初めての中国・上海 (4)
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初めての中国・上海 (4)
- ひとりで飲むな -
前回に引き続き、
2018年11月、出張で行った
中国・上海で印象に残ったことを
写真を添えて紹介したい。
【ひとりで飲むな】
日本からの訪問者は私ひとりだったが、
訪問先の会社の方が親睦会を兼ねた
夕食の機会を作ってくださった。
「中国の宴会は、
白酒(パイチュウ)などで
相当呑まされる」
と聞いていたので、
かなり覚悟していたのだが、
技術屋が中心のメンバだったせいか
お行儀のいい、なごやかな宴会だった。
営業の会だとこうはいかない、と
中国人自身が言っていたので、
業種によっては
雰囲気が大きく違うのかもしれない。
「日本との違い」で目についたものを。
まず箸。
縦方向に二膳置いてある。
洋食のナイフ・フォークのように
外側から使うのだろうか?
聞いてみると、
外側の一膳が取り箸で、
内側の一膳は自分用、とのこと。
取り箸を大皿ごとにつけないという発想。
なるほど。
間違えないように、
見た目がかなり違ったトーンの
二組になっているが、
よく見ていると、ちゃんと守られていたのは
宴会の最初のころのみだった。
途中からはもう、中国人も皆
どっちがどっちだか、という感じ。
あまり神経質に
気にして使っているわけではないようだ。
ちなみに、
「日本では箸を置くとき
横方向に置くのはどうしてか?」
と質問されたが、答えられなかった。
箸を置く角度が90度違うことは
中国と日本の違いのひとつと
認識されているようだ。
グラスを合わせた
いわゆる「乾杯」を皆でしたあと、
食事をしていると、
「**さん、謝謝(シエシエ)」
とか言いながら、グラスをもった人が
次から次へとやってくる。
お互いグラスを持ち上げて、
顔を合わせてニコッ、
その後、酒を口に運ぶ。
この「グラスの挨拶」が、
中国人同士の間でも
あちこちで行われている。
「これってどういう習慣?」
と聞くと
「Don't drink alone.」だって。
つまり
「ひとりで飲むな」
が基本型らしい。
たとえ自分のグラスの酒を飲むときでも、
勝手にグラスを取ってひとりで飲まず、
必ず誰かにひと言「グラスの挨拶」をし、
誘って飲むようにせよ、
ということのようだ。
また、「乾杯」と言うと
まさに飲み干さなければならないらしく、
お行儀のいいこの宴会では
あまり「乾杯」の声は聞かれなかった。
ちょっと面倒なようだが、
「**さん、謝謝(シエシエ)」は
気軽に声をかけるきっかけになるし
まさにひとりで飲むことはなくなるし
悪くない。
【ビル全体ディスプレイ】
日本で見たことはないが、
ビル全体がディプレイとなっているビルを
いくつも見た。
表示が常に動いているので
写真で美しい瞬間をとらえるのは難しいが
文字表示だけでなく
かなり遊び心もある演出になっている。
いずれにせよ、夜のみとはいえ
インパクトはかなり大きい。
動画でもお見せしたいと
YouTubeをちょっと探していたら
上海ではないものの
同じ中国・深センのビル全体ディスプレイの
すごい動画があったので、
参考までに貼っておきたい。
ビル全体どころか、
街中のビルがシンクロしている。
近未来映画のシーンを見ているよう。
「いゃいゃ、これはCGでしょ」
と言ってしまいそうな
オジさん感覚が情けない。
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