旅行最後に立ち寄った
島根県立古代出雲歴史博物館
の話は次回に。
(全体の目次はこちら)
« 国宝「松江城」 | トップページ | 古代出雲 歴史博物館 »
「旅行・地域」カテゴリの記事
- 旧穴守稲荷神社大鳥居(2023.06.04)
- 学術論文に「人種」は使えない(2023.04.16)
- 「祈り・藤原新也」写真展(2023.01.22)
- 「コミュニケーションはスキル」か?(2022.11.27)
「言葉」カテゴリの記事
- プレイしている瞬間があればそれでいい(2023.05.28)
- 「世界、問題集かよ」(2023.05.21)
- 「わかりそう」は「思い出せそう」(2023.05.14)
- 若いときの仕事を見て(2023.05.07)
- 迷子が知性を駆動する(2023.04.02)
「歴史」カテゴリの記事
- 旧穴守稲荷神社大鳥居(2023.06.04)
- 研究者から見た「次世代シークエンサ」(2023.04.30)
- ゲノム解析が歴史解釈に与える影響(2023.04.23)
- 学術論文に「人種」は使えない(2023.04.16)
- 解析のキーは「ミトコンドリア」「Y染色体」「SNP」(2023.04.09)
「食・文化」カテゴリの記事
- 微笑むような火加減で(2023.03.05)
- 舌はノドの奥にはえた腕!?(2022.11.13)
- 鰆(さわら)を料理店で秋にだす(2022.10.02)
- 九州・佐世保 一日観光(2022.05.29)
- 「私はきれいなゴミを作っている」(2022.05.08)
コメント