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2013年7月10日 (水)

必ず当たる占い

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必ず当たる占い

- 「つまらん男」ではなく・・・ -

 

1等3億円の「サマージャンボ宝くじ」が本日発売されたとのこと。

夕刊やネットの記事によると、
「猛暑の中でも『サマージャンボ宝くじ』発売に長蛇の列」
だったらしい。

宝くじの還元率は約45%程度で、競馬や競艇の還元率75%とくらべても、
極端に割の合わないギャンブルだということは明確なのに、
「もしかしたら」に気持ちがのってしまうということなのだろう。

「そうは言っても、買わない人には絶対に当たらないから」は、100%正しいが。

「当たる」「当たらない」と言えば、宝くじではないが、

ボードビリアンのマルセ太郎さんが、「街頭易者」という題で
次のようなことを雑誌に書いていたことがある。(「室内」1992年6月号)

「必ず当たる」占いがあると言う。

キャバレー巡(まわ)りをやっていた頃、よくホステスの手相を見てやった。
といったって、手相のことなんて本も読んだことがない。
座興である。

それでも、二つだけは必ず当る。

どう言えば当たるのだろう。

その一つは、もっともらしく手を見て、

「ああいかんな。君は惚れちゃいけない人に惚れてるな

 これが不思議とぴったり当るのだ。

「やっぱり? よく当てたわね」

 彼女は誰を思ってか、しんみり言う。

どうせ相場は決まっている。
女房持ちか、ヤクザっ気のあるプレイボーイか、そんなものだろう。
でも、
「つまらん男に惚れてるな」
なんて言い方はしてはいけない。

それでは当らない。
「惚れちゃいけない人」と言ってあげると、
「当った」と返ってくるのだ。

「つまらん男」ではなく、「惚れちゃいけない人」か。 

 

 二つ目は、どんなにケチで貪欲(どんよく)な女にでも、

「君は、人にものを頼まれたら、イヤとは言えない性分だね」

 と言ってあげる。間違いなく百パーセント、

「そうなんだわ。よく分るね」

 とくる。

事実を当ててほしいのではなく、言ってもらいたい言葉を当ててほしいのだ。

マルセ太郎さんもこう書いている。

彼女たちは、話をきいてもらいたいのであって、それを上手に引き出す話術があれば、
何だって当ったことになる。

 

そういえば、中島みゆきさんの「永遠の嘘をついてくれ」という歌にはこんな歌詞もあった。

人はみな望む答だけを聞けるまで尋ね続けてしまうものだから

言ってもらいたい言葉を待っているだけなのだ。
答えはすでに尋ねる側にある。

 

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