« トルコ旅行記2012 (10) イスタンブール 海峡クルーズ編 | トップページ | トルコ旅行記2012 (12) イスタンブール トプカプ宮殿 前編 ハレム »

2012年10月14日 (日)

トルコ旅行記2012 (11) イスタンブール 新市街編

トルコ旅行記 2012/7/8-7/17 (旅行記の目次はこちら


(11) イスタンブール 新市街編


2012年7月13日

海峡クルーズを終え、着いたところはガラタ橋のたもと。
さて、ガラタ橋のたもとと言えば「サバサンド」、さっそく試してみることにした。

なぜか岸に横付けされたよく揺れる小舟の上でサバを焼いている。

120713161907_r0010206s 120713155905_img_3206s

焼いた鯖をレタス、玉ねぎと一緒に「エクメッキ」と呼ばれるパンに挟んだだけ、という
実にシンプルなもの。注文するとその場で作ってパッと手渡してくれる。

120713161459_img_3213s 120713160134_img_3207s

外の椅子に掛け、テーブルの上にあるレモン汁と塩を適当にかけて食べる。

120713155652_img_3204s 120713161527_img_3214s

背骨もそのまま入っていたりするので要注意。
受け取るとまずはパンを開き、手で骨を取ってから食べ始めている人もいる。

屋外とは言え、あたりはまさに鯖を焼く匂いに包まれている。
ここの鯖は実はノルウェー産という話もあるが、味のほうはうまい。
食べる前は、「サバとパン?」と相性を考えてしまうが、食べてみると全く違和感がない。
元は観光客向けのものなのかもしれないが、食べているのも外国人観光客だけ、というわけでもなさそう。

サバサンドを頬張っている客の間を、コップに入った赤い液体を売り歩いている人がいる。

120713161433_img_3212s

「あれはなに?」

[Tursu]と書かれた屋台から配達している。飲み物?

120713161614_img_3215s 120713161709_img_3216s

試しに買ってみる。

120713160713_img_3210s

中には、キャベツ、きゅうりなどが漬物として入っており、
一緒についているちょっと長めのスティックで、つついて食べる。
赤い液体は、ピクルスを漬けているまさに漬物水なので、かなりすっぱい。
ところが、多くの人達は実の部分はもちろん、その漬物水も飲み干している。

ものすごい暑さの中、サバサンドを食べながらの、このすっぱいピクルスが実においしい。
サバサンドとトゥルシュを汗をかきかき楽しんだあと、
ガラタ橋を渡って新市街の方に行ってみることにした。

 

ガラタ橋を渡った直後、こんな道具通りがあった。

120713162806_img_3218s 120713162841_img_3219s

旧市街と違って高いビルも多く、街の雰囲気がずいぶん違う。
まずはガラタ塔を目指す。

遠くから見ると目立っている塔だか、近くまで寄ると塔自体はビルに隠れるようになり、探しにくい。
カッパドキアでのウチヒサルと同じような感じ。
強烈な暑さゆえ、たいした坂道でもないのに、かなりゆっくりとした足取りになってしまう。

ガラタ塔、塔の高さは67mしかないが、丘の上に立っているため、
新市街の中でもひときわ高く、目立っている。

塩野七生さんは

観光客というものは、なにか高いところがあるとすぐ登りたがるもので、

             塩野七生 「イタリア遺聞」

と書いていたが、まさにその通り、躊躇なく登ってみることにした。

エレベータと階段を使って展望台に到着。
吹きさらしの展望台は、通路が狭いもののまさに360度のパノラマが満喫できる。

 

新市街とボスポラス海峡。海の向こうはアジア側。

120713165230_img_3225s

 

ボスポラス海峡からマルマラ海方面を見る。左上、海の向こうはアジア側。

120713170048_r0010213s

 

金角湾の向こうに旧市街

120713165625_img_3229s

 

旧市街のトプカプ宮殿

120713165711_img_3230s 120713165744_r0010208s

 

旧市街のアヤソフィアと通称ブルーモスク

120713165728_img_3231s

 

望遠で覗くとアヤソフィアはここから見ても迫力がある。

120713165750_r0010209s

 

旧市街から渡ってきたガラタ橋も見える。

120713165832_img_3234s

 

旧市街のシュレイマニエ・ジャーミィ

120713165804_img_3232s

 

アタチュルク橋と旧市街 

120713170247_img_3237s

この塔、もともとはビザンチン帝国時代の6世紀初め、灯台として建設されたものらしい。
日本では仏教が伝わってきたころ。まだ聖徳太子も生まれていない。

13世紀第四次十字軍遠征により破壊され、14世紀に再建。

 

17世紀、日本ではちょうど江戸幕府が始まったころ、
この塔から人工の翼をつけてアジア側に飛んだ人がいる。
名前はヘザルフェン・アフメト・チェレビ。
約三千メートルを飛び、アジア側の広場に無事到着したらしい。
四百年前の鳥人間コンテストだ。
翼を広げ、海峡を飛ぶ人間を、当時の人はどんな思いで見上げたことだろう。
飛行機とは違うとは言え、ライト兄弟の三百年前だ。

スルタンのムラト4世は、この発明に対し当初褒美を与えたりしたが、
なぜか、のちに彼を流刑にしている。
彼は、そのまま流刑地アルジェリアで亡くなったのだとか。
まさに命がけの発明・冒険だったわけだ。
ヘザルフェンという名は、それこそ、イスタンブールの小さな飛行場の名前として残っているらしい。

 

目の前に広がるすばらしい景色を眺めていると、
ヘザルフェンが翼をつけて飛び降りたくなった気持ちがよくわかる。

その後もこの塔は、監視塔、牢獄、天文台といろいろな使われ方をしながら残ってきた。
現在は展望台とレストランとなっている。

120713171445_img_3238s

ガラタ塔を出てからは、新市街のメイン通り、イスティクラル通りを目指すことにする。
途中、楽器店が並んだ通りを通る。
先の水道関連の道具・工具が目立っていた道具街といい、同類の商店が集まっている通りがある。
秋葉原、合羽橋、御茶ノ水あたりを思い出す。

120713171532_img_3239s 120713171639_img_3240s 120713171817_img_3241s

イスティクラル通りは、まさに「新」市街を実感する通り。

120713172552_img_3244s

120713174611_img_3248s

人通りが多いばかりでなく、若者が好きそうな、新しい店が並んでいる。
ムスリムの衣装を纏った「観光客」ともよくすれ違う。

120713181031_img_3250s 120713172540_img_3243sa

色鮮やかな果物屋もある。

120713180413_img_3249s

 

途中、古地図を売っている店を覗く。
おもしろそうな本や地図が積んであるのだが、多くはトルコ語で読めない。
絵と図、数字だけを頼りにパラパラと眺める。
「何年頃の地図なんだ」くらいしか反応できないのがくやしい。

複製のせいか、値段の方はどれもそれほど高くはない。
長い筒となって荷物となるし、それでなくても広い壁がなくて貼れていない
地図やポスターが自宅にはすでにいろいろあるので、購入は見送ったが、
見やすく展示してあったので、この店だけでもゆっくり見れば相当な時間楽しめそう。

120713174250_img_3247s

OLD BOOKS MAPS ENGRAVINGSとある。engravingsとは版画、製版。

 

Sarayという老舗の甘いもの屋に寄ってお茶。

120713184929_img_3258s

メニューに変わったものをみつける。
Pudding made with rice flour and very finely chopped chicken breast

120713182333_img_3253s

しかも、Milky Dessertsの最初にリストされている。
鳥の胸肉、ササミの入ったプリン??
店のひとに確認するも、やはり鶏肉だと言う。どんなものだろう。よし試してみよう。

120713181844_img_3252s

味はほとんどわからないが、ササミの繊維質が食感として残っている。
全体としては米粉と書いてある通り、ういろうに近い感じ。

もちろん定番のものもいっしょに。

120713181820_img_3251s

一階には山のように甘いモノが並んでいる。

120713184819_img_3255s 120713184858_img_3257s 120713184847_img_3256s

 

KOTONという、トルコの若者に人気があるという店で、娘たちへの土産のシャツを買う。

120713191016_img_3265s

セールをしていてかなり安くなっている。で、人でごった返しているのだが、
冷房が効いておらずとにかく店内が暑い。

120713191134_img_3266s

いろいろ食べたい、とは思うものの、例によって暑すぎて夜になってもあまり食欲がない。

少し横道を散策。

120713185450_img_3260s

道の脇で水タバコを楽しむ人達。

横道もにぎやかで、美味しそうなロカンタ(レストラン)もある。

120713185823_img_3261s 120713190019_img_3263s

ケバブを食べることにした。
このお店、「冷房あります」の張り紙にかなりひきつけられたことは否めない。
昭和の喫茶店か。

120713193859_img_3269s

確かに冷房は入っていたものの、実際にはほとんど効いていない。
量を食べられないので、「とにかく一番小さいもの」を頼んだ。
「ピテ」と言っていたが、それでも来たのはこんな感じ。
牛肉と鶏肉を頼んだが、牛肉の方が美味しかった。

120713192242_img_3267s 120713192304_r0010218s

ガラタ橋、ガラタ塔、イスティクラル通り、タクシム広場、と歩いてきたが、帰りは、電車で帰ることにした。

120713194820_img_3271s

ジェトンというトークンを買って乗る。まずは坂を下る地下鉄。
急坂一区間のみ、のため車両もその角度に合わせて作ってあるケーブルカー。駅も車両も近代的で美しい。

120713195648_img_3273s 120713200254_img_3275s

しかも、このアバウトなトルコで、次の電車の出発まで何分か、が、
なんと秒単位で表示されている。3分59秒後発だ。

120713195619_img_3272s 120713200303_img_3276s

ケーブルカーだから正確な運行が可能なのだろう。
目しかだしていないムスリムの女性もイスタンブールではよく見かける。

120713201152_img_3279s 120713200443_img_3277s

車両も完全に坂道仕様だ。

 

一区間だけ乗って、次のカバタシュでトラムに乗り換える。
こちらの車両もかなり新しいデザイン。

120713202122_img_3280s

ホテルの近くのレストラン。椅子席のほか、低いソファ席もある。

120713214133_img_3281s

ボスポラス海峡クルーズとガラタ塔からの景色で、
距離感も含め、全体の感じがかなりつかめた第一日目となった。

と、今日はここまで。

 

お別れに、ガラタ塔そばの猫を。

120713164006_img_3222s

 

(12) イスタンブール トプカプ宮殿 前編に続く。 (旅行記の目次はこちら

 

 

 

 

« トルコ旅行記2012 (10) イスタンブール 海峡クルーズ編 | トップページ | トルコ旅行記2012 (12) イスタンブール トプカプ宮殿 前編 ハレム »

旅行・地域」カテゴリの記事

コメント

しかも、このアバウトなトルコで、次の電車の出発まで何分か、が、
なんと秒単位で表示されている。3分59秒後発だ。

↑ 笑い

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: トルコ旅行記2012 (11) イスタンブール 新市街編:

« トルコ旅行記2012 (10) イスタンブール 海峡クルーズ編 | トップページ | トルコ旅行記2012 (12) イスタンブール トプカプ宮殿 前編 ハレム »

最近のトラックバック

2023年9月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
無料ブログはココログ