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2017年8月27日 (日)

オーストリア旅行記 (1) ウィーン到着まで

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オーストリア旅行記 (1) ウィーン到着まで

- ドバイ空港内の祈祷室 -

 

本ブログを始めるきっかけとなった
トルコ旅行から早いものでもう5年。

5年毎に利用できる
「リフレッシュ休暇」なる名前の
会社の特別休暇をフル活用して、
今年2017年は、オーストリアに行ってきた。

 

旅行の予定がはっきりしたころ、
仕事で親しい米国人と
一緒に昼食をとる機会があった。

「今年はリフレッシュ休暇が取れるので、
 ヨーロッパに行くことにしたンだ」

「どこに行くの?」

「ウィーンと・・・」

と言いかけたところで、
相手の顔が一瞬曇った。
アレ? 私の英語、通じてない?

「ウィーンだよ。オーストリアの首都の」

「あぁ、Viennaのことね」

ウィーンって英語では
「ヴィエナ」って言うんだ。

そんなことすら知らない程度なのに
ガイドブックやハプスブルク家関連の本を
駆け足で読みながら、
初めての国への準備だけは
ワクワクしながら進めていた。

 

パックツアーも
念のためチェックしてみたが、
内容的に希望に添うものがなく、
結果的に
トルコの時と同様、
夫婦ふたりでの個人旅行に決めた。

計画時、そこまで行くなら
チェスキークルムロフやプラハもぜひ、と
近隣の街を強く薦めてくれた知人もいたが、
あれもこれもと盛り込むと
すべてが駆け足になってしまうため、
現地7泊という限られた旅行期間を考慮し
泣く泣く3つの街に絞ることにした。

ザルツブルクに2泊、
ハルシュタットに2泊、
ウィーンに3泊。

気ままな旅の様子を、写真を交えながら
少しずつ綴っていきたい。

 

というわけで、
東京・羽田空港からスタートだ。

 

(1) 手荷物
今回は、初めてエミレーツ航空を利用した。
羽田発の深夜便でドバイへ。
ドバイで乗り換えてウィーンへ、の
乗換え一回のルート。

荷物は機動性を優先させて、
機内持ち込みサイズの
スポーツバッグのみ。

夏なので着替えの容量も少ないうえ、
連泊があって洗濯もできるので、
無理をせずともなんとかなる。

荷物を預けないと
空港でのチェックイン後、
「身軽になれない」というつらさはあるが、
(荷物が同じ便で着かない場合がある)
ロストバゲッジのリスクもなくなるし、
なにより、到着後ターンテーブルの前で
出て来る荷物を延々と待たずにすむので、
すぐに空港から動けることが嬉しい。

特に今回は、ウィーンの空港到着後
ザルツブルクまで
長距離電車に乗る予定なので、
一本でも早い電車に乗れるなら、
そのメリットはかなり大きい。

妻もその意図に合意。
バッグひとつのパッキングに
協力してくれた。

というわけで、
「全てを機内持込み」にするつもりで
羽田空港到着後、
チェックインの手続きに進んだ。

すると、旅立ちのウキウキ感の
まさに出端をくじくように、
いきなりここで引っかかってしまった。

機内に持込める手荷物は
「1個、7kgまで」
と、このルールの適用に妙に厳しい。

貴重品の入った小バッグと
荷物のバッグで2個になるというのだ。

仕事の出張も含めて、
これまで国際線だけでも
100便以上の飛行機に乗ってきたと思うが、
この理由で引っかかったのは初めてだ。

持込みたいのでこのサイズにした、
と説明したため、その意図自体は
最大限尊重する方向で対応してくれたが、
「1個」の部分は
どうしても譲ってくれない。

「大きなバッグの中に、
 小バッグを入れて1個になりませんか?」

結局、この方法で無理やり1個にして
持込みの許可をもらった。
重さのほうは
どう考えても7kg以上はあったが、
その部分は目をつぶってくれたようだ。

やれ、やれ。

「帰りは預けないとダメかもね」
と妻と話しながら出発を待った。

いよいよ搭乗、出発だ。

 

(2) カップフォルダ
利用したクラスはエコノミーだが、
見ると席のテーブルの下には、
カップを水平に保つこんなフォルダが
ついていた。

P7107601s

単純ながらよくできた機構で、
多少の揺れであれば
カップの水平を保ってくれる。

P7107600s

ところが実際にカップを入れてみると、
設置位置が低いため、
常に気をつけていないと
自分の膝がカップに当たってしまう。

当たった際には、逆に簡単に揺れるので
かえってこぼれやすい。
私は、実際、それでこぼしてしまった。

いい機構も
適切な設置場所との組合せで
初めてその威力を
発揮することができる。

これはその組合せに
失敗している例のひとつと
言えるのではないだろうか。

 

(3) ヘッドフォン
機内で楽しめる映画や音楽等、最近の
機内エンタテイメントのコンテンツは、
かなり充実している。

数百のチャンネルから選べるのだから
それはそれで
機上での楽しみのひとつなのだが、
残念ながら飛行機、
特にエコノミークラスの
ヘッドフォンの質は
どの航空会社でもかなり低い。

音そのものももちろんだが、
それ以上に、
耳あてまわりの作りが悪く
長時間当てていると
耳が痛くなってきてしまう。

なので、私は飛行機に乗る際には、
自分のヘッドフォンを持ち込んでいる。
耳栓(カナル)型だと、
荷物にもならないうえ、
ノイズキャンセリング機能がなくても、
かなりエンジン音を遮断できる。

小さなセリフであっても
ボリュームを大きくせずに聞き取れるので、
耳にも優しい。

ただ、ご存知の通り、飛行機では
イヤホンジャックが
二股になっているものが多く、
多くの場合、3.5mmのステレオミニ端子が
そのままでは挿せない。
(以前乗った787で、そのまま挿せる
 ジャックだったことがあるが、
 その機会はまだまだ少ない)

そんなときのために、
こんな便利な変換プラグがある。

私が購入したのは秋葉原で
まだネットがないころの大昔の話だが、
調べてみると、
今でもAmazonなどで簡単に手に入る。

これと、使い慣れている
いつものヘッドフォンさえ持ち込めば
音周りはかなり快適になる。

数百円の投資で済むし、
荷物にもならない。

機内で映画や音楽を楽しみたいけれど
まだ持っていない、という人には
強くお薦めしたい。

 

(4) お手洗いの表示
エミレーツ航空の機内のお手洗いには
こんな表記があった。

P7107598s

Flushつまり水を流すボタンの上、
英語表記すらないので意味はわからないが、
御丁寧にも6種の文字を使って
記述してある。
いったい何が書いてあるのだろう?

P7107599sas

意味はわからないが、
こんなことにも興味があるため、
まさに生きている(!?)アラビア文字や
ペルシャ文字が見られるだけでもうれしい。

 

(5) 砂の街
ドバイ国際空港が近くなり、
高度が下がってきた。

P7107602s

初めてみるアラブ首長国連邦の景色。

P7107605s

まさに黄色い砂に覆われている。

P7107606s

 

(6) ドバイ国際空港(DXB)
広い、広いとは聞いていたが、
この空港、こんなに広かったとは。
乗換えのためにゲートを探していると
こんな案内が出ていた。
ターミナル間の移動時間の目安。

P7107608s

我々は
ターミナルBからCへの移動だったので、
幸いなことに「歩いて20分」(?!)
ですんだが
ターミナルBからFへの移動なら
「バスで40-60分」!!
ほんと?

 

(7) 空港内の祈祷室
ドバイの空港内には、こんな部屋があった。

P7107611s

男女別の祈祷室。

P7107610s

さすがイスラムの国だ。

 

(8) ドバイ版ウォシュレット
空港の男性手洗いの個室。

P7107612s

これはかなりストレート。
手元でON/OFFできるスイッチのついた
ふつうの大きさのシャワーヘッドが
そのまま便器の横についている。
もちろんきれいにはなるだろうが、
周りを濡らさずに使えるものなのだろうか?

 

(9) 総2階建てのA380
ドバイからウィーンの路線には、
エアバスのA380が使われていた。
総2階建ての大型機だ。

P7107614ss

席はエコノミーなので下の階だったが、
特に天井が低かった等の印象は全くない。

なお、ブルジュ・ハリファ等
ドバイの超高層ビル群が
ターミナルから見えないものかと
キョロキョロしたが、
遠い視界は黄色い砂埃に霞んでいる。

P7107614s

 

(10) 欧州上空
黒海を越えたあたりから、
同じような方向に飛ぶ別な飛行機を
窓から見かけることが多くなってきた。

P7107615s

写真が撮れるレベルでも
この程度。

P7107617s

やはり、欧州上空は混んでいる、
ということなのだろうか。

 

(11) オーストリア上空
いよいよウィーンが近くなり、
高度がずいぶん下がってきた。
畑の区割りがおもしろい、 と同時に美しい。

P7107618s

ウィーンのリングの真上。
まだ一度も行ったことがないのに、
何度もガイドブックを見ていたせいか、
アレが見える、コレが見える、と
妙に興奮してしまった。

P7107626s

予定通り無事、
ウィーン国際空港(VIE)に到着。

さぁ、夫婦ともに初めてのオーストリアだ。

 

 

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コメント

hamaさん、こんばんは。

いよいよオーストラリアの旅行ですね。ご夫婦での個人旅行ですので、ハプニングあり楽しい旅行になったことでしょう。
出発時の手荷物の重量制限もどうにかクリア出来てよかったですね。

私の初ヨーロッパはウィーンでした。この単語で私もハプニングがありましたよ(以前のブログ記載しています。http://omoromachi.cocolog-nifty.com/blog/2014/11/post-ac29.html )

イヤホーンジャックの変換プラグの便利グッズがあったのですね。今度試してみたいです。

これからの旅行記楽しみにしています。

omoromachiさん、

コメントをありがとうございます。
ブログも拝見しました。
偶然にも全く同じ単語に関するエピソードでしたね。
思わず笑ってしまいました。

トルコ旅行記のときも同じですが、
単なる観光地の紹介だけではない、
言ってみれば「はまのいろ」が感じられるものにしたい、
と思いながら書いています。

写真の整理と、関連本を読み返しをしながらの旅行記ですので、
つらつらと長くなってしまうかもしれませんが、
ときどきお立ち寄りいただければ幸いです。

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