オーストリア旅行記 (9) サウンド・オブ・ミュージック(その5)
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オーストリア旅行記 (9) サウンド・オブ・ミュージック(その5)
- 大司教の宮殿レジデンツ -
オーストリアのザルツブルクを、
映画「サウンド・オブ・ミュージック」を
キーに巡っていく五回目。
これまで同様、
映画のDVD/Blu-ray
(ジャケット画像をクリックすると
別タブでAmazon該当ページに)
で補足・確認しながら、
振り返ってみたい。
(以降、映画からのシーンは黄色枠で)
【レジデンツ広場】
映画の後半ナチスが進軍してくるシーン
が撮影されたのが、レジデンツ広場。
背景の建物はレジデンツ。
外見は地味だが、これこそが
ザルツブルクの領主である大司教が
居住し執務していた町の宮殿である。
16世紀末、
この町を「北のローマ」にしようと試みた
大司教ヴォルフ・ディートリヒの時代に
現在のような姿の宮殿の建築が始まった。
町の象徴のように何度も登場している、
山の上の「ホーエンザルツブルク城塞」は
戦争や動乱に備えた城で、
平時は大司教もこのレジデンツに居た。
今は内部も公開されており、
日本語もあるオーディオガイドで
説明を聞きながら
ゆっくり見学することができるのだが、
残念ながら写真撮影が許可されていない。
6歳のモーツァルトが大司教の前で演奏した
「会議の間」、
ゴブラン織のタペストリーが飾られ、
緻密な寄木細工の床が美しい
「謁見の間」、
若き日のモーツァルトも演奏した
250人を収容できる「騎士の間」、
謁見を立ったまま待たされた「控えの間」、
などなど部屋数は全部で
180にもなる。
どの部屋も、繊細な装飾や調度品で彩られ、
権力を誇示した大司教の
贅沢な暮らしぶりがうかがえる。
各部屋の他、歴代大司教が集めた
絵画などのコレクションも、
レジデンツギャラリーとして
一緒に公開されている。
室内の写真は撮れなかったが、
レジデンツの窓から見える
レジデンツ広場は、
写真が撮れたので、一枚。
写真を撮るとき、偶然、すぐ下では
学生か、4人のサックスアンサンブルが
演奏を披露していたのだが、
これがかなりのハイレベルな演奏で、
思わず宮殿を抜け出して、
そばに行きたくなってしまったほど。
広場の真ん中には、
大理石の彫刻で飾られた
アトラス神の大噴水がある。
噴水の向こう側の白い建物は
「新レジデンツ」。
大噴水は、
マリアがトラップ家に向かうシーンにも
まさにレジデンツを背景にして
登場している。
近くに寄るとこんな感じだ。
【カピテル広場】
ホーエンザルツブルク城塞を見上げる
カピテル広場は、
大聖堂のすぐ横に広がっている。
映画の中、トラップ家に向かうマリアが
ギターを持って歩いているのもここ。
上に書いた通り、
「ホーエンザルツブルク城塞」は
戦争や動乱に備えた城だったわけだが、
旧市街のどこからでも見えるあの威容は、
やはりある種の圧力を感じる。
なお、広場から
ザンクト・ペーター教会の方を見ると、
こんな感じで鐘塔が見える。
ところで広場にあった大きな金の玉は
いったいナンだったのだろう?
サウンド・オブ・ミュージック関連の
場所で繋いでいくザルツブルク旅行記、
もう少し続けたい。
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