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2017年12月

2017年12月31日 (日)

オーストリア旅行記 (19) 集落を通り抜けてミニハイキング

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オーストリア旅行記 (19) 集落を通り抜けてミニハイキング

- 大量の薪の備蓄 -

 

遊覧船を降りた後は、
観光客で賑わう通りを
お店を見ながらブラブラ。

P7138483s


世界遺産となっている湖畔の景色は
カメラの向け甲斐がある。

P7138478s

町歩きをしている際、
某個人住宅のポストが目に留まった。

木目の美しい板で覆われた素敵な家で、
ポストにも
品のよいリースが飾ってあって、
ハルシュタットの町に
完全に溶け込んでいる。

ところが
ポストの僅かな隙間から、
見覚えのあるロゴが見えている。

P7138374s

Amazonの箱だ。
世界遺産の町で、別世界へのトリップ感に
とっぷりと浸っていたのに、
ロゴをちらっと目にしただけで
なぜか急に現実に
引き戻されてしまったような残念な感覚。

もちろんAmazonには何の罪もないのだが。

 

最初に書いた通り、
町への車の乗り入れは規制されているので、
町の入り口には大きな駐車場がある。

大型バスも、観光客の乗用車も
皆そこに駐車。
その駐車場のそばに、観光客向けの
インフォメーションセンタがある。

湖畔の道をのんびりと歩きながら、
インフォメーションセンタを目指した。

P7138477s

インフォメーションセンタでは、
広域な地図を入手すると同時に、
手頃なハイキングコースを教えてもらった。

 

どんな感じのコースなのだろう。
少し歩いてみることにした。
コース入口はこんな感じ。

P7138495s

民家の集落の中を
通り抜ける感じでスタートする。

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塀のそばには山羊だろうか、
放し飼いにされて
のんびり草を食(は)んでいる動物がいる。

P7138497s

観光客が集中している湖畔から、
まだ10分も歩いていないのに、
もうこのあたりまで来ると
観光客はひとりもいない。

しかも商店でもホテルでもない、
ごく普通の民家と思われる家が
こんなにきれいに花を飾っている。

P7138498s

人気(ひとけ)がなく、
カメラを向けるのも民家だと思うと
ちょっと言い訳を考えてしまう。

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歩いていて目についたのは、
これらの薪(まき)のストック。

P7138499s

家のすぐ横はもちろん、

P7138557s

少し離れたところには
かなり広い集積場もある。

P7138504s

新旧、木の乾燥具合も様々だが
数字やマークには
どんな意味があるのだろう?

P7138506s

ビッチリ積み上げられた集積場の回りには、
自然の花々が咲き乱れている。

P7138502s

 

歩いていてもうひとつ目に留まったのは、
キリスト教に関するこんな施設(?)。

大きな岩に
なぜ階段が掛けられているのか。
勝手には登れないようになっていたが、
上に登るとなにかあるのだろうか。

P7138507s

別な場所にあったこれなど、日本で言う
まさにお地蔵さんのごとく
道の脇にポツンと立っていた。

花が添えられているところをみると
地元でちゃんとお世話しているのだろう。

P7138547s

途中、流れの激しい川があったり、

P7138514s

激しい風の流れを感じさせる
木々が立っていたり

P7138532s

山も緑も美しく、
とにかく空気がうまい。

道が険しいわけでもなく、
まさに素人向けの
気軽なハイキングコース。

コースに不満はなかったのだが、
恐ろしいくらいに人に会わない。

特に危険を感じるようなことが
あったわけではないが、
放し飼いにされた山羊がのんびり過ごしている
この滝

P7138521s

を見たあとは、湖のほうに戻ることにした。

戻ってきてみると
青空がかなり広がっており、
風も静かになっていて、
ますます景色に吸い込まれてしまった。

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近景も

P7138568s

遠景も

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新たな色を見せてくれている。

まだ日没までには時間があったが、
屋外のテラス席で風に吹かれながら
早めの夕食をとった。
もちろん
ハルシュタットビールも。

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夕食後、
風はさらに静かになったようなので
もう一度ビューポイントに
行ってみることにした。

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ポスターやカレンダーで目にする
まさにそのままの景色。

 

いよいよ日も傾いてきた。
山頂付近が赤く染まり美しい。

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根っからの貧乏性からか、
駆け足が多い我々夫婦にしては、
わりとゆっくりのんびり過ごした
ハルシュタット2日目だった。

さて、
翌日はいよいよウィーンへの移動だ。

 

オーストリア旅行記も
今回、19回を終えたところで、
2017年も大晦日を迎えてしまった。

なんらかのご縁で
「はまのおと」を読んでくださった皆様、
ほんとうにありがとうございました。

ぼちぼちと更新を続けていきたいと
思っておりますので、
来年もどうぞよろしくお願いします。

新年も、オーストリア旅行記を
今日の続きからスタートしたいと
思っています。

皆様もどうぞよいお年をお迎え下さい。

 

 

(全体の目次はこちら

 

 

 

 

2017年12月24日 (日)

オーストリア旅行記 (18) 頭蓋骨の教会と遊覧船

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オーストリア旅行記 (18) 頭蓋骨の教会と遊覧船

- 遊覧船のデッキで -

 

少し高いところに登って
ハルシュタットの小さな町を
見下ろしてみるとこんな感じ。

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下の写真左側、鍾塔の見える
カトリック教会に行ってみた。

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ここの墓碑は、
木製のものが多い。

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鉄細工の墓碑が印象的だった
ザルツブルクの
ザンクト・ペーター教会の墓地とは対照的。

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墓地に植えられた草木が
ちょうど花をつけており
墓碑との組合せが美しい。

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教会そのものは
大きくはないが、中に入ると
信者でなくても神聖な気持ちになる。

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墓地の奥には、バインハウスと呼ばれる
建物が建っている。

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ここは入場料が必要だが
中に入ってビックリ!

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すべてほんものの頭蓋骨。
しかも、生没年や花や葉などなど、
様々なものが丁寧に描き込まれている。


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頭蓋骨の下には、大腿骨か(?)
大きな棒状の骨が
薪のように積み重ねられている。


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土地が狭く、
墓地が十分確保できなかった
ハルシュタットでは、
埋葬後10-20年を経たら、遺骨を取り出し、
そこに次の遺体を埋めるという風習が
あったらしい。
その、掘り出した遺骨を納めたのが
バインハウスだ。

それぞれの絵には
どんな思いが込められているのだろう。

 

教会から湖畔に戻ってきた。

湖側から町や山を見てみたくなり、
1時間程度で一周する
遊覧船に乗ってみることにした。

出発直後の景色がコレ。

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近くの黄色い建物は
ゼーホテル グリューナー バウム
(Seehotel Grüner Baum)というホテル。
皇妃エリザベートも
滞在したことがあるという。

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家並みのかわいらしさと対照的な
迫るような山の迫力が、
湖からだとよくわかる。

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湖畔沿いの道には人が小さく見える。

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振り返ると教会の塔も小さくなっている。

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町から少しはずれると
建物の雰囲気も少し変わってくる。

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世界最古の塩抗
「ハルシュタット塩抗」
に向かうための
ケーブルカーもよく見える。

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風が気持ちいい外のテーブル席、
たまたま相席となったのは、
新婚旅行中のカップルだった。

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オマーンから来たと言う。
「オマーン」を知っているか?
と聞かれたので、
「yes」と答えたが、
知っているのはサウジアラビアの近く
アラビア半島の先の方、という
だいたいの国の位置くらい。

そう言えばサッカーの
ワールドカップのとき、
日本と深く関わるエピソードが
あったような、とぼんやり浮かんだのだが、
記憶があやふやで
話題にできるほどはっきりしない。

P7138410s

一週間、
ヨーロッパを新婚旅行で回るという。

新婦、奥様の手の甲には、
紺色の細い線で、
細かく美しいレース模様が
丁寧に描かれている。
ヘナタトゥーと呼ばれる
「消える」入れ墨の話を聞いたことがあるが
このことだろうか?

単なるおしゃれのひとつなのか、
宗教的な意味があるのか、
そのあたりのことが
全くわからなかったので、
「きれいだな」とは思いつつ、
「写真を撮ってもいいですか」
とはとても聞けなかった。

雰囲気のいい、おふたり。
どうぞ末永くお幸せに。


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写真と言えば、この遊覧船上に、
我々夫婦以外に日本人がふたりいた。

30代の娘さんとお母さんの二人組み。
カメラを持ってウロウロしているとき、
「写真を撮っていただけませんか?」
と日本語で声をかけられた。

母娘並んでの写真を撮りたかったようで、
もちろん喜んでシャッターを押したが、
その際、少し話をした。

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ウィーンにツアーで来ており、
オプショナルツアーで
ハルシュタットに来たとのこと。
もちろん日帰り。
その自由時間に遊覧船を選んだのだとか。

「海外に母と来るのは
 初めてではないのですが、
 これまでもツアーばっかりで。

 今回も
 ウィーンから電車に乗って
 自力で来ることも考えたのですが、
 途中にどうしても一度乗換えがあり、
 その乗換えがうまくできるか自信がなくて、
 結局バスで連れてきてくれる
 オプショナルツアーにしちゃいました」

あちこち連れて行ってくれるツアーから
自力で動く個人旅行に
挑戦したい、踏み出したいという意欲が
会話の端々から感じられる。

あと一歩、ほんの少しの勇気。

「大丈夫。
 ぜひ挑戦してみて下さい。
 その思いさえあれば、
 きっとうまくいきますよ」

口に出しては言わなかったが、
そんな思いをたっぷり込めて
「どうぞ、よいご旅行を」
と笑顔で別れた。

 

 

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2017年12月17日 (日)

オーストリア旅行記 (17) 朝の小鳥の大合唱

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オーストリア旅行記 (17) 朝の小鳥の大合唱

- ビューポイントでは・・・ -

 

ハルシュタットは小さな町で、
「マルクト広場」と呼ばれる
町の中心の広場でさえも
この程度のかわいらしさ。

P7128244s

広場を囲む店やレストランも
花できれいに飾られている。

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夕食は、湖畔のレストランで、
鱒(ます)の一種か?
魚料理にした。

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味は申し分なかったが、
この写真、サーブされたままを
席から写したもの。

日本人からするとかなり違和感あり。
やはり、尾頭付きの場合
頭は左でしょ。

もちろんそれを
オーストリア人に強いるつもりは
全くないけれど。


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小さな町の夜は早く、そして静かだ。
ハルシュタットでの一泊目は、
早めに床についた。

 

翌朝、ホテルの部屋の窓からの景色。

P7138254s1

雲は多いが、山の空気が気持ちいい。

いろいろな鳥の鳴き声が聞こえてくる。
まさに朝の大合唱。

思わず持っていたPCMレコーダで
録音してみた。
一般車両の入町が規制されているせいか、
早朝、車が一台も走っていないのも
録音にとってはありがたい。

近くに小さな滝があるので、
滝の音がバックに流れている。
朝の山の空気感が伝わるだろうか。

【朝の鳥の鳴き声】


録音していたら、
今度は教会の鐘の音まで。
小鳥の鳴き声と教会の鐘の音。
なんて気持ちのいい朝なんだ。

【鳥の鳴き声と教会の鐘の音】

 

鳥の声を聞きながら、
さわやかな気分で朝食に向かう。

朝食は、 シリアルの種類も

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チーズの種類も

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ヨーグルトやジャムの種類も

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(ドライ)フルーツ、ナッツの種類も

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パンの種類も

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さらに魚の種類も

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豊富で、何を取るか迷ってしまう。
味のほうもどれもおいしい。
「いっぱい歩くからいいか」
と誰に聞かれたわけでもないのに
言い訳しつつ、ついつい食べ過ぎてしまう。

 

朝食後の散歩は、
観光客が必ず向かうという
ハルシュタットで一番のビューポイントへ
行ってみることにした。

途中の道沿い、
斜面に建つ家々の様子もよくわかる。

P7138282s

で、到着したのがここ。

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風があって、
湖面が波立ってしまっているが、
ポスターやカレンダーにもよく使われる
ハルシュタットの代表的なアングルだ。

「山」と「湖」と「教会」と
「湖畔の家並み」と
ほんとうにバランスが美しい。

ちなみにここ、
多くの人が集まるのに、
ビューポイントとして
特に広場になっているわけでもなく、
まさに狭い道路沿い。

しかも、民家もすぐ横に建ち並んでいる。

次々と来る観光客は、
歓声をあげたり、写真を撮ったり
かなり賑やかだ。

そのせいか、
こんな掲示まで。

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「Quiet Please!」
「お静かに」

 

急斜面に建つ家は
一軒一軒特徴があり

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日本建築でいう「懸魚(げぎょ)」の部分に、
湖にいる白鳥を彫り込んだ妻飾りを持つ
おしゃれな破風(はふ)の家もある。

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ほぼ木と同化してしまったこんな家も。

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各家の
花の手入れは手間がかかることだろう。

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でも、なんともやさしい気持ちになれる。

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朝のおいしい空気を
たっぷり吸い込みながらの散歩は、
肺の中までリフレッシュされる。

景色と空気だけで体が浄化されていく、
そんな快感がある。

 

 

(全体の目次はこちら

 

 

 

 

2017年12月10日 (日)

オーストリア旅行記 (16) ハルシュタット遺跡の発見

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オーストリア旅行記 (16) ハルシュタット遺跡の発見

- ヨーロッパの源流のひとつ -

 

「世界一美しい湖畔の町」と呼ばれ
世界遺産にもなっているハルシュタット。

ホテルにチェックインし、
身軽になったので
さっそく町歩きにでかけたのだが、
景色を楽しむ前に、
少し歴史を振り返っておきたい。

前回の最後にこう書いた。
繰り返しになってしまうが、
もう一度書きたい。

ザルツブルク(Salzburg)は、
salzが「塩」
burgが「城、要塞、砦」
つまり「塩の城」という意味だった。

ハルシュタット(Hallstatt)も、
ハルはケルト語で「塩」
シュタットはドイツ語で「町」
つまり「塩の町」
を意味している。

どちらも「塩の町」。

なぜケルト語なのか?
なぜ塩なのか?

参考図書として、

鶴岡真弓, 松村一男 (著)
図説 ケルトの歴史:
歴史・美術・神話をよむ
(ふくろうの本/世界の歴史)
河出書房新社

を読みながら、
背景となる歴史を眺めてみたい。
(以下水色部、本からの引用。
 2017年11月に新版が出たばかりだが、
 引用は旧版から)

 

ハルシュタットは、

「豊かな塩山を背景に、
 ハプスブルグ家の『塩』の御料地として
 栄えてきた」

のように紹介されることも多いため、
時代的にハプスブルグ家と
同期して考えてしまいがちだが、
実はその起源は恐ろしく古い

そもそもハルシュタット文化とは、
考古学上A期からD期に別れているものの、
なんと
紀元前1200年から紀元前475年ごろ
のことを指す。

つまり今から見れば、
3200年前から2500年前!


岩塩の採掘も、
紀元前8世紀ごろには盛んだったようだ。

参考図書にもこうある。

ハルシュタット時代には、
東方にスキタイ人、
南東にイリュリア人、ギリシア人、
アルプスの真南にエトルリア人がいたが、
ケルト人は地中海と北方を結ぶ
「塩の道」の交易路を支配していた


前700-500年頃まで
ヨ-ロッパにおける岩塩採掘の
センターとして栄えていた
のである。

今も一部は現役ながら、
「世界最古の岩塩坑」として
観光客に公開されている
「ハルシュタットの岩塩坑」の歴史は、
2500年以上ということになる。

 

というわけで驚くほど古くから
塩によって栄えていたハルシュタットだが、
その名を広く世界に知らしめたのは、
「ハルシュタット遺跡の発見」だった。

ハルシュタット遺跡の発見は
1846年

塩山の管理官ゲオルグ・ラムザウアーが
ハルシュタットC期(前750-600年)
とD期(前650-450/400年)
に当たる墓を発掘、

リンツやウィーンの発掘隊が加わって、
1863年までの17年間に
980の墓、
1万9497点の出土物が発見
された。

(中略)

シュリーマンによるトロイア発掘より
四半世紀も早い、
もうひとつのヨーロッパ源流の
大発見となった
のである。

「ヨーロッパ源流のひとつ」とは。

ここからの多くの出土品、
(装身具や武具、馬具、什器など)に
チェコ、スロバキア、オーストリア、
ドイツ南西部に展開された
この時期の鉄器の特殊性が認められたため
同地の名称で呼ばれるようになった。

参考図書の言葉を借りれば

ハルシュタット文化は
この遺跡を名祖(なおや)として、
東西に広がっている

 

なお、
このハルシュタット遺跡の発掘時には、

56年に皇帝フランツ・ヨーゼフと
皇后エリザベートが
第507号墓発掘に立ち会っている。

このお二人、56年以外にも
ここハルシュタットに立ち寄っているようだ。
湖畔にはこんな記念碑

P7138565s

も建っていた。

P7138566s

 

さて、
ずいぶん前置きが長くなってしまった。

町の散歩に出かけることとしよう。

険しい山肌に張り付くように
木造の家々が並んでいる。

P7128239s

それぞれの家には、
花が工夫して飾られており

P7128223s

見上げながら歩くだけでも気持ちがいい。

P7138266s

山と湖に挟まれた町は狭いので

P7128241s

町に入る車を制限している。

つまり、一般車両は
自由に町には入ってこられない。

P7128224s

大型バスはもちろん、
通常の観光客は、
町の入り口にある
大きな駐車場に車を停めて
基本的には皆、徒歩で町に入ってくる。

湖畔に出ると、
その独特な雰囲気に
思わず足が止まってしまう。

P7128235s

山と湖と
山肌に張り付く木造の建物の
バランスがなんとも言えず、
言葉にならない。

P7128218s

湖畔のレストランも
この景色の中で食事ができるなら、と
大盛況だ。

P7128221s

対岸の山々も美しい。

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家から直接船にアクセスできる
京都、伊根町の舟屋のような家々も
湖畔に並んでいる。

P7128226s

まだ明るいが時間としては
もう午後7時。

P7128228s

湖畔を歩きながら、
夕食に向かうことにした。

 

 

(全体の目次はこちら

 

 

 

 

2017年12月 3日 (日)

オーストリア旅行記 (15) ハルシュタット到着まで

(全体の目次はこちら


オーストリア旅行記 (15) ハルシュタット到着まで

- ホテルは築400年! -

 

ザルツブルクから次の目的地、
ハルシュタット(Hallstatt)に向かう。

ザルツブルク駅から、
アットナング・プッハイム
(Attnang-Puchheim)駅までは
ウィーンから来たのと逆方向
同じ特急railjetで約50分。

P7128180s

車内にはこんな喫茶室もある。

P7128181s

 

アットナング・プッハイム駅で
ローカル線に乗換える。
ハルシュタット駅までは、
乗換えてから約1時間15分。

乗換えもわかりやすいし、
時間も正確だし、
駅も電車も清潔でかつ安全な感じだし、
オーストリアの鉄道は
慣れない旅行者にもストレスが少ない。
ドイツ語が読めないことだけがつらいが
まぁ、路線図さえあればなんとかなる。

乗換えたローカル線も、
ローカル線とは言え車両も新しく、
車内もこんな感じできれいだった。

P7128187s

 

まもなく、
オーストリアで愛用されている陶器、
「グムンデン焼き」の生産地で有名な
グムンデンに。

妻は、ザルツブルクのショップで見た
シンプルな絵柄の食器が気に入り
すでに小柄なボウルを購入していたが、
まさに生産地を通過するなら
直売所もある陶器工場にも寄れないものかと
最後の最後まで迷っていた。

結果的に、駅から工場まで
ちょっと距離がありそうだったこともあり、
残念ながら時間の都合でパス。
次回のお楽しみ、ということになった。

グムンデンを通過すると、
左手にトラウン湖(Traunsee)が見えてきた。

これがまた美しい!

P7128182s

ちょっと雲が多くなって来ていたが、
湖も山も、そして家並みも緑も、
「帰りにもう一度通るので、
 その時は降りてみようか」
と思わずにはいられない魅力がある。

P7128184s

トラウン湖を過ぎると、
バート・イシュル(Bad Ischl)に到着。

ここも結果的には停車しただけだったが、
降りたかった町のひとつだ。

温泉保養地として
よく知られている町ではあるが、
ここはシシィの愛称で知られる
皇妃エリザベートの
数奇な運命が始まった町
でもある。

1853年、
皇帝フランツ・ヨーゼフは
バイエルン公女ヘレーナとの見合いのために
この町を訪れた。

ところが皇帝は、ヘレーナではなく
付き添ってきたヘレーナの妹
15歳のエリザベートのほうに
ひと目惚れ
してしまい
彼女に結婚を申し込んでしまう。

その後・・・。

エリザベートのことは、
ウィーンに移動したあと、
少しまとめて書きたいと思っている。

皇帝は、エリザベート亡き後も
思い出の地であるこの町へ、
毎年訪れていた。

ハプスブルグ家の別荘だった
カイザービラもこの町にあり、
夫妻が過ごした部屋も
公開されているという。

 

バート・イシュル通過後、
しばらくすると、ついに
ハルシュタット湖(Hallstätter See)が
見えてきた。

ただ、ハルシュタットの町は
湖の対岸にあるため、
電車からではまだまだ小さい。

ハルシュタット駅に到着。
小さな駅舎はあるものの
無人駅だ。

P7128190s

ここから対岸の町ハルシュタットまでは、
小型の渡し船で約10分。

駅の周囲には何もないので、
電車から降りた乗客は
事実上全員、渡し船に向かう。

P7128191s

(電車から降りた後、
 いきなり湖畔のトレッキングや
 自転車持参でのサイクリングを始める人も
 ゼロではないが、ごくごく少数)

対岸までひとり2.5ユーロ。

いよいよご対面が近いのに、
タイミング悪く
雲行きがかなり怪しくなってきている。

目指すは対岸の湖畔の町ハルシュタット。

P7128195s

 

途中、駅の方を振り返ってみた。
中央の小さな船着き場が、
渡し船の出発点。
そのすぐ上、
右側の白い横線が鉄道。

P7128198s

この位置からでは
緑の茂みの中で駅舎も見えないが、
ハルシュタット駅の回りには、
船着き場以外なにもないことがよくわかる。

流れる黒い雲が湖を覆い、
風が強くて湖面が波立っていたうえ、
雨もポツポツと始まってしまった、
という状況だったので、
ベストコンディションでの町との対面
というわけにはいかなかったが、無事
ハルシュタット側の船着き場に到着した。

P7128200s

 

船から降りると、
天気はイマイチながら、
町のオーラをヒシヒシと感じる。

散策へのはやる気持ちを抑えて、
荷物もあるので、まずは
ホテルのチェックインに急いだ。

案内された部屋はこの建物の3階。

P7128210s

ホテルの人の話によると、
400年ほど前の建物だとか。

そういえば、
2012年、トルコ旅行時
昔のシルクロードの隊商隊が宿にしていた
キャラバンサライと呼ばれる所に
港町クシャダスで泊まったが、
そこも建物は400年級の古さだった。
建物の規模は全然違うが、
やはり石造りの建造物は
長持ちするということなのだろう。

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建物自体はほんとうに古くて
もちろんエレベータもないが、
中は完全にリノベーションされており、
水回りも含めて実に快適。

P7128206s

掃除も行き届いていて、気持ちいい。

心配した天気の方も、
山の天気か、変化が速く
どんどん快方に向かっている。

よし、荷物を置いて
身軽になって散策だ!

 

ところで、以前書いた通り、

ザルツブルク(Salzburg)は、
salzが「塩」
burgが「城、要塞、砦」
つまり「塩の城」という意味だった。

ハルシュタット(Hallstatt)も、
ハルはケルト語で「塩」
シュタットはドイツ語で「町」
つまり「塩の町」
を意味している。

どちらも「塩の町」。

なぜケルト語なのか?
なぜ塩なのか?

次回は、参考図書の助けも借りながら
「世界で一番美しい湖岸の町」
と呼ばれる世界遺産のこの町を、
ゆっくり散策してみたい。

 

 

(全体の目次はこちら

 

 

 

 

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