オーストリア旅行記 (19) 集落を通り抜けてミニハイキング
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オーストリア旅行記 (19) 集落を通り抜けてミニハイキング
- 大量の薪の備蓄 -
遊覧船を降りた後は、
観光客で賑わう通りを
お店を見ながらブラブラ。
世界遺産となっている湖畔の景色は
カメラの向け甲斐がある。
町歩きをしている際、
某個人住宅のポストが目に留まった。
木目の美しい板で覆われた素敵な家で、
ポストにも
品のよいリースが飾ってあって、
ハルシュタットの町に
完全に溶け込んでいる。
ところが
ポストの僅かな隙間から、
見覚えのあるロゴが見えている。
Amazonの箱だ。
世界遺産の町で、別世界へのトリップ感に
とっぷりと浸っていたのに、
ロゴをちらっと目にしただけで
なぜか急に現実に
引き戻されてしまったような残念な感覚。
もちろんAmazonには何の罪もないのだが。
最初に書いた通り、
町への車の乗り入れは規制されているので、
町の入り口には大きな駐車場がある。
大型バスも、観光客の乗用車も
皆そこに駐車。
その駐車場のそばに、観光客向けの
インフォメーションセンタがある。
湖畔の道をのんびりと歩きながら、
インフォメーションセンタを目指した。
インフォメーションセンタでは、
広域な地図を入手すると同時に、
手頃なハイキングコースを教えてもらった。
どんな感じのコースなのだろう。
少し歩いてみることにした。
コース入口はこんな感じ。
民家の集落の中を
通り抜ける感じでスタートする。
塀のそばには山羊だろうか、
放し飼いにされて
のんびり草を食(は)んでいる動物がいる。
観光客が集中している湖畔から、
まだ10分も歩いていないのに、
もうこのあたりまで来ると
観光客はひとりもいない。
しかも商店でもホテルでもない、
ごく普通の民家と思われる家が
こんなにきれいに花を飾っている。
人気(ひとけ)がなく、
カメラを向けるのも民家だと思うと
ちょっと言い訳を考えてしまう。
歩いていて目についたのは、
これらの薪(まき)のストック。
家のすぐ横はもちろん、
少し離れたところには
かなり広い集積場もある。
新旧、木の乾燥具合も様々だが
数字やマークには
どんな意味があるのだろう?
ビッチリ積み上げられた集積場の回りには、
自然の花々が咲き乱れている。
歩いていてもうひとつ目に留まったのは、
キリスト教に関するこんな施設(?)。
大きな岩に
なぜ階段が掛けられているのか。
勝手には登れないようになっていたが、
上に登るとなにかあるのだろうか。
別な場所にあったこれなど、日本で言う
まさにお地蔵さんのごとく
道の脇にポツンと立っていた。
花が添えられているところをみると
地元でちゃんとお世話しているのだろう。
途中、流れの激しい川があったり、
激しい風の流れを感じさせる
木々が立っていたり
山も緑も美しく、
とにかく空気がうまい。
道が険しいわけでもなく、
まさに素人向けの
気軽なハイキングコース。
コースに不満はなかったのだが、
恐ろしいくらいに人に会わない。
特に危険を感じるようなことが
あったわけではないが、
放し飼いにされた山羊がのんびり過ごしている
この滝
を見たあとは、湖のほうに戻ることにした。
戻ってきてみると
青空がかなり広がっており、
風も静かになっていて、
ますます景色に吸い込まれてしまった。
近景も
遠景も
新たな色を見せてくれている。
まだ日没までには時間があったが、
屋外のテラス席で風に吹かれながら
早めの夕食をとった。
もちろん
ハルシュタットビールも。
夕食後、
風はさらに静かになったようなので
もう一度ビューポイントに
行ってみることにした。
ポスターやカレンダーで目にする
まさにそのままの景色。
いよいよ日も傾いてきた。
山頂付近が赤く染まり美しい。
根っからの貧乏性からか、
駆け足が多い我々夫婦にしては、
わりとゆっくりのんびり過ごした
ハルシュタット2日目だった。
さて、
翌日はいよいよウィーンへの移動だ。
オーストリア旅行記も
今回、19回を終えたところで、
2017年も大晦日を迎えてしまった。
なんらかのご縁で
「はまのおと」を読んでくださった皆様、
ほんとうにありがとうございました。
ぼちぼちと更新を続けていきたいと
思っておりますので、
来年もどうぞよろしくお願いします。
新年も、オーストリア旅行記を
今日の続きからスタートしたいと
思っています。
皆様もどうぞよいお年をお迎え下さい。
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