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2016年5月 1日 (日)

山中湖周辺 春の植物アルバム (1)

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山中湖周辺 春の植物アルバム (1)

- スミレの由来は? -

 

2016年4月23日、
山梨県山中湖周辺の林に、
春の植物を見に行って来た。

P4234638s

若い淡い緑が点描のように覆っている林だが、
多くの植物に出逢うことができた。
写真の整理を兼ねて、
一部その様子をお伝えしたい。

P4234542s

 

この時期の山中湖周辺と言えば、
まずはこれから。

 

【マメザクラ】

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富士山近辺のみに生息し、
細い枝に小さな花を咲かせている。
訪問した4月23日、
山中湖周辺ではまさに満開。

花が「下向き」で「小さい」ので
「オトメザクラ」とも言うらしいが、
少なくとも平成の乙女ではないだろう。

P4244712s

今回、ブログを書くにあたって、
おもしろい関連情報はないものかと
「オトメザクラ」で検索してみたのだが、
なぜか検索結果の上位には、
風◯関連の店名がズラリ。
植物関連の情報がなかなか出てこない。

下向きで小さいオトメは、
その業界でもウケがいいのだろうか?

 

林全体を見廻したとき、
大きな花は少ない。
そんな中、上のマメザクラと共に
目立っているのはこの白い花。

【コブシ】

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果実(集合果)が握りこぶしに似て
デコボコしていることからコブシ。

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花満開の時期なので
もちろん果実を見ることはできないが。

 

【ニガクリタケ】

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食用のクリタケと同じ木に
同居していることもあるというから、
厄介だ。

噛むと強い苦味を感じるキノコなので、
判別は容易、とモノの本には書いてあるが...

見るだけならいいが、
食べる「野生のキノコ狩り」は、
素人の私には全く手がでない。

 

【マムシグサ】

P4234452s

まさにマムシを思わせる柄の茎が
すっーと伸びている。
正確には茎ではなく葉鞘らしいが。
マムシが直立して地面に突き刺さっている感じ。

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上端には苞(ほう)に包まれた花が咲く。
人を避けた方向に咲く、と言われるようだが、
確かに遊歩道を背に、咲いているように見えた。

 

【タチツボスミレ】

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紫色のかわいい花だ。

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花の形状が
大工さんが使う「墨入れ」を思わせるので
スミレという、なる説もあるようだが、
スミレは、
まだ大工道具としての「墨入れ」がなかった
万葉集の時代にもすでに詠われていた。
名前の由来は別にあるのだろう。

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松尾芭蕉の
「山路来て 何やらゆかし すみれ草」
のすみれ草は、
このタチツボスミレのことらしい。

 

【ヤマネコヤナギ】

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ネコヤナギから連想されるフワフワ感は、
まだこの時期にはない。

花は、明るい黄色。
鳥や動物の食料にもなるらしい。

サルも食べるので、別名サルヤナギ。
ベコ(牛)も食べるので
ベコヤナギがなまったもの、とする説も。

P4234458s

 

【ネコノメソウ】

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「猫の目」と言う、形態の表現としては
いわば一等地の名前を貰っておきながら、
かなり注意して覗き込んでも
「猫の目」が連想できない。

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見るポイントが、探すポイントが
どこか的外れなのだろうか?

 

【アブラチャン】

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漢字では「油瀝青」と書く。
「瀝青」はコールタールなどを指す単語。

名前通り種皮や樹皮に油分が
多く含まれていて、
生木でも比較的燃えやすい。

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果実から絞った油は灯用としても使われていた。

それにしても名前の「アブラチャン」、
「チャン」という音は、
愛嬌はあるが、どうも落ち着かない。

 

【コクサギ】

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「コクサギ」
小さな『くさい木』とはあまりにも、の名前だ。
確かに匂いはあるが「くさい」と名付けられるほど
強い不快な匂いではない。
あまり匂わないのは、葉が若いからなのだろうか。

それにしても「臭い」と書くと
「におい」と読むのか
「くさい」と読むのか区別がつかない。

「匂い」と書くと 「いい匂い」を連想してしまうし。

 

林の中の春の植物、もう少し続けたい。

 

 

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