鏡の中の不思議な立体
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鏡の中の不思議な立体
- 円が四角に -
ベーグルによるメビウスの輪でも書いた通り、
錯視・錯覚ネタは大好きだ。
錯覚を利用した世界大会
Best Illusion of the Year Contestで
2010年、世界第一位に輝いた
杉原厚吉さんのこの作品。
この作品をはじめとして、
杉原さんは実に様々な
錯覚作品の新作を発表している。
昨年(2016年)9月に
横浜で開催されていた
「エッシャー展」。
その最後のコーナに展示されていた
杉原さんの作品も
新しい視点の驚くべきものだった。
そのコーナだけ
写真撮影可だったので、
その時の写真を2枚添えたい。
静物を鏡で映しているだけ。
でもご覧の通り、そこには
にわかには信じられないものが
映っている。
これらの立体オブジェを含む本(!?)が
この夏出版された。
鏡で変身!?
ふしぎ立体セット
驚きの錯覚 不可能立体の世界
監修 杉原厚吉
東京書籍
思わず購入してしまったので、
ちょっと中身をご紹介。
まずは箱の表紙にもなっている
この作品から。
エッシャー展では、
(壊れないように、というよりも)
展示物の位置や角度がずれないよう
ケースに入っての展示だったため、
手に取ることはできなかったが、
もちろん、今回は手に取って
いろいろな角度から
その変化を楽しむことができる。
鏡の前の物体は、左から
四角形、五角形、六角形なのに、
映ったもの(写真上部)はすべて円!
小さい作品だが、
これもインパクトが大きい。
矢印の向きが逆転。
しかも鋭角の矢印の先が、
鏡の中では丸いきれいな弧を描いている。
簡単なペーパクラフト作品も
入っている。
これは、鏡に映すと
「屋根」も「屋根のニワトリ」も
消えてしまうというもの。
これくらいになると、
もう写真ではとても伝えられない。
手に取って、オブジェを
違う角度から眺めてみて、
その発想に驚いてみてほしい。
仕組みを知って見ても、
何度でも楽しめる。
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