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2013年5月26日 (日)

トルコ旅行記 番外篇

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トルコ旅行記 番外篇

- 見えているものはすでに心の中にあるものばかりである。 -

 

トルコ個人旅行の記録を書き上げて約半年。
今日はその番外篇です。(篇の字はこちらを使います)

ちょっとしたお遊びにお付き合い下さい。
会話調のほうが書きやすいので、今回は敬体でいきます。

 

下にある小さな写真は、
今回の旅行で利用したトルコ航空の機体の写真です。
意図があって小さめにしてありますが、クリックすると大きくなるので、
まずは大きくして5秒ほどご覧になってみて下さい。

Tair

はい、閉じましたか。

では、ここで質問です。
「飛行機の機体に何かが大きく描かれていたのですが、
 それがどんな絵だったか思い出せますか?」

 

「えっ?そもそもなにか描いてあったっけ?」という方、
ご心配なく。
旅行の土産話をしながら写真を見せた私の友人も
多くは同じ反応でした。

友人どころか私自身もそうでした。
出発前、成田空港で機体を見ているときは。

 

トルコ国内を旅行していると、
チューリップをモチーフにしたデザインをよく目にします。

陶器その他のみやげ物にもよく使われていますし、
宮殿やモスクのイズニックタイルで見かけることも多々あります。

よく見かけるだけでなく、
チューリップは、もともと「トルコ人の唇(Turk Lip)」が語源だ、
という説まであるように、トルコの国花にもなっています。

代表的なデザインはこんな感じ。

Tlip1t Tlip2t Tlip3t

日本人の子供がよく描くチューリップの絵とは形が違いますが、
花瓣三枚は共通ですし、細身ながら一度見ると忘れられない美しい形です。

カッパドキア、ギョレメの陶器店のお母さんは、このチューリップの図柄も含め、
トルコの伝統的なデザインを、ここに書いた通り
写真や実物の陶器を見せながら、いろいろ紹介してくれました。

その話を聞いた翌日、
カッパドキア(ネブシェヒル)の空港からイスタンブールに移動したわけですが、
ネブシェヒルの空港で、飛行機に向って歩いている途中、
機体を見上げて思わず立ち止まってしまいました。

その時撮った写真がこちら。

120713084924_r0010202ss

「どうして、いままで気づかなかったンだろう」

 

ではここで最初の写真に戻ります。
トルコ航空の機体、同じ写真をもう一度ここに貼ります。
(クリックして)大きくしてご覧になってみて下さい。

Tair

はい、同じ質問をします。
「飛行機の機体に何かが大きく描かれていたのですが、
 それがどんな絵だったか思い出せますか?」

 

そうなンです。
こんなに大きく、チューリップの絵が描かれていたのです。
コントラスト的に目立ちはしませんが、
はっきりとしたチューリップの絵です。
最初、見えなかった方も、今はもう見えるようになっていることでしょう。

 

アカデミー賞主要五部門を独占した映画「羊たちの沈黙」の
原作者トマス・ハリス(Thomas Harris)の小説に
「レッド・ドラゴン」という作品があります。
その本の扉に次のような言葉がありました。

「人は観るものしか見えないし、
 観るのはすでに心の中にあるものばかりである」

   トマス・ハリス著「レッド・ドラゴン」  訳 小倉多加志

 One can only see what one observes,
 and one observes things which are already in the mind.

人は観ているようで、
見えているものはすでに心の中にあるものばかり、なのかもしれません。
つまり、心の中にないものは目には映っていても見えてはいない...

鋭いというよりもちょっと怖いような言葉で、
一度読んで以来忘れられません。

最初は気がつかなかったのに、
トルコのチューリップのデザインを見たあと
再度、トルコ航空の機体を見たら、チューリップがはっきりと見えた、という方。

そうです。
それはもう「トルコのチューリップ」が「すでに心の中にあるもの」になっている
ということなのです。

ハイ。これからは、何を見ても、
すぐにトルコのチューリップが見つけられることでしょう。

Enjoy!

 

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コメント

なるほど、よく見ればチューリップですね。はじめは水平翼の影かなぁなんて思っていました。
ついでに、トルコの国花がチューリップであることも初めて知りました。
ちょっと飛躍して、日本の国花は菊ですが、菊の模様はそんなに多く使われていないな、などとも考えてしまいました(別に国粋主義者ではありませんが)。それとも、やはり「心の中に」ないのか……?

Ossan-takaさん、
コメントをありがとうございます。
どんな体験であれ、それをより広く、より深く楽しむためには、
「心の中にあるもの」を増やしていくしかないのかな、とも思います。
それは、「見る」ということだけではなく、どの感覚についても言える気がします。

「心の中にあるもの」が増えると、なんてったって遊びがより楽しくなるからね、って
言いたいだけなンですけど。

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