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2017年5月

2017年5月28日 (日)

能力の限界を決めるのは?

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能力の限界を決めるのは?

- 進化しすぎた脳と薬から見る体 -

 

池谷裕二 著
進化しすぎた脳
― 中高生と語る
  「大脳生理学」の最前線
(以下水色部は本からの引用)

から、
ここで「脳の柔軟性」について書き、
ここで「記憶」について書いたが、
本は、「心」や「言葉」など
幅広いテーマをカバーしながら
どんどん話題を展開していくので、
ちょっと厚めの400ページが
読んでいてもあっという間だ。

特に神経系の話は
分子レベルで語られているのに
たいへんわかりやすく、
アルツハイマー病に関する
最新の研究内容などは
かなりエキサイティングだ。
ただ、それらを短くまとめて
紹介するのは難しい。
興味のある方は、
是非本の方を読んでいただきたい。
お薦めだ。

というわけで、この本の紹介も
今日で最後にしようと思うが、
最後はこんな2つのトピックスを
選んでみた。

(1)進化しすぎた脳
雑誌「サイエンス」に載った
「水頭症」の人のレントゲン写真を
学生に見せて話を始めている。

上の写真は健常者の脳。
下は「水頭症」といって、
小さい時に脳に水がたまってしまって、
そのせいで脳の成長が
妨げられちゃっているんだ。

見ての通り、大脳が薄っぺらになってる。
ひどい場合だと、
大脳の体積は健常な人の
20分の1
にもなっちゃうんだ。

健常な人に比べて大幅に小さい脳。
そんな病気になってしまったら、
いったいどんな症状が
出てしまうのだろう?

その答は驚くべきものだった。

んで、「水頭症」の人は
どんな症状がでるかっていうと、
驚くべきことに
多くの患者はまったく正常なの


それどころか、中にはIQが126もあって、
大学の数学科で
首席を獲るほどの人もいた。

大人になった彼は
あるとき病院でたまたま検査を受けて、
そのときはじめて自分の脳が
健常な人の10%しかないことを
知った
んだよ。

そのくらい生活面では
周囲の人と差がなかった。

なんということか。

脳って、わずか10%の大きさでも
いいということなのだろうか?

もちろん、いつ欠損してもいい、
という話ではない。

ただ、現実的な話をすると、
大人になってから
脳を90%も削ってしまったら、
あきらかに障害が出てくるよ。

でも、この患者の場合は、はじめから
小さな脳として成長している
ので、
大きな脳と同じ機能を
発揮できているんだ。

とにかく、最初からの小さな脳は、
かなりのことをカバーできるように
なるようだ。

ある統計によると、
頭蓋骨の中の95%が空洞という
重症の水頭症でも、
ひどい障害が現れる人は
わずか10%に満たなくて

50%の人はIQが100を超えているという。

つまり、人間が人間らしくあるためには、
そんなにデカい脳なんか
持っている必要はないってわけだ。

著者池谷さんは、
人間の脳は「宝の持ち腐れ」とまで
言っているが、

何が重要かというと、
人が成長していくときに、
脳そのものよりも、
脳が乗る体の構造と
その周囲の環境が重要
なんだね。

日本人だって英語圏で育てば
英語を話せるわけで。

と脳の余力の価値を
捉えようとしている。

ということは、脳というのは
進化に最小限必要な程度の進化
を遂げたのではなく、
過剰に進化してしまった
と言えるのではないか。

進化の教科書を読むと、
環境に合わせて動物は進化してきた、
と書いてあるけど、
これはあくまでも体の話。

脳に関しては、環境に適応する以上に
進化してしまっていて、それゆえに、
全能カは使いこなされていない、
と僕は考えている。

能力のリミッターは
脳ではなく体
というわけだ。

能力の限界を決めるのは
脳ではないのだ。

 

(2)4000年前から薬はあった
講義の中で、
神経の仕組みを説明したあと
薬が効く仕組みの話をしているのだが、
その直後、池谷さんは、
「今のはウソ」と
自分の説明順序を否定している。

ここでは僕は、
神経の仕組みをまず説明してから、
薬がここに効いてるんだよ、
と言ってるけど、
そんなの本当はウソ。

なぜかというと、
神経の仕組みがわかったのは
ごく最近の話
でしょ。

だけど、それよりも前から
薬は使われていた。
そう考えてもわかるよね。

薬が神経に効くことが
わかるようになる前から、
薬はずっと存在していた
んだ。

神経がどんな仕組みで機能するのかが
わかる前から薬は存在していたのだ。

薬は世の中にすでにあった。
中国だったら漢方薬。
これは4000年くらい前から
あるわけだよね。

ああいう伝統薬が
なんで効くのかというのを
科学者が調べていった。
そしたら、何と行き着いたところが、
こういう仕組みだった、
というだけのこと。

 薬が効く、ということが
まず前提としてあって、
じゃあ、この薬は何をしているのか、
というふうに科学者は考えたんだ。

それを通じて体の仕組みが
理解されるようになった


それが正しい歴史的経緯で、
僕の講義とは逆の流れだね。

つまり、薬というのは
人体の解明に一役買ってきた、
一種の「科学のツール」
だったというわけ。

薬は、人体の仕組み自体を
解明するためにも役立ってきた
という事実。

こういう「薬を通して体を知る」
というのも
薬学部の大切な研究分野の一つだ。

薬と言うと、
病気に効くかどうかばかりに
目がいってしまうが、
なるほど、
こんな側面もあるわけだ。

 

人体という、
誰もが持っていながら、
その正体はまだまだわかっていない
謎の物体の解明。

脳から、薬から、
探検ルートはあちこちにある。

 

 

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2017年5月21日 (日)

記憶は正確じゃダメ

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記憶は正確じゃダメ

- ゆっくり学習することの意味 -

 

前回の、
「脳は体が作る」 に引き続いて、

池谷裕二 著
進化しすぎた脳
― 中高生と語る
  「大脳生理学」の最前線
(以下水色部本からの引用)

から、脳の話をもう少し続けたい。
題名通り中高生との対話で
話は進んでいく。

今日のテーマは「記憶」

 

こんな話から始まっている。

たとえば何かを見た時、見えたものを
パシャッと写真に撮ったかのように
覚えるというのは、
コンピュータだったらできることだが、
人間はそんなことをしていない。

それはどうしてなのだろう?

著者池谷さんは、
最初にこう言い切っている。

なんでかわかる?

記憶というのは正確じゃダメで、
あいまいであることが絶対必要。

「正確じゃダメ」
「曖昧であることが絶対に必要」

とは、どういうことだろう。

いくつかの例で考えてみると
はっきりしてくる。

たとえば僕は今日
この緑色のチェック柄の服を着てるね。
そしてこんな髪型だね。

もし記憶が完璧だったら、
次に僕と会ったときに、
着てる服が違ったり、
髪に寝癖がついていたりしたら
別人になっちゃうんじゃない。

写真のように覚える、とは
絵としては完璧でも、
特徴抽出はしていない、ということ。

そのことが伝わりきれてない、というか
イメージしきれていない学生さんから
こんな質問がでた。

100%そのままではないけど、
それでもやっぱり声色(こわいろ)とか、
そこまでは変わらないんじゃないですか。
顔の形とか・・・

まさに期待した質問。
池谷さんはすかさず答える。

そう、だから脳は
そういう特徴を抽出してるんだ。

完全に覚えるのでもなく、
また、完全に忘れちゃうんでもなく、
不変の共通項を記憶しているんだ。

洋服や髪型はもちろん、
時間経過による老(ふ)けや
後ろ姿にだって対応できる
人間の脳が持つ特徴抽出能力。

写真のような記憶では、
全く応用がきかない。

そういうときに
100%完璧な記憶というのは意味がない
だって、同じ状況というのは
もう二度とはこない
んだから。

環境は絶えず変化する。

だから、人間というのは
見たものそのものを覚えるんじゃなくて、
そこに共通している何かを
無意識に選びだそうとする。

特徴抽出の最もわかりやすい例は、
そう「文字」だ。

もっと端的な例では、文字がそうだ。
僕が黒板に書いた字は汚い。
でも、みんな読めるよね。

これだって、
「文字の特徴はこうだ」という
共通したルールがあるから
読める
んだよね。

 

リンゴだって、
よく見れば同じものは2個ないのに、
ちゃんと分類できているのは、
まさに特徴抽出ができているから。

リンゴって一個一個形が違うけど、
どれも〈リンゴ〉ってわかるでしょ


まさか、世の中に存在する
すべての〈リンゴ〉のパターンが
脳の中に完璧に準備されていて、
そのつど目の前にある現実の〈リンゴ〉と
照合しながら判新しているわけじゃない。

世の中のリンゴは多すぎる。

むしろ、脳の中にはきっと
リンゴのモデル〈理想のリンゴ〉があって、
ある最低の条件を満たせば、
いま見ているものをリンゴだと
判断できるようになっているんだと思う。

人間以外の動物はどうだろう。
写真のようにそのまま正確に覚えるのか、
特徴抽出して覚えるのか。

動物相手に実験していると
わかるんだけど、
下等な動物ほど記憶が正確でね
つまり融通が利かない。

しかも一回覚えた記憶は
なかなか消えない。

「雀百まで踊り忘れず」
という言葉もあって、
うわぁ、すごい記憶力だな・・・と、
一瞬尊敬に近い気持ちも
生まれるかもしれないけど、
そういう記憶は
基本的に役に立たない

思ってもらったほうがいい。
だって、応用が利かないんだから。

 

さて、特徴抽出しようとすると、
当然時間がかかることになる。

違う時間、違う環境での様子を
関連付ける必要があるからだ。

記憶があいまいであることは
応用という観点から重要なポイント。

人間の脳では記憶は
ほかの動物に例を見ないほど
あいまいでいい加減
なんだけど、
それこそが人間の臨機応変な
適応力の源にもなっているわけだ。

そのあいまい性を確保するために、
脳は何をしているかというと、
ものごとをゆっくり学習するように
している
んだよね。

学習の速度がある程度遅いというのが
重要なの、特徴を抽出するために。

(中略)

そのためには
学習のスピードがあまりにも速いと、
特徴を抽出できない

時間が必要な例をちょっと見てみよう。

たとえば、きみらが池谷という人間を
記憶する過程を考えてみようかな。

いま僕は正面を向いて立っているでしょ。
その姿だけを見て
「これが池谷」というのを
写真のように覚えちゃったとするでしょ。

そうすると、次に僕が右を向いたら、
その姿は別人になっちゃうよね。

そこで、
「右を向いた姿こそが池谷だ」と、
もう一回完璧に覚え直してもらったら、
こんどは右向きの姿だけが
池谷になっちゃって、正面姿は
違う人になっちゃうでしょ。
わかるかな。

ふたつの姿を結びつけるためには、
<記憶の保留>が必要なんだ。

つまり、正面姿の池谷を見ても
「これは池谷かもしれないけど、
 ここは判断を保留しておこう」。

そして、右を向いた池谷を見て
「ふ-ん、これも池谷なんだな。
 ということはさっきの正面姿との
 共通点は何だろうか」
とまたも記憶を保留する。

そうやって、ゆっくりゆっくり
脳は判断していく
んだ。
もちろん無意識にね。

もし、学習のスピードが速いと、
表面に見えている浅い情報だけに
振り回されてしまって、
その奥にひそんでいるものが
見えてこなくなっちゃうのね。

関連付けるための<記憶の保留>か。

スピードが速いと、
「表面に見えている
 浅い情報だけに振り回さ」れる。
なんだか、記憶だけの話とは
思えなくなってきた。

 

 

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2017年5月14日 (日)

脳は体が作る

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脳は体が作る

- 「進化しすぎた脳」から -

 

以前、 ブルーバックス2000タイトルの
記念小冊子

について書いたが、
そこで知った未読のブルーバックスから
何冊かを購入し、久しぶりに
ブルーバックスの世界を楽しんでいる。

そんな中から、今日は
この本について紹介したい。

池谷裕二 著
進化しすぎた脳
― 中高生と語る
  「大脳生理学」の最前線
ブルーバックス
(以下水色部本からの引用)

「ブルー」バックスの名に
挑戦するかのような真っ赤な表紙だが、
内容は極めてわかりやすく、
題名通り、中高生と語る、という
形式で話が進められていく。

基本的な脳の話から始まり、その後
心や記憶といった大胆なテーマにも
どんどん踏み込んでいく
かなりエキサイティングな展開と
なっているのだが、
一番最初の章で、
「脳」について
非常に大事な事実が
「ふたつ」提示されている。

今日はその部分についてのみ書きたい。

 

脳は、部位によって
担当する機能が違っている。

ある部分は視覚を、ある部分は聴覚を、
といった具合に機能が分かれており、
その研究と調査の歴史は
100年以上にもなる。

そしてその調査結果は、
脳における担当部分を表現する
「脳地図」という形でまとめられている。

さて、この脳地図を
体に障碍のある人の場合で見てみよう。

生まれながらにして
指がつながったままの人、
たとえば人差し指と中指が
つながったまま生まれる人が、
たまにいる。指が4本

そういう人の脳を調べてみると、
5本目に対応する場所がないんだ。

これは、たいへん重要なことを
意味している。

つまり、人間の体には
指が5本備わっていることを
脳が
あらかじめ知っているわけじゃなくて
生まれてみて指が5本あったから
5本に対応する脳地図ができたってことだ。

つまり、
脳には最初から「人差し指担当」
という場所があるわけでなく、
生れた時に人差し指があったから
その後、人差し指担当ができる
ということらしい。

つまり「後天的なもの」。

言ってみれば、脳の地図は
脳が決めているのではなくて
体が決めている
、というわけだ。

「体が決めている」は
何度も思い出したい言葉だ。

 

では、くっついていた
人差し指と中指を分離したら
どうなるだろう。

さらに訊くけど、指が4本の人が
生まれた後に分離手術して、
その結果、5本の指が自由になった。

さて、どうなるだろう?
司令塔である脳は、それまで
一本の指として認識していたわけだから
分離されても二本の指は
同じように動いてしまうのだろうか。

分離されてもその2本の指は、
同じ動きをする。
そう、多くの人がそう思ったんだ。

でも、ちゃんと
5本の指が別々に使えるようになった。

そして脳を調べてみたら、
わずか1週間後にはもう
5本目の指に
対応する場所ができてた
んだ。

この事実は
さきの後天性に加えて、
さらに重要な事実を提示している。

脳というのは一回地図ができ上がったら、
それでもう一切変わらないという
堅い構造ではなくて、
入ってくる情報に応じて
臨機応変に
ダイナミックに進化しうる
んだ。

 

シンプルながら、
事実からの強いメッセージだ。
上記二点、まとめておきたい。

(1) 脳地図は脳が決めているのではなく、
  体が決めている。

  体をコントロールする脳が
  最初にあるわけでなく、
  体のほうが、それらを
  「コントロールできる脳」を作る。
  
(2) 一度完成した脳地図も
  体が変化するとそれに応じて
  変化する。
  固定しているわけではない。

脳の柔軟性と拡張性の秘密は
こんな基本機能に
支えられているようだ。

この脳を舞台に、
話はどんどん面白くなっていく。
この本の話、もう少し続けたい。

 

 

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2017年5月 7日 (日)

どちらがウラか

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どちらがウラか

- 紙が貴重品だったから -

 

前回に引続き、

 大隅和雄 著
 中世の声と文字
 親鸞の手紙と『平家物語』
 シリーズ <本と日本史> 3
   集英社新書

から、もうふたつ興味深い
エピソードを紹介したい。

 

【仮名文字の始めの頃】

平安時代中期以降、文字に親しむ人々は、
心に思うことを伝えるために、
手紙を書くようになった

『源氏物語』の中に、
京に上った明石の君が母の尼とともに、
明石に残った父の入道に
近況を知らせる手紙を送る場面がある。

入道は明石の君への返事の中に、

 仮字文(かなぶみ)見たまふるは
 日の暇(いとま)いりて、
 念仏も懈怠(けだい)するやうに
 益(やく)なうてなん、
 御消息(せうそこ)も奉らぬを。
          (若菜 上)

(仮名の手紙を拝見するのは、
 時間がかかって、そのために
 念仏も怠るようになるので、
 御消息もさし上げませんよ)

と記したとある。
女性の手紙は
仮名文字で綴られているので、
読むのに時間がかかり、
念仏の行の妨げになる
という。

漢字で書かれていれば、
一見すれば何が書かれているかわかるが、
当時は仮名文字だけの文章には
句読点も濁点もなく、
音便の表記もまちまちだったので、
日々仏典に接している入道にとっては、
仮名文を読むのは大変だったに違いない。

仮名文字は読むのに時間がかかる。
漢文の方が
読みやすかった時代があった
わけだ。

 

【紙が貴重品だったから】

 平安・鎌倉時代、
公的な文書は漢文で書かれた。

太政官や摂関家から出される
さまざまな文書、
寺院の経営に関する文書、
田畑の譲渡や売買の書類など、
権利の証文として必要なものは
大切に保管され、代々受け継がれたが、
私的なこと、
日常生活のことを書いた手紙が
永く保存されることはなかった


貴族の女性は仮名文字で、
数多くの手紙を書いたと思われるが、
公的なことに関わりのない女性の手紙が
後世に伝えられることはなかった

ところが、藤原為房の妻の手紙は
43通も残っている。

それは、なぜか。

紙をめぐる時代的背景が
大きく関わっている。

ただ、当時は紙が貴重であったから、
保存の必要のない手紙を集めて、
裏に本を写すことがしばしば行われた


そのため、藤原為房の妻の手紙43通も、
比叡山の僧房で、
仏典を書写する料紙として用いられ、
青蓮院に残ったのである。

紙が貴重だったので、
手紙のウラが
仏典を書写するために使われた。

その仏典が残ったために、
偶然、
ウラの手紙が一緒に残ることになり
仏典と一緒に発見された。

こうなるとどちらがウラか
わからなくなってしまうが、
何が幸い(?)するかわからない。

紙というブツ(物)があればこその
エピソードだ。
デジタルデータではこうはいかない。

オモテがウラになり、
ウラがオモテになる。
ブツの価値はその瞬間には定まらない。

いろいろな面に光を当てて見せてくれたのは、
ブツが残った、その長い長い時間だ。

 

 

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