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2014年4月 5日 (土)

オリコンチャート1位 251曲目から380曲目まで

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オリコンチャート1位 251曲目から380曲目まで

- 「放課後のアイドル」からシングルCDの時代へ -

 

「オリコンチャート1位ヒットソング集500」を見ながら、
J-POPと呼ばれる前の、「歌謡曲」が元気だった頃を振り返ってみる第三回目。

 

「1曲目から140曲目まで」「141曲目から250曲目まで」に引き続き、
今回は下巻にリストされている251曲目から。

一覧表は前回と同じ形式。
Dateは1位登場日付、Weeksは1位滞在週数、万枚は100位以内滞在期間中の売上枚数を示している。

緑字の密度に注目してご覧あれ。(紫字は前回と同様「作詞が松本隆さんの曲」)

 

オリコンチャート1位 曲一覧 251曲目から380曲目まで

曲名 歌手 Date Weeks 万枚
251 バナナの涙 うしろゆびさされ組 19860203 1 31
252 くちびるNetwork 岡田有希子 19860210 1 23.1
253 DESIRE 中森明菜 19860217 1 51.6
254 Broken Sunset 菊池桃子 19860224 1 21.9
255 じゃあね おニャン子クラブ 19860303 1 23.1
256 季節はずれの恋 吉沢秋絵 19860310 2 28
257 My Revolution 渡辺美里 19860324 1 44.5
258 青いスタスィオン 河合その子 19860331 2 34.1
259 私は里歌ちゃん ニャンギラス 19860414 1 17.7
260 恋のロープをほどかないで 新田恵利 19860421 2 28.4
261 おっとCHIKAN! おニャン子クラブ 19860505 1 20.6
262 象さんのすきゃんてぃ うしろゆびさされ組 19860512 1 23.1
263 夏を待てない 国生さゆり 19860519 1 25.4
264 夏色片想い 菊池桃子 19860526 1 24.7
265 風のInvitation 福永恵規 19860602 1 17.6
266 ジプシー・クイーン 中森明菜 19860609 1 35.8
267 Song for U.S.A. チェッカーズ 19860616 1 32.6
268 あじさい橋 城之内早苗 19860623 1 15.5
269 自分でゆーのもなんですけど ニャンギラス 19860630 1 10
270 シンデレラたちへの伝言 高井麻巳子 19860707 1 20.9
271 再会のラビリンス 河合その子 19860714 1 16.8
272 ダイヤモンド・アイズ 少年隊 19860721 1 14.5
273 瞳に約束 渡辺美奈代 19860728 1 20.2
274 お先に失礼 おニャン子クラブ 19860804 1 16
275 不思議な手品のように 新田恵利 19860811 1 19.4
276 スキップ・ビート Kuwata Band 19860818 1 35.5
277 ノーブル・レッドの瞬間 国生さゆり 19860825 1 18.3
278 青空のかけら 斉藤由貴 19860901 1 16.6
279 渚の「・・・・・」 うしろゆびさされ組 19860908 1 23.2
280 Say Yes! 菊池桃子 19860915 1 20.8
281 鏡の中の私 吉沢秋絵 19860922 1 12.1
282 メロディ 高井麻巳子 19860929 1 16.3
283 Fin 中森明菜 19861005 1 31.8
284 CHA-CHA-CHA 石井明美 19861013 1 58.1
285 深呼吸して 渡辺満里奈 19861020 1 17.1
286 雪の帰り道 渡辺美奈代 19861027 1 16.6
287 悲しい夜を止めて 河合その子 19861103 1 12.8
288 恋はくえすちょん おニャン子クラブ 19861110 1 12.3
289 ONE DAY Kuwata Band 19861117 1 19.8
290 内緒で浪漫映画 新田恵利 19861124 1 11.5
291 技ありっ! うしろゆびさされ組 19861201 1 15.1
292 バラードのように眠れ 少年隊 19861208 1 23.1
293 あの夏のバイク 国生さゆり 19861215 1 10.9
294 ないものねだりのI Want You C-C-B 19861222 1 13.6
295 約束 高井麻巳子 19861229 1 15.1
296 ホワイトラビットからのメッセージ 渡辺満里奈 19870105 2 17.4
297 楽園のDoor 南野陽子 19870119 1 26.1
298 TOO ADULT 渡辺美奈代 19870126 1 15.1
299 NO MORE 恋愛ごっこ おニャン子クラブ 19870202 1 11.8
300 雪國 吉幾三 19870209 1 36.1
301 TANGO NOIR 中森明菜 19870216 2 34.8
302 かしこ うしろゆびさされ組 19870302 1 12.3
303 水のルージュ 小泉今日子 19870309 1 18.7
304 Stripe blue 少年隊 19870316 1 25.2
305 サファイアの瞳 アルフィー 19870323 1 18.7
306 かげろう 高井麻巳子 19870330 1 10.7
307 アイドルを探せ 菊池桃子 19870406 1 16.2
308 話しかけたかった 南野陽子 19870413 1 23.4
309 マリーナの夏 渡辺満里奈 19870420 1 11.4
310 PINKのCHAO 渡辺美奈代 19870427 1 12.7
311 Strawberry Time 松田聖子 19870504 3 31.7
312 時の河を越えて うしろ髪ひかれ隊 19870518 1 11.4
313 かたつむりサンバ おニャン子クラブ 19870601 1 7.2
314 水の中のAnswer 杉山清貴 19870608 1 15.9
315 Blonde 中森明菜 19870615 2 30.1
316 さよならの果実たち 荻野目洋子 19870629 1 16.1
317 君だけに 少年隊 19870706 1 28.8
318 パンドラの恋人 南野陽子 19870713 1 19.9
319 WANDERER チェッカーズ 19870720 1 20.5
320 夏休みだけのサイドシート 渡辺満里奈 19870727 1 8.3
321 マリオネット BOOWY 19870803 2 24.4
322 アマリリス 渡辺美奈代 19870810 1 11.4
323 北の旅人 石原裕次郎 19870824 1 21.9
324 STAR LIGHT 光GENJI 19870831 1 48.9
325 Shade (12インチ) 杉山清貴 19870907 1 14.3
326 禁断のテレパシー 工藤静香 19870914 1 14.6
327 虹のDreamer 浅香唯 19870921 1 10.9
328 泣いてみりゃいいじゃん 近藤真彦 19870928 1 14.6
329 秋のIndication 南野陽子 19871005 1 18.9
330 難破船 中森明菜 19871012 1 41.3
331 CATCH ME 中山美穂 19871019 1 21.8
332 Remember 風間三姉妹 19871026 1 15.3
333 キスを止めないで 小泉今日子 19871102 1 12.6
334 MY TRUTH アルフィー 19871109 1 11.2
335 Pearl-White Eve 松田聖子 19871106 1 20.2
336 ABC 少年隊 19871122 1 25.4
337 SHOW ME 森川由加里 19871130 1 42.7
338 ガラスの十代 光GENJI 19871207 6 68.1
339 はいからさんが通る 南野陽子 19871214 1 27
340 風のLONELY WAY 杉山清貴 19880125 1 18.7
341 ストレンジャーtonight 荻野目洋子 19880201 1 14.3
342 AL-MAUJ 中森明菜 19880208 2 29.7
343 乾杯 長渕剛 19880222 1 77.4
344 You're My Only SHININ'STAR 中山美穂 19880229 1 29.3
345 吐息でネット 南野陽子 19880307 2 30.4
346 パラダイス銀河 光GENJI 19880321 5 88.9
347 Marrakech 松田聖子 19880425 1 18.2
348 C-Girl 浅香唯 19880502 3 27.8
349 スターダスト・ドリーム 荻野目洋子 19880509 1 13.6
350 TATTOO 中森明菜 19880530 2 29.7
351 FU-JI-TSU 工藤静香 19880613 2 25.3
352 あなたを愛したい 南野陽子 19880627 1 25.5
353 Diamondハリケーン 光GENJI 19880704 2 68.1
354 What's your name? 少年隊 19880718 1 22.2
355 人魚姫 中山美穂 19880725 1 36.5
356 ANGEL 氷室京介 19880801 4 37.5
357 セシル 浅香唯 19880829 1 22.9
358 DAYBREAK 男闘呼組 19880905 3 69.3
359 旅立ちはフリージア 松田聖子 19880919 1 20.9
360 MUGO・ん・・・色っぽい 工藤静香 19881003 2 54.1
361 秋からも、そばにいて 南野陽子 19881017 1 27.1
362 剣の舞 光GENJI 19881024 2 60.8
363 とんぼ 長渕剛 19881107 7 103.5
364 じれったいね 少年隊 19881121 1 18.4
365 Witches 中山美穂 19881128 1 31.4
366 男闘呼組 19890109 2 42.5
367 恋一夜 工藤静香 19890123 2 60.7
368 TRUE LOVE 浅香唯 19890206 1 17.4
369 愛が止まらない Wink 19890213 1 64.5
370 激愛 長渕剛 19890220 2 44.2
371 ROSECOLOR 中山美穂 19890306 1 27.7
372 TIME ZONE 男闘呼組 19890313 1 35.4
373 地球をさがして 光GENJI 19890320 1 47.2
374 涙をみせないで Wink 19890327 3 52.3
375 BE MY BABY COMPLEX 19890417 2 20.9
376 ごめんよ涙 田原俊彦 19890501 1 30.4
377 LIAR 中森明菜 19890508 1 27.5
378 風の素顔 工藤静香 19890515 3 52.4
379 Return to Myself 浜田麻里 19890605 1 40.7
380 Diamonds プリンセス・プリンセス 19890612 2 109.7

 

緑字の共通点は? のクイズを出したままであるが、
それにしてもここまでの出現頻度になるとは。

前回の表「141曲目から250曲目まで」の後半

菊池桃子 「卒業」「BOYのテーマ」
小泉今日子 「なんてったってアイドル」
新田恵利 「冬のオペラグラス」

などから登場し始めた緑字は、
今回の表の前半において、ここまで1位を独占してしまうようになる。

クイズの正解は、そう、「作詞が秋元康さんの曲」だ。

「放課後のアイドル」を基本コンセプトにした「おニャン子クラブ」とそのメンバによるヒット曲の数々。
下巻の「じゃぁね」の解説にはこんな記述がある。

フジテレビ土曜深夜の"オールナイトフジ"からは、
とんねるずや女子大生アイドル・おかわりシスターズがブレイクしました。

その若年化を図り、"オールナイトフジ女子高生スペシャル"を経て、
夕方5時からのオビ番組として始まったのが"夕やけニャンニャン"だ。(1985年4月スタート)

その番組から生まれたのが、このおニャン子クラブ

「じゃぁね」は、彼女達のサードシングル。

おニャン子関連の1位シングルが86年には30曲もある。

 

各曲が1位滞在期間中のトピックスの中から、いくつかピックアップしてみたい。

「恋のロープをほどかないで」 1986年4月28日 ソ連・チェルノブイリ原子力発電所で大規模事故。
「あじさい橋」 1986年6月29日 マラドーナ擁するアルゼンチンがW杯優勝
「ダイヤモンド・アイズ」 1986年7月23日 北尾改め双羽黒が22歳で60人目の横綱に。
「瞳に約束」 1986年7月30日 東北自動車道の全線674.7kmが開通
「悲しい夜を止めて」 1986年11月9日 劇団四季のミュージカル「キャッツ」通算千回の上演。
「ないものねだりのI Want You」 1986年12月26日 パ連続三冠王・落合が中日と契約。年俸1億円突破。
「約束」 1987年1月2日 紅白歌合戦の視聴率が関東で初めて60%を割る。
「TOO ADULT」 1987年2月1日 「愛国」「幸福」駅で知られる北海道・国鉄広尾線が廃止。
「雪國」 1987年2月9日 NTT株が上場。買い注文殺到で初値つかず。
「かげろう」 1987年4月1日 国鉄分割・民営化。11新法人と国鉄清算事業団に。
「Strawberry Time」 1987年5月13日 JR東日本が首都圏電車の愛称をE電に決定。
「Shade (12インチ)」 1987年9月12日 後楽園球場でマイケル・ジャクソン、ソロ初公演。
「吐息でネット」 1988年3月17日 日本初の室内球場、東京ドームが落成式。
「Return to Myself」 1989年6月6日 中国戒厳部隊の武力制圧が拡大、北京大混乱。

 

ひとつのジャンルにかたよった音楽シーンは、一般ユーザの興味をそいでしまう面があったのだろう。
テレビのベストテン番組も人気を落としていった。
そして、次の時代へと動いていく。

「短命のアイドル曲が勢いを失っていくなか、
 TV-CMから誕生する新しいメディア・スターがつくられていくようになった」
と紹介されているページにはこんなジャケットの写真が並んでいる。

Oricon500b_4

 

そう言えば、上巻にはこんな記述がある。

首位曲の短命化と共に、この時間に顕著になってきたのがセールス枚数の低下だった。

・・・・・

セールス枚数の低下から業界内にはシングルの存在を危ぶむ声も聞かれたが、
9回裏絶体絶命のピンチを救ったのは、当時登場したシングルCDだった。

・・・・・

CDになったことでもう一つ思いがけない展開が見え始めた。
アナログ・シングルの2倍近い収録が可能になったため、
オリジナル・カラオケを収録する余裕が生まれてきたのだ。

カラオケが入ったことでシングル購入層が広がった。
カラオケ・ボックスの全国普及により、カラオケは世代を超えて予想外の広がりを見せ始めた。
特に若者への広がりは急速だった。

聞くためにでなく歌うためにシングルを購入する。
それはアーティストのファンだけなく、曲を気に入った人間をも取り込める可能性を意味する。
その後のメガヒット時代への芽はこの時に見え始めたのだ。

一時期は、まさにシングル業界を救った「8cm CDシングル」、
いまやこれさえもほとんど目にすることはなくなってしまった。

 

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