「椅子に座って」かつ「明るいところで」
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「椅子に座って」かつ「明るいところで」
- 原監督のお父さんの言葉 -
ここのところちょっと悩ましいことがあり頭が痛い。
悩みごとは、思考が狭い範囲で負のスパイラルを描いてしまうと、
必要以上にマイナス方向に増幅してしまうことがあるのでやっかいだ。
ちょっと頭を冷やして冷静に考えると、
「実はたいしたことではなかった」、
「何をそんなに深刻に考えていたのだろう」と急に思える場合もあるので、
とにかく、負の増幅に陥らないようにすることが肝要だ。
そのための方法として、非常に有効なアドバイスがあるので、今日はそれを紹介したい。
巨人の原辰徳監督のお父さん、原貢さんの言葉だ。
(以下水色部 2009年2月28日朝日新聞の記事からの引用)
まさにスーパースターだった原辰徳さんの高校現役時代を知る私の世代では、
お父さんもまた、知る人ぞ知る、という名監督だ。
貢さんは福岡県立三池工業高の監督として65年夏の甲子園を制覇。
まだ無名だった東海大相模高も、全国屈指の強豪校に育て上げた。
原辰徳さん自身もお父さんのもとで高校、大学の計7年間を過ごしている。
そのお父さんの言葉。
同じ指導者になると、父は何も言わなくなった。
アドバイスをくれたのは一度だけ。
01年秋、巨人の監督に就任することが決まったときだ。
「これから、悩みごとや考えることがいろいろ増えるはずだ。
だけど、床について枕に頭をつけたら、考えごとをしてはいけない。
考えるなら、イスに座って電気をつけて考えなさい」
「なぜ?」と聞き返すと、
「枕に頭をつけたときは寝るときだ」と言われた。
優しい声音だったという。
「椅子に座って」かつ「明るいところで」考える。
たったこれだけ。
これだけだが、バカにすることなかれ。
実践してみると効果があることはすぐに実感できるはずだ。
と言うか、「床についてから暗いところで考える」を
意識的に避けるだけでもゼンゼン違う。
悩みごとについてあれこれ考える時は、ぜひお試しあれ。
「椅子に座って」かつ「明るいところで」だ。
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