山中湖周辺 春の植物アルバム (3)
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山中湖周辺 春の植物アルバム (3)
- リスの海老フライ -
2016年4月23日、
山梨県山中湖周辺の林に、
春の植物を見に行って来た、
の3回目。
1回目はこちら
2回目はこちら
きょうは、この植物からスタートしたい。
【ツタウルシ】
名前の通り、
ツタになって他の樹木に絡みついている。
近づくだけでもかぶれることがある、
と言われるほど、かぶれやすさでは
強烈な部類とか。要注意だ。
この時期、葉が紅いので目立つが、
特徴である3出葉という葉の付き方は
若くてまだわかりにくい。
「樹木に絡みつく」仲間としてはこちらも。
【ツルアジサイ】
大きな木に絡みつきながら、
どんどん上に登っていく。
10m以上にもなることもあるという。
こちらのほうは、
「かぶれ」も「毒」も気にせず
安心してそばに寄れる。
そうそう、「毒」と言えばこれ!
【トリカブト】
日本三大有毒植物のひとつ。
まさに死が絡む猛毒。
この時期は、葉だけで、
あの特徴あるトリカブトの形をした花は
まだ影も形もないので目立たない。
目立たないが、恐ろしさではピカ一。
特に葉だけを見ると、
食用にもするニリンソウやヨモギにも
よく似ているため「超」要注意だ。
【フデリンドウ】
花の咲いた状態が「リンドウ」に似ていて、
閉じた状態が「筆(ふで)」に似ているから
「フデリンドウ」とか。
紫色の美しさはまさにリンドウを思わせるが、
とにかくサイズが小さい。
這うようにして写真を撮った。
ちなみに、リンドウは竜胆(りゅうたん)と書く。
その根は、
苦味(がみ)が強いことでよく知られている
「熊の胆(い:胆嚢)」よりも苦いらしく、よって、
「熊」より強い「竜」が選ばれたのだとか。
「熊胆」より苦い「竜胆」。
実際に、リンドウの根には薬効がある。
【リスの海老フライ】
林を歩くと、
リスが食べたあとの松ぼっくりをよく見かける。
松の実の部分を食べるために、
まわりを囓ってしまったあとの松ぼっくりは、
「海老フライ」そっくり。
まさに笑ってしまうくらいよく似ている。
リスの痕跡、という意味では、
このクルミもそう。
どうやって割るのか、
あの硬い硬いオニグルミが
きれいにまっ二つに。
リスはもちろん中身しか食べないので、
いくつ割れたクルミが散らばっていようとも、
相棒は多くの場合そばにある。
なので、「貝合わせ」ならぬ「クルミ合わせ」を
大自然の中でゲームとして楽しむこともできる。
片割れとなる相棒が見つかると、
ふたつのクルミ片は、ぴったりくっつく。
【タラノキ】
ちょうど、新芽(タラの芽)の季節。
驚くべきことに、人の手が届く範囲、
ほとんどすべての新芽が
刈り取られていた。
春の山菜の王者。
天ぷらや白和えなどで食べると美味しいが、
ここまでみごとに狙われているとは。
簡単には手が届かない、
高い高い部分の芽だけが残っている。
【クマシデ/イヌシデ】
おそらく
上が「クマシデ」で、下が「イヌシデ」
果穂が、玉串やしめ縄につけられる
白い紙を折った「四手(しで)」に似ていることから
「シデ」と呼ばれる。
今は花の季節なので、果穂の様子も、また
「クマ」と「イヌ」とを区別する
葉脈の様子もまだよくわからない。
と、3回に渡って、山中湖畔で実際に見かけた
春の植物たちを並べてみた。
林の中を歩いた後は、
自転車を借りて湖畔を半周り。
途中、お茶に寄ったお店がほんとうに素敵だったので、
最後に軽く添えておきたい。
店内は美しいドライフラワーで溢れていた。
リースだけではない。
どの花も色が美しい。
お店の名前は「Paper moon」
ケーキも紅茶も、
「ぜひもう一度行きたい」と
思わせる味。
喫茶エリアの横には、大きくはないが
洒落たセレクションの雑貨コーナもあり、
ドライフラワー以外を買うこともできる。
そこで見つけた
猫をモチーフとした針金細工。
すっかり気に入ってしまい、
思わず購入してしまった。
植物だけでなく、
旅先での予期せぬお店との出逢いは、
ほんとうに楽しい。
以上、2016年春の小旅行の記録でした。
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