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2014年11月 9日 (日)

「山、人を見る」

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「山、人を見る」

- 紅葉の山々を楽しみながら -

 

今年も紅葉の季節を迎え、11月の最初の連休、
紅葉狩りに出かけてきた。

最初の目的地は福島県西白河郡西郷村の雪割渓谷。
阿武隈川にかかる橋、雪割橋(ゆきわりばし)からの眺めは
時期的にちょっと遅かったものの言葉にならない。

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遠くに雪割橋を望む全景もいい。

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散策すると肺の中の空気が入れ替わるよう。

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那須高原の温泉で一泊ゆっくりした帰りには、
栃木県塩原渓谷遊歩道、回顧(みかえり)コースに寄った。

回顧の吊り橋からの景色
日が差すと全山、葉の輝きが変わる。

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回顧の滝を遠くに見ながら、
まさにここに書いたバーナーでお湯を沸かして、コーヒーを一杯淹れた。

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心地よい風に吹かれながら、
熱々のコーヒーを片手に山々を眺めていると、
仏教学者の古田紹欽(しょうきん)さん
朝日新聞に寄せていた文章を思い出す。
(以下水色部、1995年1月24日朝日新聞の記事からの引用)

 八十八歳の齢を重ねる。年老いた自分を見る。
・・・
今、百二十余段の坂道を辿る山の上の一庵に住む。
雑木林に庵は囲まれる。
・・・
 山庵の住まいは「日々是好日」とはいかないが、
雑木林を眺めながら、漠然とあれこれと思いを馳せる。

今のこの山庵に住んで三十年近くになる。
ささやかながら庵庭がある。
苗木であった山茶花は今や大きく生長し、
枝々に花いっぱいを咲かす。

 

そんな環境に住む古田さんが
請われた時に色紙に書く自作の文句がある。

 近ごろ、折にふれて、請われるまま下手糞の字を色紙に書く。
・・・
人の口車に乗り、いい気になって時には書く。
この年になっても人におだてられるとつい乗る。

 ただ自分には好んで書く自作の文句がある。
墨で山を一筆がきに描いて「山、人を見る」と賛する。
・・・
山は無言で山を見ているその人を見ている。

「賛する」という動詞がいい。
絵心のない私には、使いたくても使えない
ある種のあこがれの香りがある。

 

山も、植物も、動物も、見ているその人を見ている。
どんな時も、どこにいても
決してひとりきり、ということはない。
そこでどんな対話が楽しめるかは、まさにその人次第だ。

 

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