幕末の志士たちの年齢
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幕末の志士たちの年齢
- 30代が新しい時代を -
以前、オーストリア旅行記を書く際、
同時代を生きた歴史上の人物の年齢関係を
少しでもイメージしやすくするために、
オリジナル棒年表を作ってみた。
たとえば、
こんな感じ。
エクセルの表に
氏名と生没年月日を入力すると、
VBAの簡単なプログラムが走って
年表用のバーを書いてくれる。
すると、記事を読んだ方から
「幕末の人物で同じような棒年表を
作ってみてもらえないか」
なるリクエストをいただいた。
では、作ってみよう。
最初に、オリジナル棒年表の見方について
簡単に説明したい。
* 棒の左端の数字は生年
* 棒の右端の数字は享年
(死んだときの満年齢)
* 棒右欄外は氏名
* 棒の色
60歳までは20年区切り
0 -20歳 緑
20-40歳 青
40-60歳 黄
60歳以上 紫
* 今回だけ特別に[#数字]にて、
明治維新時の満年齢を示す。
なお、日にちで指定することに
あまり意味はないが、
年齢計算のために必要ゆえ
今回は「1868年10月23日」を
明治維新の日として計算した。
この仕様にて幕末の人物に関する
棒年表を作成すると次のようになる。
通常は、生年順で作成するのだが、
作って眺めてみると
かえって時代の流れが
わかりにくくなってしまったので、
今回は、没年順に並べてみた。
読者の皆様は、この年表の
どの部分に目がいくことだろう?
1853年の黒船来航から
1868年の明治維新までわずか15年。
その短さもよくわかる。
でも、なんと言っても
一番印象的なのは、
明治維新時の年齢「#数字」。
勝海舟の45歳が最高齢で、
木戸孝允は35歳、大久保利通は38歳。
ひとり、ふたりが若かったのではない。
明治政府設立に関与したほとんどの要人は
棒年表の青い領域、つまり40歳以下だ。
こんなに若い人が中心となって
「中央官制・法制・宮廷・身分制・
地方行政・金融・流通・産業・経済・
文化・教育・外交・宗教・
思想政策など」(Wikipediaから)
明治時代、
まさに信じられないほど多岐に及ぶ
改革が進んだのだ。
一方、明治維新を迎えられなかった
上段に目を遣ると、
30歳前後という若さで亡くなりながらも
多大なる影響を残した
吉田松陰、高杉晋作、坂本龍馬らが並ぶ。
それぞれが思い描く「新しい世」にむけて
まさに志士としての無念さが偲ばれる。
ちなみに
(本音では比較さえしたくはないが)
現(2019年2月)第4次安倍改造内閣の
平均年齢は64歳だ。
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